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(短編集)

キッド・ピストルズの慢心



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キッド・ピストルズの慢心の評価: 4.44/5点 レビュー 9件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.44pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全9件 1~9 1/1ページ
No.9:
(5pt)

精緻な理論を楽しめる本格ミステリ

多元世界が舞台の本格ミステリ。一読の価値あり!
キッド・ピストルズの慢心―パンク=マザーグースの事件簿 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:キッド・ピストルズの慢心―パンク=マザーグースの事件簿 (講談社ノベルス)より
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No.8:
(5pt)

精緻な理論が魅力

多元世界が舞台の本格ミステリ。一読の価値あり!
キッド・ピストルズの慢心―パンク=マザーグースの事件簿 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:キッド・ピストルズの慢心―パンク=マザーグースの事件簿 (講談社ノベルス)より
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No.7:
(4pt)

シリーズ4作目にして入門編的位置づけ

山口氏のキッドピストルズシリーズとしては4作目、短編集としては3作目にあたる作品。これまで東京創元社から出ていたシリーズだが今回は講談社から。
そのこともあってか、シリーズ中の作品としては最もオーソドックスな癖のないシンプルな作品になっており、キッドとピンクの出生の秘密が明かされるなどシリーズの入門編的位置づけになっている。
キッドの生い立ちはほぼジョンライドンだが・・・。
前2作の短編集と比べると狂人の論理で圧倒したようなマニアックな要素があまりないため、かなりこのシリーズとしてはトリックも動機も薄味の印象を与えてしまうのは本書の位置づけ的に否めないが、充分楽しめる出来には仕上がっている。
キッド・ピストルズの慢心―パンク=マザーグースの事件簿 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:キッド・ピストルズの慢心―パンク=マザーグースの事件簿 (講談社ノベルス)より
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No.6:
(3pt)

設定が奇抜な割に事件並びに解決は極めてシンプル、かつオーソドックス

マザーグースがモチーフの連作短編集。
警察官の質的低下のために探偵士の方が地位が高くなったというパラレル英国ですが、そこからさらに捻って、探偵役を務めるのは冴えない探偵士たちにこきつかわれるパンク刑事キッド・ピストルズであります。
設定が奇抜な割に事件並びに解決は極めてシンプル、かつオーソドックスな、直球勝負といえる本格ミステリなので、地味な印象を受けるかも。収録作中のベストはSMのウンチクが楽しい「ボンデージ殺人事件」。
キッド・ピストルズとピンク・ベラドンナの凸凹コンビをお楽しみください。
キッド・ピストルズの慢心―パンク=マザーグースの事件簿 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:キッド・ピストルズの慢心―パンク=マザーグースの事件簿 (講談社ノベルス)より
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No.5:
(4pt)

《キッド・ピストルズ》シリーズの第三短編集

■「キッド・ピストルズの慢心 ―キッド最初の事件―」   キッドが、自身の生い立ちと犯罪捜査に携わるように  なったきっかけを一人称で語っている番外編的な作品。■「靴の中の死体 ―クリスマスの密室―」  靴の製造会社の会長・シューメイカー夫人が、クリスマスの夜、  自宅の庭にある靴の形の館のなかで、何者かに殺害された。  現場で死体となって発見された放蕩息子の四男が、犯人と思われたが、  本館と犯行現場の館の間にある、雪の積もった庭には夫人の靴跡しか  残っておらず、しかも、検視解剖によると、四男のほうが母親よりも先に  死んでいたらしく……。  舞台や手がかりに靴を配した、まさに靴尽くしの作品。見立てに必然性が  あるのが秀逸ですし、何といっても、犯行の破綻を暗示するラジオの伏線  が巧いです。■「さらわれた幽霊」  二十年前、女優アン・ピーブルズは、息子のジミーを誘拐される。  身代金を用意し、受け渡し場所で待っていたにもかかわらず、犯人  は姿を現さず、ジミーもついにアンの元に帰ってくることはなかった。  そして現在、ジミーの行方を探ろうと怪しげな霊能者にまで頼るアンの元に  ジミーの霊から電話が掛かってきた。さらに、二十年前とまったく同じ文面  の脅迫状が送られてきて……。  オカルティックな装飾の内側に、陰鬱な家庭の悲劇が垣間見える本作。  手がかりとして機能させるために施された脅迫状のギミックが秀逸です。
キッド・ピストルズの慢心 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:キッド・ピストルズの慢心 (講談社文庫)より
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No.4:
(5pt)

