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黄金を抱いて翔べ
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黄金を抱いて翔べの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.44pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全57件 41~57 3/3ページ
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文章がひたすらに読みにくい。冒頭で躓きかける事数知れず。 が、それを耐えれば、さすがと唸る展開が待っている。 キャラの思想、性癖、堅く重たい描写など、後に続く高村薫の作品群のフォーマットは、このデビュー作でほぼ出来上がっている。 「小説家 高村薫」の原点を垣間見る事が出来ると思う。 それにしても、この作品、タイトルがいいなあ。 | ||||
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銀行の地下金庫から金塊を盗み出そうと企てる男たちの物語 入念な計画と物資の調達、実行 長野駅での描写 午前11時、11時半、11時45分、11時48分… 長野を出て10分 12時34分だった 1秒か2秒 いよいよ決行の日 14:00、17:15、17:20… 18:50、18:52、18:55… 21:01、21:02、21:03 自分も同じ時間を共有し、その場にいるかのような錯覚に陥ります 幸田とモモさんの関係 「神の火」「李歐」に似た設定になっています 男性同士の友情を越えた絶対的な信頼関係がストーリーの要なんですね 「幸田さん、あそこへ行ってみようか…」 モモは、フェンスの向うの尖塔を指した。幸田は首を横に振った。あそこは遠い。絶対的に遠い。過去でも現在でもない。彼岸のように遠い、という気がした。 「…いつか行こう」 モモは静かに、だが、しっかりとささやいた。「いつか、行こう…」 いつか行こうと言った教会で、息を引き取ったモモ この辺りからはずっと目がウルウルでした 男たちの中で唯一家族があった北川 この計画の発案者であり首領ともいえる彼はあくまで脇役 でも彼の存在が無ければこの物語はつまらないものになっていたかもしれません 渋い脇役ってとこかな | ||||
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銀行の地下金庫から金塊を盗み出そうと企てる男たちの物語 入念な計画と物資の調達、実行 長野駅での描写 午前11時、11時半、11時45分、11時48分… 長野を出て10分 12時34分だった 1秒か2秒 いよいよ決行の日 14:00、17:15、17:20… 18:50、18:52、18:55… 21:01、21:02、21:03 自分も同じ時間を共有し、その場にいるかのような錯覚に陥ります 幸田とモモさんの関係 「神の火」「李歐」に似た設定になっています 男性同士の友情を越えた絶対的な信頼関係がストーリーの要なんですね 「幸田さん、あそこへ行ってみようか…」 モモは、フェンスの向うの尖塔を指した。幸田は首を横に振った。あそこは遠い。絶対的に遠い。過去でも現在でもない。彼岸のように遠い、という気がした。 「…いつか行こう」 モモは静かに、だが、しっかりとささやいた。「いつか、行こう…」 いつか行こうと言った教会で、息を引き取ったモモ この辺りからはずっと目がウルウルでした 男たちの中で唯一家族があった北川 この計画の発案者であり首領ともいえる彼はあくまで脇役 でも彼の存在が無ければこの物語はつまらないものになっていたかもしれません 渋い脇役ってとこかな | ||||
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3年くらい前に初めて読んだにしては物凄い印象を残している作品。 とにかく強盗ものにしても夢のある内容で、手口も普通な術とは一線を画した常軌を逸したもの。他の方も書かれている通り緻密すぎるが故の説明口調が長々続くところはあるがそこは飛ばし読んでしまえばよい。大阪の街の構造を知らない人にとっては面白くない描写がながなが続く箇所もありますが知っている人からしたら頭の中で場所を思い出しながらより一層楽しめる。 | ||||
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高村薫のデビュー作。 綿密なサスペンスというような宣伝をされた本だが サスペンスだけでは片付けられない一種異様な作品だ。 銀行の金庫から金の延べ棒を盗み出すという筋であれば 本来ならば爽快感のある 泥棒譚であるべきだ。オーシャン12、地下室のメロディー、等 映画ではあるが 僕の意見の好例であると思う。 それに対して 本作は爽快感から程遠い。じっとりとした脂汗が目に入ったかのような「痛み」が本作の味わいだ。 但し それが 高村の資質であったことは 今になってみると良く分かる。高村は その処女作にして サスペンス作家ではないことをはっきりと主張している。それが分からなかったのは僕らの不明であったということだ。 高村は現在の日本が誇る純文学者だ。 | ||||
