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照柿
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照柿の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.99pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全83件 21~40 2/5ページ
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数年前、通り魔的な無差別殺傷事件が続いた時、ぼんやりと「暑いからなあ…」と思った。 実際に、真夏で最高気温を日々更新しているような頃だった。 そして、この「照柿」を思い出した。 照柿色 ー 溶鉱炉、真夏の太陽、恋心、嫉妬、情熱、激情、焦燥… どれをとっても、燃えさかるような、ジリジリと迫るような、胸苦しさを覚える。 本来、人間なら誰でも持ち合わせているような感情や境遇が、 ふとしたことで膨らんで、抜き差しならない状態に陥ってしまうことがある。 大抵はこのピンチも理性や処世術で切り抜けられるのだが、 負の状況が重なって、最高潮に達した時、 思いもよらないほどの大事件を引き起こしてしまうのではないだろうか。 「照柿」の登場人物たちも、ふだんは皆「良い人」なのである。 ふとしたことで湧いた疑惑は、夏の太陽に焙られて膨れ上がる。 抑制となるものは、暑さ、睡眠不足、日頃の不満、極度の疲労などで鈍り、 ついには、犯罪という形で弾ける。 この作家は寡作で、その分、出る本はとても重厚で、分厚い。 読む側も、それなりの覚悟を決めて、体力をつけておかなければ、 最後まで辿り着けないし、読み取れない部分も出てくる。 まるでロシア文学の長編をヒイヒイ言いながら読むのに似ている。 しかし、人間の心の動きをここまで深く掘り下げて丁寧に描く作家はあまりいないと思う。 一冊一冊読むごとに、思考力を上げてもらっているような気もする。 「照柿」は、直接的な原因ではないにせよ、自然現象の「暑さ」でさえ 犯罪の引き金になりうるのだと思い及ばせた作品である。 | ||||
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「照柿」とは何だろうというのが、本書を始めて見たときに感じたことだが、読んでいくと、夕日に照らされた熟柿の色だということが分かる。本書では夏のうだるような暑さ、熱処理炉の暑さによって、登場人物の脳の中に異変が起き、人間の正常な思考が失われていく様が描かれている。 物語は、主人公の刑事合田雄一郎が、青梅線拝島駅ホームで人身事故を目撃する場面から始まる。その後、野田達夫が勤務する金属部品工場の細かい描写がある。毎日毎日繰り返される灼熱の現場作業を監督する立場の達夫のやり切れなさ、苛立たしさが伝わってくるほど緻密な描写である。達夫は人身事故現場に居合わせた美保子と関係があるのだが、合田刑事の幼なじみでもある。 巡査の息子で出来の良かった合田は、司法試験を受けたが不合格となり、一介の刑事となった。上の命令には背けない組織の中での息苦しさが描かれている。達夫は、裕福な地主の長男だが、素行が悪くいわゆる非行少年だった。高校卒業後は金属部品工場に就職し18年間まじめに勤めており、中学教師の妻との間に息子もできた。一応まともな生活をしているのだが、別にアパートの部屋を借り彫刻に没頭するなどの芸術的才能も持っている。これは父に似たのであろう。 色々な偶然か必然かわからない何かに導かれるように達夫は殺人を犯す。美保子も達夫によって階段から突き落とされ醜い姿になってしまう。合田雄一郎は、捜査のためとはいえ、賭場に通い数百万円もつぎ込んでしまい、美保子に対して歪んだ感情を抱いてしまう。著者のデビュー作の「マークスの山(上) (講談社文庫)」から「レディ・ジョーカー〈上〉 (新潮文庫)」にも登場する。 | ||||
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「照柿」とは何だろうというのが、本書を始めて見たときに感じたことだが、読んでいくと、夕日に照らされた熟柿の色だということが分かる。本書では夏のうだるような暑さ、熱処理炉の暑さによって、登場人物の脳の中に異変が起き、人間の正常な思考が失われていく様が描かれている。 物語は、主人公の刑事合田雄一郎が、青梅線拝島駅ホームで人身事故を目撃する場面から始まる。その後、野田達夫が勤務する金属部品工場の細かい描写がある。毎日毎日繰り返される灼熱の現場作業を監督する立場の達夫のやり切れなさ、苛立たしさが伝わってくるほど緻密な描写である。達夫は人身事故現場に居合わせた美保子と関係があるのだが、合田刑事の幼なじみでもある。 巡査の息子で出来の良かった合田は、司法試験を受けたが不合格となり、一介の刑事となった。上の命令には背けない組織の中での息苦しさが描かれている。