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雷神



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【この小説が収録されている参考書籍】
雷神
雷神 (新潮文庫 み 40-23)

雷神の評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

勘違い(先入観)だけで、これだけ面白くできるのか!

2020年に週刊誌連載された長編小説。家族を守るために秘密を抱えた人々の葛藤と謎解きの面白さを兼ね備えたヒューマン・ミステリーである。
小料理屋を営む藤原幸人のもとにある日、脅迫電話がかかってきた。一人娘・夕見を守るために、幸人が必死で隠してきた秘密を知っており、金を渡さなければ娘にばらすという。脅迫のストレスに耐えきれずダウンした幸人はしばらく店を休業し、気分転換のために夕見と出かけることにしたのだが、夕見が行きたいといった場所は、30年前に幸人家族が逃げるようにして出てきた故郷だった。そこには幸人の母の死、さらに幸人と姉の事故を巡る深い闇が残されているのだった…。
主人公が隠していた秘密は物語の最初に明らかにされ、謎解きの本題は「母の死を巡る」一連の出来事である。母の死と、その一年後に起きた毒キノコによる殺人事件の責任はだれにあるのか? 素人探偵が地道に聞き込みと推理を重ねて行くプロセスは、もどかしいもののサスペンスがある。そして、最初の脅迫という伏線の回収もあっけないが面白い。
家族の秘密をテーマにした人間ドラマのファンにオススメする。

iisan
927253Y1

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