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死者を起こせ



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【この小説が収録されている参考書籍】
死者を起こせ (創元推理文庫)

死者を起こせの評価: 7.50/10点 レビュー 2件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.50pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(8pt)

けっこう本格ミステリだった。

ある日目覚めると、庭には昨日までなかった一本の木が植えられていた。引退したソプラノ歌手ソフィアはその木を見て怯える。隣家のボロ館に住む三人の若き学者たちに
ソフィアは木の下を掘ってみてくれと頼む。貧乏学者の三人は報酬につられ掘り返す。しかし、何も出てこない。そして穴を掘った16日目にソフィアは失踪する。
物語の出だしとして風変わりな謎を見せられると、もうこれは読んでみようと思うのです。( ´艸`)
思う壺に嵌まるわけですが、意味の分からない言葉を残して消えたとかそんなパターンよりかは何故か庭に樹が一本植えられていた、といった不可思議さを
強調された謎の出し方をされた方が面白いと感じるのです。
ポロ館に住む三人とは中世専門の歴史学者マルクと先史時代専門の歴史学者マティアスと第一次大戦専門の歴史学者リシュアン。この三人のキャラクターも面白く馴染みやすいように
書かれているのですぐに物語に溶け込むことが出来る。さらにもう一人マルクの伯父ヴァンドスレールという元刑事がこのボロ館に紛れ込んで住んでいるという設定。
歴史学者の三人ということから会話は比喩が多いですがユーモアに溢れていますから読みづらくはないでしょう。むしろエスプリに富んだ会話が楽しめるとした方が良いと思います。
ちゃんとアチコチに伏線が張られていますが、始めの方はストーリーの方向が読めないので伏線だとは気づきません。( ´艸`)
真相解明まで二転三転しますから最後まで楽しめます。ただ一点、何もしない人物がいるのが気になります。もっとも何もしないことが容疑者として捉えられるので、ミスリードの
役割を与えられた人物と思えますがそこは割り引いてもちょっと気になります。その他はまとまった内容で本格的な謎解きに挑戦する三人の若き学者たちの活躍を楽しみましょう。
この三人を登場させるミステリは他に三冊あるとの事なので機会があれば他の物も読んでみようかと思います。
最後に著者のフレッド・ヴァルガスは男性ではなく女性だとの事です。本名のフレデリックという名前は男女どちらでも付けられるそうで、縮めてフレッドとしているそうです。
ま、どうでも良い情報でした。

ニコラス刑事
25MT9OHA
No.1:
(7pt)

ヴァルガス作品2作目。

「死者を起こすな」の方が先に書かれているのですね。
最初に読んだ「彼の個人的な運命」が2作目になるようです。
「彼の個人的な運命」がユーモアたっぷりで面白かったので、ユーモアを期待して読んでみたら、此方は最初の小説ということもあるのか、ユーモアというよりも人間模様の方に重点が置かれていました。

ミステリーとしては、どちらも完成度が高く、色々想像しながら読む楽しさもありました。
ヴァルガスの小説、私は好きです!



ももか
3UKDKR1P

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