達夫は、裕福な地主の長男だが、素行が悪くいわゆる非行少年だった。高校卒業後は金属部品工場に就職し18年間まじめに勤めており、中学教師の妻との間に息子もできた。一応まともな生活をしているのだが、別にアパートの部屋を借り彫刻に没頭するなどの芸術的才能も持っている。これは父に似たのであろう。 色々な偶然か必然かわからない何かに導かれるように達夫は殺人を犯す。美保子も達夫によって階段から突き落とされ醜い姿になってしまう。合田雄一郎は、捜査のためとはいえ、賭場に通い数百万円もつぎ込んでしまい、美保子に対して歪んだ感情を抱いてしまう。著者のデビュー作の「マークスの山(上) (講談社文庫)」から「レディ・ジョーカー〈上〉 (新潮文庫)」にも登場する。 | ||||
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いつも暗雲がたちこめているようで、重苦しく、蒸し暑く、鬱々とした状態が最後まで続く中で、男二人と女一人が繰り広げる愛憎劇という感じ。特に熱処理工場の長く、細かい、リアルな描写は、山崎豊子バリに読者もそこにいるかのような気持ちにさせる。 | ||||
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高村作品のなかでも最もドラマに満ち満ちた作品と思う。真紅のスーツの若い女が照柿色に染まった環状線に飛び込む冒頭の鮮烈なシーンを皮切りに物語は多くの個性豊かな人物を巻き込みつつ主旋律、副旋律が混じり合いながら最後は究極の悲劇に邁進していく。それにしてもこの女流作家の金属やら鉱物が詰まった工場群での男どもの生態に向けるまなざしのなんと精緻でしつこいことよ。所謂、リケジョのはしりでしょう。 | ||||
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読むチャンスを逃してた本なのですが、この機会に読もうと思い買いました。 一言でいえば、大変面白かったです! さすがです!納得の一冊です。 | ||||
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原文中の会話は、とても難しいが、中身が面白みがあり、小説を読んでいても、とても夢中になる場面が出てきていると思う。 例えば、単なる小説でも、所々に警察業界で使う隠語、読者が想像しても手に取るように理解できました。 最近、著者がメディアに出ているので、どんな人がこの小説を書いているのだろう、と思っていましたが、TVで拝見させて頂きました所、 女性だとわかり、驚きました。実は、冷血も週刊誌でたまたま見つけて、読みふけってしまった事もあります。 余談ですが、本文中に稀に難しい漢字が出てくるので、ルビをふっていただけたら幸いです。 ちなみに、その本をワードの練習用に利用させてもらっています。高村 薫さんの本に出会ってから、2年になります。 これからも、よい小説をたくさん書いて下さい。楽しみにしております。 | ||||
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原文中の会話は、とても難しいが、中身が面白みがあり、小説を読んでいても、とても夢中になる場面が出てきていると思う。 例えば、単なる小説でも、所々に警察業界で使う隠語、読者が想像しても手に取るように理解できました。 最近、著者がメディアに出ているので、どんな人がこの小説を書いているのだろう、と思っていましたが、TVで拝見させて頂きました所、 女性だとわかり、驚きました。実は、冷血も週刊誌でたまたま見つけて、読みふけってしまった事もあります。 余談ですが、本文中に稀に難しい漢字が出てくるので、ルビをふっていただけたら幸いです。 ちなみに、その本をワードの練習用に利用させてもらっています。高村 薫さんの本に出会ってから、2年になります。 これからも、よい小説をたくさん書いて下さい。楽しみにしております。 | ||||
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読み応えある一冊です。「マークスの山」から引き続き私の苦手な合田刑事。重くて、陰にこもって、人と交わらない孤高の男。苦手だけど、またまた惹き込まれる、、、。 幼なじみの男との 関係、感情、言葉のやりとり、殴り合い。私にはよく理解できるのです。あの危ない関係が。お互い惹きあいながらも暴力的な行為で心を交わし合う。ふたりの間にひとりの女性が入ることで、相手を攻撃しながらも 余計にお互いが相手の存在を確かなものにしていく。そう、この物語はサスペンスの体をなしながらも、実は男の心をえぐる物語なんだ。 | ||||