パラレル・ワールドの「狂人の論理」

◆「神なき塔」

  塔から飛び降りたはずの反重力の研究者が屋上で死体と
  なって発見され、一方、塔の下では別の人間が死んでおり……。

  「重力」に異常な執着を見せる研究者がたどり着いた逆説的帰結こそ、
  作品のテーマでしょうが、議論を重ね、仮説をどんどん上書きしていく
  濃厚な解明パートも面白いです。特に、綱渡りなメイントリックが秀逸。

◆「ノアの最後の航海」

  聖書根本主義を深く信奉したため、ノアの方舟を再現し、
  来るべき大洪水に備えようとしたノア・クレイポールが、
  彼と対立するいとこのクレイポール博士と一緒に変死した。

  しかし、ノアの遺産は、八人の相続人が揃っていなければ、
  全額寄付されるため、金銭面での動機を持つ人間はいない……。

  宗教家の信仰と学者の論理の対立が描かれるとともに、それを俯瞰で
  見下ろし、操る黒幕の存在がキッドの推理によって明らかにされます。

◆「永劫の庭」

  ラドフォード伯爵邸の壮麗な庭園で行われる「宝探しゲーム」。
  しかし、当の伯爵は前日から行方不明となっており、その生死も判然としない。

  そして、キッド達が宝探しの果てに見出したのは、宝物
  ではなく、伯爵のものとおぼしき首なし死体だった……。

  西欧庭園の特徴や変遷が解説されながら行われる宝探し
  には、作品の主題とかみ合った幕切れが用意されています。

  また、ミステリの仕掛けとしては、首切りのホワイダニットが秀逸です。

  本作で展開されているのは、それまでの二篇で見られた狂人
  の論理ではなく、無用の論理と呼ぶべきものだと思いました。

  
キッド・ピストルズの慢心―パンク=マザーグースの事件簿 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:キッド・ピストルズの慢心―パンク=マザーグースの事件簿 (講談社ノベルス)より
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No.3:
(4pt)

ほころびの英国

1995年の単行本→1999年のノベルスの文庫化。

 キッド・ピストルズのシリーズ第4弾。5つの短篇が収められている。

 いずれもマザー・グースを使った見立てもの。靴にすむ老婆とか、「ティンカー、テイラー、ソルジャー…」の唄が出てきたりして趣向が効いている。ただ、事件そのものは小粒なような気が。

 キッド・ピストルズとピンク・ベラドンナが語り手となっている話がひとつずつ収められている。彼らの生い立ち・過去も分かるし、語り口にユーモアがあって楽しめた。
キッド・ピストルズの慢心―パンク=マザーグースの事件簿 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:キッド・ピストルズの慢心―パンク=マザーグースの事件簿 (講談社ノベルス)より
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No.2:
(5pt)

キッドシリーズでは一番好き

キッドとピンクの生い立ちがそれぞれ語られるところがいいですね~。特に、「ボンテージ殺人事件」なんて笑ってしまいます。よくまぁこれだけ意外なものを組み合わせたもんだって。もうちょっとピンクにボンテージについての講義をしてもらいたかったですね。
それで、もしかして・・・と思ったのが、ピンクの過去=「生ける屍~」のチェシャ?チェシャには幸せになってもらいたいなと常々思っていたので、そうだったら嬉しいです。いやいや(?)ながらもピンクのことを心配したり、言うこときいてあげたりするキッドとピンクがこれからも幸せであることを願っているので・・・早く続編を求む。
キッド・ピストルズの慢心―パンク=マザーグースの事件簿 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:キッド・ピストルズの慢心―パンク=マザーグースの事件簿 (講談社ノベルス)より
4061820931
No.1:
(5pt)

同シリーズ中、最高

本格ミステリの短篇や中篇は、大抵推理の骨格だけ書きました、というようなスカスカのモノが多くて辟易するけど、この作品集中の中篇はどれも、深みを持ちつつ、本格の結構もガッチリと押さえている。
ゼイタク感の高い一冊。
キッド・ピストルズの慢心―パンク=マザーグースの事件簿 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:キッド・ピストルズの慢心―パンク=マザーグースの事件簿 (講談社ノベルス)より
4061820931

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