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贄の夜会



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【この小説が収録されている参考書籍】
贄の夜会
贄の夜会〈上〉 (文春文庫)
贄の夜会〈下〉 (文春文庫)

贄の夜会の評価: 7.67/10点 レビュー 6件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.67pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全6件 1~6 1/1ページ
No.6:
(7pt)

贄の夜会の感想

5,6冊分ぐらいの警察小説を読んだ気持ち。良い意味でお腹いっぱい。充実過ぎる極太のハードボイルド小説でした。
冒頭より始まる手首を切り落とされた殺人事件から始まり、その被害者女性の夫の殺し屋、姿なき犯人、警察の三つ巴戦。この3つが大まかな区分であり、それぞれのストーリーでは、殺し屋やヤクザの背景、猟奇的な異常心理の殺人にまつわる話、警察側は現場や公安の組織の物語という具合で話がとてつもなく広がっていきます。思いつく警察小説におけるテーマがこれでもかってぐらい入ってます。著者コメントより6年掛けて2000ページ書き上げて1700ページにまとめた代表作とありますが、十分に納得できる密度と質が高い作品でした。
豊富な読み所の中で、読後に一層引き立つのはやはり主人公大河内刑事の物語。上司と部下の関係、刑事の仕事、家庭の悩み。猟奇的な事件の刺激に負けない、人間ドラマが描かれていました。
点数について。作品の質としてはもっと高いのですが、意外な驚きがない中での大長編なので、長かったという気持ちからこの点数で。見方の問題で、意外がなくとも王道で安心できる良さもあるので、ホントここは好みの問題です。
綺麗に話が終結し読後感もよい為、警察小説が好きなら外せない1冊かと思います。

egut
T4OQ1KM0
No.5:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

贄の夜会の感想

かなり読み応えのあるハードボイルド作品。
とにかく長い。分厚い。けれどサクサクと読めてしまう。

殺し屋と、その相棒のパートが上巻の見せ場。ここはハードボイルド感満載。
非常によい場面がある、と言えば読んだ方なら、あああそこかとピンとくるだろう。

とにかく長いので時間が無いときには、あまりお勧めできないが、
歯ごたえのある作品であることは間違いない。

もっとも最後の犯人を特定していく下りは、もう少しひねりがあっても良かった気はする。
ともあれ、ハードボイルドミステリーの傑作であることに疑いようはない。

余談になるが本書には、あたかもサカキバラセイトを彷彿とさせる登場人物が出てくるが、
これは正確にはサカキバラをモデルにしたのではなく、
先立つこと数十年前に起きた類似事件の方をモデルにしているのではないかと思われた。
(関連したノンフィクション本もあり)

映画化でもされたら上質なミステリーになりそうだとは思ったが、
絶歌のような騒動があると、それもサカキバラを増長させるかのようにも思え
いかがなものかという気にもなってくる。
本書を読むと、加害者と被害者の残酷な温度差を実感できるかもしれない。

mana
36L2FE0P
No.4:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

贄の夜会の感想

物語の構成とか人物描写とか、とにかく非常に面白かったです。
比べるのは申し訳ないのですが、これの前に読んでいた逢坂剛さんの『百舌シリーズ』もやはり同じように公安がからむ警察小説なのですが、サスペンスとしてもハードボイルドとしてもこちらに軍配が上がりました。日本では欧米ほど多くないサイコ系のエンターテイメントですが、犯人の背景や実際にあった事件なんかを巧みに盛り込みながら、被害者の遺族の気持ちを問いかけるような内容も秀逸です。
結末がなんとなく想像できてしまったのでマイナス1ですが、読後感は良かったです。

たこやき
VQDQXTP1
No.3:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

贄の夜会の感想

サイコサスペンスですが、警察小説でもあり、ハードボイルド小説でもあります。猟奇的殺人者、プロの殺し屋、警察官と3つの視点で物語は描かれますが、割と読み易く引き込まれてしまいました。
ストーリーも実際の事件を下敷きとしておりかなり面白いのですが、本作最大の魅力は登場人物達のキャラクターだと思いました。沢山死人が出るのが勿体なく感じます。
結構想像通りの展開で意外性はあまりありませんでしたが、逆に納得の進み方ではあり、エンディングまで間違いなく楽しめると思います。ぜひ多くの方に知って欲しい作品です。

なおひろ
R1UV05YV
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

サイコサスペンスの超力作

贄の夜会という題名につられて購入。香納さんの作品は初読。
犯人を追う刑事、猟奇的殺人者に妻を殺された殺し屋(スナイパ-)、容疑者の弁護士など登場人物に
魅力があり、スト-リー展開も相まって引き込まれてしまう。
個人的に好みの文句なしに面白いハ-ドボイルド。

タカタソン
HU0OGV5Q
No.1:
(5pt)

贄の夜会の感想

上下巻に分かれるほどずっしりとした長編。
この長さになってしまったのは登場人物たちのキャラクターが濃いせいではないだろうか?それぞれの視点で進んでいく事件だが、ページをめくる手が止められず引き込まれてしまった。
これだけいろいろな要素を詰め込み物語を広げてしまって大丈夫か?と心配になったものの、最後は綺麗に片が付く。
久々に読み応え十分。満足のいく作品だった。

風の森
8BZ4CWPR

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