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サイコブレイカー
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サイコブレイカーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.44pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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主人公はTLE(側頭葉系癇癪)という、治療方法の見つからない発作に悩む天才的統計学者。 この病のために職を失い将来への希望も見出せずにいる中、藁をもつかむ思いで服用した実験薬によって彼は特殊な能力を覚醒してしまう。それは、人生の場面場面における選択が起こし得る、あらゆる未来の分岐を瞬時に見てしまうという、いわゆる未来予知ともいえる特殊な能力だった。 私たちの人生もまた、主人公同様に選択と決断の連続でなりたっている。当然、選び進んだ道によって周囲へも影響を及ぼし、良しにつけ悪しきにつけ幾つかの結果をもたらすものだ。 しかし主人公は、結果を知った上で選択することを、じゃんけんの後出しの様で潔しとせず、彼を取り巻く人々の人生に影響を与えてしまうことへの責任を感じ葛藤する。 何れの選択がどの様な結論に結びつくのか予想の範囲を超えない私たち常人の方が、無責任で居られる分、余程幸せなのかもしれない。 作中で能力の理由づけを説明するために、ハイゼンベルクの確率論的宇宙論やダーウィンの進化論、また相対性理論などについて分かりやすく論じられているのが面白い。 | ||||
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英文にいくつFの文字が入っているかという心理テストには、まんまとハマった。 物語は、現在(教授が学生の過去の事件のカルテを読ませている)と、その過去の事件が入れ子になっている。きっと最後に大どんでん返しがあるだろうというのはうすうすわかっていても、最後までそれが何なのかはわからない。本の途中のページに付箋が貼ってあったり、前作への伏線が張ってあったりちょっと面倒なことになっている。 主人公は例によって記憶に異常をきたした人物なので、語られるストーリーの真偽はすでに心もとない。非常扉によって外と隔絶された病棟という緊迫した状況のなかで、同じ囚われの身でありながら敵味方のはっきりしないうさんくさい登場人物たちが、読者の読みを間違いなく誤らせる。状況は異常なのに、全編を通したモチーフが、なんと「なぞなぞ」。 最初の「治療島」は震撼したけど、それに比べるとちょっとパンチ力は弱くなってしまうかな。 | ||||
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