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殺戮ゲームの館
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殺戮ゲームの館の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全32件 21~32 2/2ページ
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ミステリファンにはかかせない?ブラウザゲームの最高峰「わが名は人狼」をモチーフにした小説。ただし、実際の人狼に全く及ばない、意味不明の出来と思う。 人狼のよさは、ロジックと感情で狼を追い詰める点。小説にしてしまうと、これがなかなか難しいというのはよくわかった。 これは、配役がゲームの進行途中でなんとなくわかる(所与でない)部分に起因しているとおもわれ、正直、相当難しいゲームとなっている分、結局は感情オンリーの謎解き(狼探し)になってしまい、とても残念。 もっとも、人狼でも狼が途中でわかるかというと難しく、墓下で「この狼すげえや」「この占い師おそるべし」とかわかって初めて楽しかったりもするので、謎解きミステリとしては小説には向いてないのかも知れない。 ついでにいえば、各部屋でみなが大声だしつづけるとか、点呼しつづければ、狼役はわかったりするんじゃないかと突っ込んでみたりするw。 | ||||
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クローズドサークルもので久々に面白いものを読ませてもらいました。閉じられた空間の設定は、クローズドの殺人ゲームものだとどうしても「その大きな箱を用意し、ゲームを強要する大きな組織」的なものが必要で、この作品も同じですが、そこは論点ではないので軽く流せてしまうレベルです。この作品の一番の読みどころは「誰が」それを行ったか。「どのように」はまったく問題ではありません。とにかくひたすら「誰が魔物なのか」という所に焦点が合っています。導入部分も無理がないですし、一気に読み進むことが出来ました。ただ、文章がどうも引っかかる箇所が幾つかあり、その中でも特に「凭れる」という言葉を頻繁に使いすぎているのが気になりました。まあ登場人物の心情を表すのに最適な言葉なんでしょうが、やたらめったら使われると読んでるこちらが凭れます。うーん、と思う点はそのくらいですので、クローズドサークルものが好きな方にはお勧めしたい本です。☆を4つにしたのはこんなに薄いのに上下に分けられているので、その分の物足りなさ、ということで。下巻の心理描写が秀逸でしたので、上下あわせれば文句なく星5つでした。 | ||||
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ゲーム「汝は人狼なりや?」を基にした小説。人狼プレイヤーの為に説明するならば、占い0・霊能0・共有2・狩人1・狼1の11人村。だが、ただのグレラン村というわけではない。作者オリジナルの追加設定の数々により もはや別のゲームへと昇華されており、人狼プレイヤーもそうでない人も楽しめるものとなっている。登場人物の中にはヒステリーを起こす者も居るが、何だかんだでゲームに従ってくれるためストレスなく読み進める事が出来る。最後の展開も意外性がある。それまでの自分の推理が覆された。作中、ゲーム内の出来事を社会生活と比較するシーンが多く見られ、正直うんざりした。著者の新作「生贄のジレンマ」でも同じ傾向がある。それだけが残念である。 | ||||
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土橋氏お得意のクローズド・サークル ミステリ。今回は年齢層が高めの設定のため、どんどん死んでいきます。大学のオカルトサークルが集団自殺とスナッフビデオの興味を持ち、軽い気持ちで廃墟探しに出かけます。そして、拉致、監禁されゲームが始まります。今回、サークルメンバは魔物と村人の話を聞かされ、それにそったシチュエーションで殺人が行われていく訳ですが、メンバの中に「魔物」がいるという疑心暗鬼、夜ひとりで個室にいなければならないという孤独感が、神経をすり減らしてゆきます。殺されていくメンバや魔物はストーリの途中でわかってしまうのですが、極限状態における友人関係、恋人関係など心理描写が秀逸です。このようなクローズドものでは、監禁場所のレイアウトや仕掛けが大掛かりになり過ぎ嘘くさくなるのですが、この程度の設備であれば可能と想われますし、生還者がゲームを暴露できないような心理的足かせをしっかりかけるあたりが非常にロジカルです。また、犯人側の意図、生還者の報酬、人数も的確です。ひとつひっかるとすれば、大学サークルのメンバが集団自殺というのは少々へんではないかなと疑われそうですね。 | ||||