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「私はミステリ作家ではない」と自ら公言しているにも拘わらず、ミステリ作家扱いされている作者のデビュー作。本書でも、金塊強奪という犯罪が描かれているが、本筋は、社会からあぶれた若者達がそういう計画を立て、実行していく姿を通して、現代社会や人間関係の問題を抉ることが主題なのだろう。 私は、本書を作者が無名時代に手に取ったのだが、今では信じられないかもしれないが、作者の性別がまず分からなかった(ミステリ界には北村薫氏という作家もいるのだ)。何故このような事を書くかと言うと、作中での銃や施設における電気配線等に関する描写が非常に精緻であるからだ。(失礼ながら)女性には書けないだろうなぁと思っていた。しかし、途中でホモセクシャルの話が出てきた時点で、やっと作者は女性だと確信した。この機械や銃器(あるいは取材対象一般)に対する精緻な描写は以降の作品でも続き、作者の特徴となる。 強奪計画が進むに連れ、登場人物の関係にも綻びが出てくるのだが、上述のホモの関係は余計であろう。緊迫感が薄れるだけだ。また、最後はああいう終り方しかなかったのであろうか、というのが大きな不満。あれだけ緻密な計画を立てておいて、最後があれでは無計画に等しい。まあ、ミステリを書くつもりは無かったのであろうが。 本書は、"小説家"高村薫の成功を予想させる見事な出来で、女史の出発点(実際には「リヴィエラを撃て」の方を先に書いていたようだが)として記念碑的な作品である。 | ||||
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この物語は、銀行から金塊を強奪する男たちの話・・・と聞いて 図書館から借りて読んでみたんです。確かに人間はかけていると 思う。キャラクターが立っているというのか。本書の90%は、 その人間描写に費やされ、残りラストの10%くらいで金塊強奪 のシーンをかいている。読み終わって素直な感想は、「え?これ で終わりなの?」てな具合だった。 タイトルは「黄金を抱いて翔べ」だが、なんかなぁ・・・タイトル 変えたほうがいいんじゃないの?とも思える。 | ||||
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後から出版された本が次々と高い評価を受ける度に、その評価が低くなっているような気がする、一寸気の毒な高村薫のデビュー作。氏の書籍はすべて読み、作品を重ねる毎に「凄み」を増すのを実感したが、やはり、すべての原点はここにある、と思い至った。 また、理屈抜きに気に入った作品でもある。ストーリー展開のテンポの小気味良さ、「現代の金塊泥棒」という懐古趣味的で洒落っ気のあるテーマ、怪しげで魅力的な登場人物のキャラクターと目的達成の過程における彼らの人間模様の変化。これらに詳密なディテールと観察力豊かな描写が合わさっているから、何度でも読み耽りたくなる。 高村文学の原点を感じるのは、登場人物のキャラクターの傾向、ストーリーの構図が、その後の作品に受継がれているところ。デビュー当時より、評論家各氏に「ミステリーなのに動機が曖昧」と指摘されているが、それは、高村氏が書きたかったのは単なる「手品の種明かし」ではなかったからだろう。むしろ心理分析やプロファイリング等、現代科学の英知を束にして挑んでも割り切れない「人間」という不可思議な生物、そしてその人間が構成する「社会、組織」という魔物を、これもまた人間特有の「犯罪」という切り口から、読者の前にさらけ出そうとしている印象を受ける。だから、どの「ミステリー」も動機が不明確で、疑問は疑問のまま残り、明快で万人安堵な結末を迎えないのだろう。 後に「レディージョーカー」というスケールの大きな物語が生まれたのも、この作品という初めの一歩があればこそ、と思えてならない。 | ||||
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高村薫氏のデビュー作になるわけであるが、デビュー作から高村薫だったというわけか。「正確なディテイル」とあるが、確かにその通りである。金塊強奪計画が開始されるのが8月。そこから周到な計画が立てられ、また一癖も二癖もありそうな参加メンバーらのやりとりを介して実行に移されるのが12月。計画の立て方から、紆余曲折に至るまで全く持って重厚にストーリーが展開される。ただ、文庫で350頁あまりの分量で、これだけの人々の過去であるとかを深く掘り下げるのは無理があるのか、何と無く物足りなさを感じてしまったのも事実。緻密さゆえに、その辺りが目立ってしまうような・・・。 | ||||