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読み応えある一冊です。「マークスの山」から引き続き私の苦手な合田刑事。重くて、陰にこもって、人と交わらない孤高の男。苦手だけど、またまた惹き込まれる、、、。 幼なじみの男との 関係、感情、言葉のやりとり、殴り合い。私にはよく理解できるのです。あの危ない関係が。お互い惹きあいながらも暴力的な行為で心を交わし合う。ふたりの間にひとりの女性が入ることで、相手を攻撃しながらも 余計にお互いが相手の存在を確かなものにしていく。そう、この物語はサスペンスの体をなしながらも、実は男の心をえぐる物語なんだ。 | ||||
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レディ・ジョーカーよりは読みやすく、マークスの山よりは読み難い。マークスの山のどんどん読み進んでいけるのとは違って心して読めといったところ。マークスの山の調子を想像して読み始めると別人が書いたもののように感じられて人によっては読み続けるのが難しいのではないか。 鬱々とした日常と暑い夏と劣悪な職場環境と、一人の女性をめぐる男同士のやりとりと、全編を通じてキーワードは「熱」。その熱の中で、明確な動機のない犯罪を題材とした話は進んでいく。 主人公の合田雄一郎がどう変わっていくか、レディ・ジョーカーへの橋渡しをする作品なので高村薫好きの人は必読。 | ||||
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レディ・ジョーカーよりは読みやすく、マークスの山よりは読み難い。マークスの山のどんどん読み進んでいけるのとは違って心して読めといったところ。マークスの山の調子を想像して読み始めると別人が書いたもののように感じられて人によっては読み続けるのが難しいのではないか。 鬱々とした日常と暑い夏と劣悪な職場環境と、一人の女性をめぐる男同士のやりとりと、全編を通じてキーワードは「熱」。その熱の中で、明確な動機のない犯罪を題材とした話は進んでいく。 主人公の合田雄一郎がどう変わっていくか、レディ・ジョーカーへの橋渡しをする作品なので高村薫好きの人は必読。 | ||||
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上巻から感じたこの感じ。 ようやく気づいた。 そうだ、ロシアなんかの寒い国で、社会主義国家の昔の文学に似てる。 抑圧された労働者の日常と劣悪な職場環境。 上下関係の階級社会。 苦悩しっぱなしの主人公。 最後の書簡に至るまで、主人公を始め、およそどの登場人物にも同調できない苛立ち。 特に極悪人が描かれるわけでもないし、奇抜な設定でもないのに、 何十年も前の設定の話を読むかのように自己投影ができない。 自己憐憫と自己欺瞞と鬱屈された嫉妬と抑圧された欲望が、 そこここにぽっかり、口を開けている。 重さが耐えられるのかいなか、筆者が読者を選ぶようなスタンスがそこに。 筆者の渾身の、という評価に十分値する力作。 ・・・ただし、ミステリを期待した私にはやや荷が重かった。 桐野夏生の、ミロシリーズの堕ち方を思って、ちょっと怖くなったというのが正直な感想。 ・・紹介文を読み、現代の罪と罰、というコピーに少しナットク。 なーんだ、刑事は出てくるのに、刑事物じゃないんだね。 | ||||
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上巻から感じたこの感じ。 ようやく気づいた。 そうだ、ロシアなんかの寒い国で、社会主義国家の昔の文学に似てる。 抑圧された労働者の日常と劣悪な職場環境。 上下関係の階級社会。 苦悩しっぱなしの主人公。 最後の書簡に至るまで、主人公を始め、およそどの登場人物にも同調できない苛立ち。 特に極悪人が描かれるわけでもないし、奇抜な設定でもないのに、 何十年も前の設定の話を読むかのように自己投影ができない。 自己憐憫と自己欺瞞と鬱屈された嫉妬と抑圧された欲望が、 そこここにぽっかり、口を開けている。 重さが耐えられるのかいなか、筆者が読者を選ぶようなスタンスがそこに。 筆者の渾身の、という評価に十分値する力作。 ・・・ただし、ミステリを期待した私にはやや荷が重かった。 桐野夏生の、ミロシリーズの堕ち方を思って、ちょっと怖くなったというのが正直な感想。 ・・紹介文を読み、現代の罪と罰、というコピーに少しナットク。 なーんだ、刑事は出てくるのに、刑事物じゃないんだね。 | ||||
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作品の情熱の炉の中で、共にうだる快感は、 心の汗を流して促される新陳代謝の表れかもしれない。 幼き日を共有した者が追う者と追われる者になりつつ、 追う者が追っている者にぎりぎりの魂の交流を求めるのは、 おおよそ人の慈悲心なのだろう。 | ||||