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私は本を読み終えた後、好きなシーンや印象に残ったシーンを読み返します。この本は「キタコレ!」みたいな物は残りませんでした。主人公・福永は、無気力ではないが、毎日をただ過ごす大学生。恋人の亜美はそんな福永を心配しながら、持て余しています。そして福永の親友であり亜美を好きな小泉、福永が好きな藍を中心としてこの殺戮ゲームは始まります。殺戮っていうか、「夜の間に死んでいる」という死に方で、グロテスクではありません。むしろ機械的に死んでいく設定なので、サクサク読めます。つまり印象的なシーンが特に無いのです。(ショック的なものが)最後の謎解きの場面は、「もし、亜美が別の選択をしてたら悲しい」とも思ったし、「逆にそっちを選んだほうが面白かったのではないか」と考えたり。結末もパッとせず、「まあ、こんなもん」で終わり。しかし不思議と不完全燃焼ではないんです。最後、海を見ているシーンで、彼は何を思っていたのだろうと考えました。軽い気持ちで読めるはずなので、少し興味があったら読んでみてください。 | ||||
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煽情的なタイトル、そして帯の宣伝文句を読んで購入しました。…が、殺戮というほど凄惨ではなく、「ルール」もそのまんま既存のテーブルゲームのものでちょっと肩透かし。外海良基の「Doubt」といい、流行ってるんでしょうか?人数も多いし、もっと混乱が起こって血で血を洗うような乱闘が起こったりするかと思いきや、冷静な判断を下す人間が多いせいもあり、そんな展開にはならず…。面白いか面白くないかと言われれば面白いのですが、ちょっと思っていたのと方向は違いました。パニック小説というよりは、ミステリ小説なのかもしれません。また、この本はメディアワークス文庫として出版されていますが、この作品については正直登場人物の年齢が多少上がったくらいで、電撃文庫との差別化を図る意義が見いだせませんでした。絆とか性格とか言いつつも、その描写が薄かったせいもあり、何だか某ゲームの過去ログを読んでいるような気がしてしまいました。面白いんだけど一味足りない、全体的に見て、すごく惜しい作品だと思います。 | ||||
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作者の一作目に衝撃を受け手からずっと読んできたがさすがにマンネリ化したような気もしてきた しかし文章はあいかわらず読者を惹きつけるので決して退屈はしないし買って損はないです 作品にはまだ謎も残っているのでもしかしたら続編も出るかもしれません 今回は電撃文庫ではなくメディアワークス文庫から出ているので主人公達の年齢も大学生と高いです 土橋先生なら大人の話で電撃文庫では書けないおもしろい作品が書けると思うのでこれからも頑張って欲しいです | ||||
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他の方の評価がよかったので読んでみました。 出足が遅いと感じました。 なかなか本題に入ってくれません。屋敷に閉じ込められたあとでも、学生生活の回想シーンが多いです。そんなものあとまわしにして、早く話を進めてよ、と言いたくなりました。 土橋真二郎、という名前がなかったら、たぶん半分ぐらいで読むのをやめていただろうと思います。 (以上が上巻の感想です。) | ||||
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手に取ったんですが、「殺戮」ってほど惨たらしくはないです。スプラッタでもなくアッサリっていうか きっと死に方としては楽な死に方で大量殺人って感じなので、その辺物足りなかった気も・・・☆(笑) まぁ開催側としては集団○○で処理したい思惑も有るので、こんな死に方なんでしょうけど。 最初読み始めて思い浮かべたのは岡嶋二人センセの「そして扉が閉ざされた」←秀作。 「殺戮ゲームの館」の方が閉じ込められた方々が大勢なので「魔物」捜しは大変かな〜と思いつつ読んでいき ましたが・・・。これ、主人公の福永サンに比重おき過ぎだろw これで実は「魔物」は福永サンでした!!・・・って言うのであればソレは凄ェ!!と思いますが。 そんなワケはなく・・・。 あまりにも福永サン中心の心理描写で進んで行くので、割と早い段階に「魔物」はこの人じゃね?と 予測がついてしまう。てか、この人以外無いだろ、ってな位に判ってしまう。 折角大勢居るんだから、もう少し1人1人にスポット当てて行った方が犯人捜しは難航すると思う。 でも面白かったですけどね。福永サンと藍の推理のお話とか。 あと皆さんがパニックに陥って半分壊れていく様な感じとか。描写巧いです。此処までパニくるか?って位。 だけど最後のあの取ってつけた様な「裏切り者」の話は不要だったかな〜〜。 まぁ「鍵穴の伏線も回収しなきゃだし」でしょうし、最初からあの終わり方を考えていたのでしょうが。 | ||||
