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密室の鎮魂歌
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密室の鎮魂歌の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.50pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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密室の中から消えた夫。失踪事件から五年後に、妻とその友人達たちの間で続けて起きる密室殺人事件。プロットには興味が湧きます。物語りも読ませる筆力があり、六人の人物たちの大学からの友人としての係わり合いから、現在の境遇や身の回りの事情を汲んだ一定の関係なども解かり易く語られながら話は進みます。人物たちの何気ない仕種やセリフも読み返せば伏線としてあったことが解かります。探偵役は誰なのか、失語症の少年真之助かと思っていたがこの辺は見事に裏切られました。始めの密室とその後の密室。図を示したりしてかなり本格的ですが、最後の種明かしではこれまでのパターンのものと同様で独自の斬新さは有りません。密室にする意味と意図はつまり犯人の復讐であったわけですが、それらを見せない人の心の内と秘密があって、そういったことは友人として付き合っていても気付かなかったという現実。そこがキーポイントとして作用したストーリーであったのですが、謎が散りばめられた割にはあっさりした裏側で主人公の麻美の凡庸さが苦笑を誘います。第14回鮎川哲也賞受賞作品ですが、それなりには読めます。 | ||||
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