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魔者



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【この小説が収録されている参考書籍】
魔者

魔者の評価: 6.50/10点 レビュー 2件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.50pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(6pt)

魔者の感想

タイトルそしてプロローグ、読み始めて不穏な雰囲気を感じたが、まったくそういうホラー系では無かった。
ファンタジックな雰囲気のミステリー小説のようだが、本質は一種の社会派ミステリーととらえることもできる。
現代社会にはびこるいじめ問題。さらには少年犯罪、被害者家族や加害者家族の問題。
こうした問題をストーリーの根幹に据え、主人公で週刊誌の記者である今井柊志が、自身の家族に起こった過去の事件を調べなおすことで、物語は進行する。

事件の詳細は割愛するが、所詮この主人公及びその姉の不遇は、親の問題なのである。
事件の間接的被害者である柊志やその姉、そして被害者の妹、さらには別の加害者の弟、どの親をみても俗物である。
俗物である親たちの扱いがいかにもステレオタイプ的で、ありきたり。
ここが少々面白くない。
なぜ面白くないのかというと、要するにこの物語の魔者は親だったということであり、その親を、いかにも何処にでも居そうなありふれた親として描いてしまったということである。ひねりが無く、せっかく子供たちの内面を丁寧に描いていたのに、勿体ない。そういうことなのである。

よって、このあたりの評価となった。

マッチマッチ
L6YVSIUN
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

すれ違い、勘違いで起きた悲劇。魔物は自分にも周りにもいる

時代が抱える社会病理にファンタジー色を散りばめた書き下ろし長編ミステリー。
週刊誌記者の今井柊志は偶然手に取った小説に激しく動揺した。そこには封印してきたはずの自分の過去、兄によるリンチ殺人と姉の死が描かれていたのだ。ことに自分と姉が二人だけ残された時の悲しい記憶が、自分の日記を読まされているように克明に描写されていた。さらに柊志の編集部に「今井柊志の兄は少年を殺した」という匿名の通報があり、両親に見捨てられた柊志を育ててくれた伯母にも同じことが起きた。誰が、何のために攻撃を仕掛けてきたのか。柊志は必死の覚悟で思い出したくもない過去に向き合い、真相を探ろうとする…。
元々崩壊していた家族が兄が犯罪者になったことでバラバラになり、唯一自分を庇ってくれていた優しい姉まで事故で亡くすという悲惨な過去を持つ週刊誌記者が、自分の過去を調べることで自分の秘密を守ることと他人の秘密を暴露する自分の仕事の意味を考え直すというのが一本の筋で、そこに巷に溢れるいじめや言葉の暴力の問題を絡めている。隠してきた過去が小説に描かれているのを発見するという発端と、その小説の作家が判明し、動機を明らかにしていく終盤は意外性のある展開で惹きつけられた。リンチ殺人といじめの実相が明らかになる部分は、やや展開がまどろっこしい。
ファンタジー色のあるミステリーが好き、という方にオススメする。

iisan
927253Y1

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