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本書で否応なく登場人物たちが巻き込まれるゲームの設定は「インシテミル」に近いですね。ゲームの勝者=生き残りに口止め料をかねた莫大な賞金が提示されるところも同じ。あちらは自主参加、こちらは強制参加の違いはありますが。 「インシテミル」が極限状況にありながらどこか遊び心をまじえたライトタッチ、よくいえばゲーム的なロジックで展開したのを比べ、こちらは人間関係や重苦しい心理描写が比重を占める割合が大きい。 主人公の福永は大学で知り合った恋人・亜美や高校時代からの親友・小泉、後輩で唯一の高校生・藍らとともにこのゲームに参加を余儀なくされるのですが、生き残る為に合理的な思考を重ね議論を促す彼と藍が次第に仲間から疎外され孤立していく過程は皮肉を感じました。 本人たちは生き残る術を模索し、議論という最も効率的な対応策をとろうとしたのですが、「この中に魔物なんていない」「よく知る友人がそんな恐ろしい事をするわけない」という先入観(あるいは希望的観測)に縋りつく他のメンバーはそれに拒絶反応を示す。 その中で最年少の藍の計算高さ、冷静さは際立っています。 「冷たすぎる」「この中で人を殺せそうなのはあなたしかいない」と糾弾される福永も相当ですが、おもに彼の視点にそって物語が進行するため、彼にはそこまで不快感や嫌悪感を抱きません。客観的にはかなり異様なんでしょうが…… 見所はやっぱり密室に閉じ込められた十一人の関係性の変化ですね。本書の七割が登場人物たちの議論や推理で占められています。 ナビゲーターとして登場するうさぎの言動や村人が食われるごと変化を遂げていく絵がまた不気味さを盛り上げて…… 面白かったんですがいくつか不満も。 終盤で正体が明らかになる「魔物」はある人物に片思いしてたんですが、どうもその描写が弱い。 私が見落としてる可能性もあるんで断言はできないんですが、魔物の正体が判明した段階になって初めて提示された要素のような気がしてアンフェアに感じました。恵美のベクトルはとてもわかりやすかったのに。 福永と小泉の高校時代の「タブー」も肩透かしかなあ…… プロローグから意味深に匂わせていたからゲームの黒幕の動機に関連づけてしまったんですが、福永が小泉の人間性を批判し否定する攻撃の材料とされただけで、じゃああんなに思わせぶりに引き延ばす必要なかったじゃんよーと。 てっきりそれに絡んだ復讐かと勘ぐっちゃった。 カルネアデスの板とかシェレディンガーの猫とかそれっぽい単語が好きな人だな、というのも印象に残りました。 著作リストを見れば一発でわかりますがラプンツェルの翼とかツァラトゥストラへの階段とか同系統だもん……。 ぶっちゃけこれもそういうタイトルにすればよかったのに。「殺戮ゲームの館」なんて直球タイトルださいよ購買意欲湧かないよ。山田悠介は好きくないんですがタイトルセンスでは勝ってますね、あっちは騙されそうになるもの……。 一番人間らしい行動をとったのに魔物が気の毒すぎる……とか藍一人勝ちじゃんとか若干すっきりしないものは残りますがでも面白かったです! バトルロワイヤルのような血しぶきぶしゅっどばっのグロ的派手さはありませんが、サイコスリラーとしては手堅く出来てると思うので、そういうのがお好きな方はどうぞ。 でも斬魔刀とかださいよー……だいなしだよー……。 | ||||
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ライトノベルを中心に活躍している著者の作品です。ライトノベル出身ではありますが、心理描写や極限状態での駆け引きを描くのが巧く、本作でも違和感は全くありません。いやむしろ、こちらの方が本領発揮なのではないか、とすら思える程の圧倒的な展開・心理描写・どんでん返しを見せてくれています。デスゲームものが好きな方ならば必読と言っても良いでしょう。お勧めです。 | ||||
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メディアワークス文庫初の上下巻構成という事で、カバーイラストに惹かれたのもあり購入しました。 著者の作品は初めて読みましたが、非常に面白かったです。最後まで一気に読んでしまいました。 設定自体は密室トリックという、ある意味定番な内容ですが、特に中盤から登場する設定が大変練りこまれており、それが登場人物達に壮絶な心理戦を要求します。 登場人物それぞれの精神状態が伺える台詞合戦が強烈なインパクトを持っていて、また作者紹介欄にもあるように、心理描写に定評があるだけはあるな、と思いました。 読み終えたときの快感も魅力の一つですが、この作品の魅力の本質は、その導入部分にあると思います。 是非書店等で手にして最初の数ページを読んでみて頂きたいです。 興味を惹かれることと思います。 登場人物は主に大学生層となっていますので、同世代には特にお勧めしたい内容です。 なお上下巻あわせまして、あとがきは無いようです。 内容としてはミステリーな部分がありますので、間違って結末を見てしまわないように気をつけましょう。 | ||||
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