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大幅な改稿を経て文庫化された上下巻の下。 ホステスを殺したのは土井なのか堀田なのか。検死解剖や堀田の供述では釈然としない真実。土井を自首に追い込む為、雄一郎はヤクザとの賭博に手を染める。 一方東京の美保子の元に戻った達夫は、美保子と束の間の逢い引きを楽しむが、その事が律子にバレ、また美保子への警察の追ってが迫る。 そして、不意に明るみに出る、女の情念の起こした事件。 破滅の予感が頂点に達した時、猟奇殺人は起こった。 同じく合田雄一郎刑事が登場する「マークスの山」を先に読んだのですが、 あちらがサスペンスの中に合田刑事やマークスの悲哀、情念が織り込まれている印象だったのに対し、 「照柿」は情念が主体で、その想いの渦を描く手段としてサスペンス的な話が展開されてゆくような印象を受けました。 それだけ美保子を巡る達夫と雄一郎の感情の激しさと暗さ、執拗なまでに描かれる人生に圧倒されました。 暗い森で迷うというダンテの「神曲」の引用から始まって、最後まで大きな救いのない話ではありますが、非常に読み応えがあります。 解説で沼野氏がおっしゃっているように、現代の「罪と罰」を描いた「すぐれた文学」である本書を是非オススメします。 | ||||
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合田刑事シリーズ第2弾!! 「マークスの山」よりもずっと、合田刑事の内面に踏み込んだ、人間ドラマの意味合いが強い作品になっていると思う。 ホステス殺しを追う合田刑事が偶然居合わせた列車轢死事故。そこで出会った佐野美保子に対する執着。幼なじみの野田達夫との再開。実は達夫は美保子と不倫の関係だった。 警察内部と被疑者の両方の問題から、なかなか決着の付かない捜査。圧倒的なリアリティを持つ高村節は本作でも健在でした。 達夫が勤める工場の炎に似た、エンジ色の「照柿」という色が執拗と言えるほどに描写され、登場人物達の心理状態の細かな描写と相俟って、作品の世界を、確かな質感と匂いの迫り来るリアルさを醸し出しています。 佐野美保子への想いに揺れる合田刑事とか。 他の高村作品が好きな方、人間味溢れる刑事小説が好きな方、オススメです。 | ||||
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合田刑事シリーズ第2弾!!「マークスの山」よりもずっと、合田刑事の内面に踏み込んだ、人間ドラマの意味合いが強い作品になっていると思う。ホステス殺しを追う合田刑事が偶然居合わせた列車轢死事故。そこで出会った佐野美保子に対する執着。幼なじみの野田達夫との再開。実は達夫は美保子と不倫の関係だった。警察内部と被疑者の両方の問題から、なかなか決着の付かない捜査。圧倒的なリアリティを持つ高村節は本作でも健在でした。達夫が勤める工場の炎に似た、エンジ色の「照柿」という色が執拗と言えるほどに描写され、登場人物達の心理状態の細かな描写と相俟って、作品の世界を、確かな質感と匂いの迫り来るリアルさを醸し出しています。佐野美保子への想いに揺れる合田刑事とか。他の高村作品が好きな方、人間味溢れる刑事小説が好きな方、オススメです。 | ||||
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みなさんお書きになっているように、読者を選ぶというのは確かだが、 それ以上に、高村薫ファンであっても(私は別にファンではありませんが)、 決して読み易いものではないだろう。特に、下巻にばーっとアクセルがかか るのは他の作品と同様で、そこまで耐えられるかどうかが勝負、という感じ である。 更にハードルはあって、どなたかお書きになっているように、例によって 偶然が多く、合理的な説明がなされていないところがあるが、たぶんそうい う眼で読むと読めないだろうな、と思う。 別に特段新しい趣向があるのでもなし、ストーリーテリングがうまい作家 でもないので、そういうものを求められる方には勧められない。 何だか否定的な書き方になってしまっているが、私自身はとても面白かったっす。 | ||||
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みなさんお書きになっているように、読者を選ぶというのは確かだが、 それ以上に、高村薫ファンであっても(私は別にファンではありませんが)、 決して読み易いものではないだろう。特に、下巻にばーっとアクセルがかか るのは他の作品と同様で、そこまで耐えられるかどうかが勝負、という感じ である。 更にハードルはあって、どなたかお書きになっているように、例によって 偶然が多く、合理的な説明がなされていないところがあるが、たぶんそうい う眼で読むと読めないだろうな、と思う。 別に特段新しい趣向があるのでもなし、ストーリーテリングがうまい作家 でもないので、そういうものを求められる方には勧められない。 何だか否定的な書き方になってしまっているが、私自身はとても面白かったっす。 | ||||
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