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東京島
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東京島の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.99pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全50件 41~50 3/3ページ
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私が初めて体験した桐野作品は『リアル・ワールド』で、当時青春真っ盛りの私にとって、余りの読後感の後味の悪さにショックを受けてしまい、それ以来桐野作品からは距離を置いていました。 そんな私も年齢を重ね、ある程度社会の汚い部分も知ってしまったので、今回内容に惹かれ久々に桐野作品に挑戦してみました。その結果やっぱり悪かったです、後味。 と言っても、あの頃感じた後味の悪さとはまた種類が違って、『リアル・ワールド』の時は見事に世界間に飲み込まれた結果の後味の悪さでしたが、今回は肩透かしを食ったという意味での後味の悪さです。もっとぶっ飛んだ、この人にしかできないような発想を期待していたのですが、特に珍しい展開も無く、ラストも作者のしてやったり感が見え隠れして何となくイラッとしてしまいました。 好きになれる登場人物も一人もいませんでしたし、これが本来の人間のあるべき姿だと言ってしまえば、それまでなのかも知れませんが、やっぱり私は例え綺麗ごとであっても救いのある物語を求めているのだなぁ、とそういう気付きを与えてくれてありがとうという意味での星3つです。 | ||||
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久々に新書で買う程の期待作でした!! また帯にある「あたしは必ず脱出してみせる」が期待を増幅!! アナタハン島事件を元にした作品です。 心の機微などは、まるで自分が無人島に住んでいたかのようで楽しめるのですが、 最後がいかんせん・・・ 桐野作品は、ラストがどうも・・っていうのがちょくちょくありますが、今回も然り。 ただ、読んでいる時の「手が止まらない」ってのは変わりません。 既にミステリーを脱している著者としては、それを期待して読んで欲しくはないのでしょう。 ミロ作品や、OUTを意識して読むと物足りないかもしれませんが、角度を変えて読んでみると それなりに楽しめる作品だと思います^^ ラストは自分的にはちょっと・・ですが。 ここんとこ、事件を題材にした作品が続いているので、ファンとしては書き下ろしの新作が読みたいです・・・ | ||||
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最初に本を手にとった時、これは読ませる本だろうと直感した。 この題材で、大きくは外れないという予感はあたったが、そこで 起こる展開やラストには消化不良気味。 まあ、こんなものかという程度の印象に仕上がっている。ただ、 この作者の人間の心の機微を捉える観察眼には、オッと思わせる ものがあって、無人島での人間のエゴが作者の文章力で活きて いる面もあるように感じた。 | ||||
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女性のドロドロした内面や厚かましさ、図太さの表現は相変わらず健在で、流石だと思います。 ですが、あまりにも突拍子の無い設定のせいか、それともTVドラマの「ロスト」を連想してしまうせいか、これまでの作品のように入り込めません。 「まったくの作りごとだよねー」と、どこコか白けてしまいます。 男性の登場人物も、人数が多いせいか、はたまた各人の描写が中途半端なままのせいか、いまいち不鮮明なままです。 ラストには、、、がっかりでした。 | ||||
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少し残念な感じでした。帯の説明と中身は違うと思っておいた方がいいと思います。 女一人を強調していますが、特別女視線で描いている訳ではなく、 発狂する住民達を描いている方が強いと思います。 桐野さんの本は初めてですが、違う作品を読んでみたいなぁって気にはなりました。 ただ、設定に無理があります。そしてラストの終わり方にも???っとなってしまいます。 人物が描ききれていると評価がありますが私はその逆です。 主人公(一様)清子にはまったくもって葛藤が生まれていない。 双子を置いてけぼりはどうなの?あんた母おやなんでしょ? なんで捜索願いを出してあげないの? なんて、皆さんなんて勝手なの〜。 ワタナベにもちっとも共感得ず。 状況的にどうなの。なんで中国語がわかるんだよ〜。馬鹿なのに・・・・。 って負の部分しか語っていませんが、これらを目を瞑れば良作なのではないでしょうか? | ||||
