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念入りに殺された男



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【この小説が収録されている参考書籍】
念入りに殺された男 (ハヤカワ・ミステリ)

念入りに殺された男の評価: 7.50/10点 レビュー 2件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.50pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(7pt)

期待以上のものはなかったけれど、今後に。

狙いとしては良かったと思います。
でも、あまりにも「念入り」すぎて、私には現実味が乏しいように思えました。

今後に期待を込めて「7点」です。
こういうミステリーを書く女性作家さんは少ないので二作・三作と続けて読みたいです。


ももか
3UKDKR1P
No.1:
(8pt)

殺した男を生きさせ、新たな犯人を作り出せ!

フランスの女性作家の本邦デビュー作。成り行きで起きた殺人を隠蔽するために被害者の生存を偽装し、罪をかぶせる犯人を捜し出すという奇抜なアイデアのノワール・サスペンスである。
フランスの片田舎で夫、二人の娘と暮らすアレックスが営むペンションを、大物作家・ベリエがお忍びで訪れた。気さくな人柄で家族と親しくなったベリエだったが、若い頃に作家志望だったアレックスに興味を持ち、ある夜、アレックスを強姦しようとする。アレックスは必死で抵抗するうちに、弾みでベリエを殺してしまった。若いときに暴行事件を起こして精神科病院に入れられたことがあるアレックスは警察に届け出るのをためらい、死体を隠してしまう。さらに、ベリエが生きていることを偽装するために、パリに出てベリエの個人秘書を装い、ベリエの周辺人物の中から罪を着せられる人物を見つけ、その人物がベリエを殺したように偽装しようとする・・・。
40歳の主婦が、殺した男が生きていると思わせるための偽装、新たな犯人を見つけ出し、その人物に罪をかぶせるための計略、しかも自分自身も身分も人格も別のものに変えて行動するという、極めてトリッキーなアイデアが抜群。何重ものリスクを負ったアレックスがさまざまな危険に出会うたびに、読者はハラハラドキドキし、最後までスリルとサスペンスを堪能することになる。女性差別、都会と田舎の格差、ネット社会の罪悪など、現代社会が抱える問題も主要なテーマになっているのだが、それを抜きにして、ノワール・サスペンスとして十分に満足できる傑作である。
ジャンルを問わず、ミステリーファンならどなたにもオススメしたい。

iisan
927253Y1

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