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サイコブレイカー
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サイコブレイカーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.44pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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ひしひしと忍び寄る恐怖感がたまりません。 映画化を念頭に書いているのか、映像が頭に浮かびやすくて読みやすい作品だと思います。 真冬に、暖房を切って読むことをお勧めします。 | ||||
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デビュー作「治療島」(2006)が非常に面白かった、ドイツ人のサイコ・サスペンス作家の第4作目。始めはダルかったが、後半一気に畳み込む展開で面白かった。 ネタバレを避けますが、精神病院内での殺人鬼との対決がメイン。現代で、その事件のカルテを大学生読む様子と過去のサイコブレーカー事件の様子の描写が2重構成になっています。 結末は、まったくの予想外でした。びっくりです。後日談にて、丁寧に解説が加わっているので、なるほどと腑に落ちます。書籍の中のページにアドレスが書いてある黄色いポストイットが貼ってあって、「何じゃこりゃ、誰かのしおりが残っているのか」と剥がしてしまいましたが、実はそれも仕掛けでした。なんとまあ、そんなこと分かりません。「ラジオ・キラー」(2007)、「前世療法」(2008)が今一つだったので、作家への関心が盛り返しました。一読の価値ありです。 | ||||
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『治療島』による衝撃のデビューから3年。本書は、『ラジオ・キラー』『前世療法』に続くドイツのセバスチャン・フィツェックのサイコ・スリラー第4弾である。 女性ばかりを狙い、肉体には外傷を与えずに精神だけを破壊する‘サイコブレイカー’により、3人の犠牲者が出ていた。いずれも昏睡状態に陥り、最初の被害者は死亡してしまっていた。 その魔の手はベルリン郊外の猛吹雪で孤立した精神病院に伸びる。そして女性医師を皮切りに、ひとり、またひとりと職員・患者が姿を消して行く。記憶喪失で入院していた通称カスパルたちと‘サイコブレイカー’の熾烈な攻防戦が続く。 本書を一気読みさせるリーダビリティーは、この戦いのスリルだけではない。“クローズドサークル”といった 本格もののような趣向と、「恐怖の瞬間まで、あとXX時間」といった“タイムリミット・サスペンス”、カスパルの記憶喪失にまつわる謎、そして‘サイコブレイカー’の正体にもトリッキーな工夫が凝らされている。 さらに、このストーリー自体が、大学教授による学生たちに対するある心理学実験のテキストにもなっているという二重構造をなしており、読者もまた、本書では『カルテ』としている作中作のようなこの物語を読むことによってその実験に巻き込まれるという仕様になっている。 本書は、フィツェックがスリラー・エンターテインメントの要素を、贅をつくして惜しげもなく取り入れた、最後の最後の“どんでん返し”に至るまでの二重三重、いやそれ以上の仕掛け満載の、とても一筋縄では行かない作品である。 | ||||
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フィツェックの作品を読んだのはこれが初めてです。 緑色の表紙が印象的で思わず手にとっていました。 パラパラとめくっていると途中に無造作に貼ってある付箋。 ん?と思いつつ、こういう仕掛けが大好きなので迷わず購入しました。 基本的に残虐な描写は苦手なのですが、そこまでグロデスクな表現ではなかったので大丈夫でした。 「必ず二度楽しめる」「仕掛け満載」「必然的に実験に参加してしまう読者」 このようなうたい文句に『ホントかよ・・・』と思いつつも、ハラハラドキドキしながら、 あーでもないこーでもないと思考を巡らせ気がつけばあっと言う間に読み終わっていました。 最後にどんでん返しが待っているとわかっている作品は、 その結末を意識しながら読むので途中で犯人がわかってしまうことが多々ありますが、 この作品に関しては最後までわかりませんでした。 もし途中でわかってしまっても、最後の最後にもう1つ仕掛けが用意されているので、 訳者解説を読み終わるまで楽しめる作品だと思います。 | ||||
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ドイツから世界各国に紹介され高い評価を受けた若きサスペンス・スリラーの旗手フィツェックが2008年に著した絶好調その物の第4弾です。著者は処女作から一作毎に全く異なる趣向に挑戦して常に読者を裏切らない手腕は大した物で、時には掟破りスレスレで強引な部分もありますが、サービス精神満点な姿勢が素晴らしく大いに讃えられるべきだと思います。 物語は女性だけを狙った犯罪者、精神を破壊する者〈サイコブレーカー〉が三人の犠牲者を出している状況の中、新たにクリスマスイブの前夜ベルリン郊外の精神病院で若い美人精神科医の女性ソフィアが同様の昏睡状態で見つかり幕を開ける。数日前から記憶喪失で入院している男カスパル(仮名)は事件の展開と共に記憶が甦るのを感じながら、〈サイコブレーカー〉から病院の人々を守ろうと精力的に動き出す。 本書の物語は、実は過去に起きた事件を記録したカルテで、長い月日の後に大学の心理学教授が学生に読ませる実験という形で進行して行き、その目的も謎のひとつになります。またカルテには「恐怖の瞬間まで あと○時間○分」という著者お得意の予告が書かれ、タイムリミット・サスペンスの演出で刻々と盛り上げます。他の主な趣向は、珍しく恐ろしい医学症例、なぞなぞによる手掛かり、本に挿まれた黄色い付箋の手掛かり、意外な真相、読者をドキリとさせる仕掛けに物語が完結後のクイズ出題と、本当に至れり尽くせりです。反面、犯行が偶然の要素が強く犯人が臨機応変に上手く対応出来てしまう所、救急隊員シャデックが恐ろしく乱暴者でカスパルを虐待する展開、犯人が自らに不利なヒントを残す必然性、救いのない不幸な結末、等は不満の残る部分ですが、抜群の面白さと著者の遊び心に免じて許そうと思います。最後に忠告として、くれぐれもカルテの断定的な記述に惑わされずにあらゆる伏線を読み解き、あなたも驚くべき真相に到達して頂きたいと思います。 | ||||
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