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同じテーマで同じストーリーで男性作家が描くと、きっともっとエロくてグロイが抽象的になるだろうなと思わせる。 エログロさはややひ弱だがだが、やけにリアルで嫌な感じの描写力。 同性なのでわかる部分とだからこそ目をそむけたい部分がないまぜになって、何かぐちゃぐちゃの吐瀉物か排せつ物を見せられた嫌悪感が残る。 読んだ直後なのでまだ整理ができないが、小説としてはもう少し構成力があるべきなのだろうが、あえてそれを拒否しているのか?主人公が脱出後、島での出来事が神話化しているのだが、なんとなく落ち着きの悪い結末なのだ。 この物語はどう終わらせたら良かったのか。 | ||||
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無人島に漂着した31人の男と1人の女。 1人の女清子は46歳で、既に無人島で5年目を迎えようとしている。 この状況から物語は始まるが、主人公は清子だけではない。 無人島の生活が5年目に差し掛かろうとする時、 元の場所へ戻ろうという生命力を失わずにいれるのは誰か? 常に今を生きようとする清子 過去に縛られる森軍司 あっちの世界に飛んでしまうワタナベなど、ふてぶてしい程の生命力が交差する。 ここまでくると桐野ワールド狂い咲きって感じで、読書を愉しむ作品ではなくなっている。 | ||||
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ある行為を封印しながら、最終章のキーワード生成の転機と、その行為で最終章が始まるロジックは、いさかであろう。 | ||||
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ひさびさの新作と期待し、さすが桐野さんならではの女性の身勝手さしたたかさは健在 男性ではやっぱりここまで女のドロドロした心の内は描けませんが 女 1 対 男 多数の話 エロとサバイバル 割合は 3:7位かなぁ 漂流ものはロストとか緻密なミステリーが印象深いのですが、 こちらはそこまで謎めいてません ありがちな人間模様です。特に驚いたことする人もいないし それと島の地名とか無理やりつけて行く感じがどううも話にのめり込めにくくさせます (グループの集落をブクロとかチョーフとか...)あだなも小物は結構わかりにくいし OUTの頃を期待して買うとちょっと....かも 最近の作品て、事件を題材にしたものが透けて見える感が強いので ぜひ、時間がかかっても書き下ろしのオリジナル新作読みたいですねぇ | ||||
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小学校の朝礼で校長先生からはじめて教わったのは、 「人に迷惑をかけない」ことと「自分のことは自分でする」ことでした。しかし、男子であるワタシは、自分のコドモだけは人に迷惑をかけて産んでもらわなければならないわけで、これは残念なことだと思っていました。本作を読んで、あらためてこのことを思い出しました。 清子と夫そして三ヶ月後に23人の日本人の若者が漂着、その後中国人集団も加わる無人島生活のなかで、ただ一人の女性である清子を中心に物語はめぐり、あらたに漂着したフィリピン人女性達の助けを借りて、だれが父親か判然としない双子の男女を出産・・そして脱出(または残留)と、テンポ良くお話はすすみます。 清子の夫・隆以外の若者の、漂着以前の心象風景のほうにキリノ流のリアリティーを感じます。この、ろくでもない登場人物たちを通して語られるひとつひとつのエピソードの描写は、さすがストーリーテラー・キリノと唸らされますが、無人島を舞台とした新たな「国生みの物語」とするには、全体を通しての印象は散漫です。章によって語り手や目線があざやかに切り替わるのがキリノさんの流儀で、本編でもいかんなく発揮されている・・といいたいのですが、初出から三年という執筆期間の中で目線を追うカメラのレンズに微妙なぶれがおきてしまったのでは・・と考えると残念です。「OUT」や「グロテスク」など精緻に組み立てられた「痛い世界」・黒キリノを期待して本作を手にいたしました。しかし、舞台が日本最西端の与那国島のさらにかなたの無人島(東京島)という設定なので、すべてのエピソードは象徴的な隠喩に満ちたオトナのおとぎ話になります(∴いたくない・・無痛キリノ)。 | ||||
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