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高村薫のデビュー作にして、日本推理サスペンス大賞受賞作である。著者の出身地である大阪を舞台に、緻密なディテールと多くの伏線を配した構成に魅了される。登場人物の背負う暗い過去や護るべきものの違いなど、きれいに色分けされたキャラクターも魅力的だ。ただ、そのディテールの細かさやアンダーグラウンドな世界観が仇となって、作品が読者を選んでしまうかもしれない。文章でなかなか表現しにくい、時間の流れの緩急も巧みに利用し物語を最後まで失速させることなく描ききっている。折々に差し込まれる、主人公「幸田」の過去によって、個人の存在を成立させるだけでなく、見事安息の地へ導いている。読んで損をしない一冊なので、お勧めしたい。 | ||||
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高村作品を読むのは3作目です。はじめは正直読むのがあまり進みませんでした。李歐、マークスの山に比べどうもいまひとつ面白みにかけていました。しかし、賛否の分かれるところですが、あの「くどい」心理描写、背景説明が途中から(1/3くらいから)心地よくなり、最後は一気に読んでしまいました。実行してその後、最後は読者に投げかけてくるように、終わってしまう高村らしさが、やはり好きです。あの船はこれからどうするのだろう、幸田は、北村はこれからどうするのか、しばらく夢想にふける時間を楽しませてくれます。 | ||||
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情景描写が荒いため読み進むのに苦痛を感じる部分が多々あり、抽象的なキーワードが多すぎて流れも捉えにくい。登場人物の性格づけなども説明的過ぎる箇所も見受けられる。ただし、重苦しい歴史を背負った人物たちが織り成すストーリーは、この作家の力強さを感じさせるに余りある。瑣末な文章表現の稚拙さに眼を奪われることなく、日本推理サスペンス大賞を与えた慧眼にも拍手を送りたい。 | ||||
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高村薫の本の中で、というか今までに読んだ本の中で一番好きです。ただよく言われている様に情景描写がかなりくどく、私も初めは読む気をそがれてしまいましたが、最後まで読むとこの作品に対する評価が180度変わりました。残り4~5分の1くらいから最後まで、何度読んでもずっと泣きっ放しです。悲しい話ですが、優しい気持ちになれる本だと思います。個人の好みとして、一般に秀作とされる《リヴィエラを撃て》よりも断然いいと思います。登場人物もそんなに多くなく、覚えるのは苦になりませんしね。あらすじを見てとっつきにくいと感じた女性の方は、いっそモモ&幸田さん&春樹の三つ巴をメインだと思って読みましょう(笑)。実際こうなのかは分かりませんが、男性の登場人物の心情関係が丁寧に描写されているので男の方にもお薦めです。工具・機械好きの方もどうぞ。進むにつれてどんどんグチャグチャな展開になっていきますが、投げずにきちんと幸田さんの行く末を見て欲しいです。とにもかくにも読んでみない事には始まらないので、是非ご一読あれ!(そして周りの人に布教しまくりましょう!!) | ||||
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現金と金属としての金であれば、当然盗むなら効率の良い現金である。金は運ぶのに手間がかかりすぎる。しかし、この本の男達はあえて金を選ぶ。欲しいのはカネじゃない。どれだけ鉄壁を誇る銀行のセキュリティーシステムと警備員をもってしても、完全な防備は無理であり、計画さえしっかりしていれば破る事が出来ることの証明に快感を抱く男達の物語である。徹底的な銀行の防備システムの研究結果が随所に盛り込まれ、飽きさせない。現在はこの本にあるようなシステムは使われていないであろうが、隙をつく点では現代にも十分通じるものがある。首尾良く盗みだせるかどうかは読んで確認して欲しい。 | ||||
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暴力の匂いのする雑多な人種が住んでいる大阪の街に、人生につまはじきにされた6人の男達が集まった。彼らは金塊強奪計画を立てる。要はそれだけの作品であり、それがすべてだ。後はデティールをどうやって埋めていくか、計画はどこでつまづき、どこで修正され、どこで達成されるか。今回登場人物達にあまり感情移入できなかった。よって点数は低め。 | ||||
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単なる銀行強盗の話ではなくて、主人公の父親に対するトラウマや各登場人物のバックグラウンドが興味をひきます。関西が話の中心地となり、関西弁での会話のやり取りが一段とリアリティーを引き出しています。最後は結構意外でした。 | ||||
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