カルカッタの殺人
- 歴史ミステリ (189)
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翻訳者の力量か、作家の力量かどうかは分かりませんが大変読みやすかったです。大昔、世界史で習った東インド会社をはじめとした英国統治下のインド(カルカッタ)が舞台の歴史ミステリー。こういう歴史もののミステリーは、割と当時の風俗や文化の解説が仰々しく読みにくい作品が多いと思うのですが、こちらは普通の警察小説として読めました。心に傷のある敏腕警部、駆け出しの部下、怪しい同僚、軍幹部、ミステリアスなハーフ美女だったり、ストーリーも最後までどこに落すか分からないけど、どこか読んだことのある感じもしなくもないですが、王道ミステリー、前述の登場人物やカルカッタの街も魅力的なのでシリーズ化、納得です。 | ||||
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よくできたミステリ、おもしろいです。インド帝国警察の英国人ウィンダム警部と、インド人刑事部長バネルジーのコンビによる一作目です。アビール・ムカジーはこのコンビによる作品をすでに四作書いているようですが、本書を含む三作がCWAゴールド・ダガーの候補になっており、本書と四作目の『Death in the East』でCWAヒストリカル・ダガー賞を二度受賞していますね。このコンビ、ホームズとワトソンになぞられるのでしょうが、わたしは市川崑の角川映画で「よーしわかった」の等々力警部(加藤武)に対し「あのう~」と遠慮がちに意見する金田一耕助(石坂浩二)を思い出しました。田村義進さんの訳はテンポよくたいへん読みやすいです。ときたま「瞋恚の炎(しんいのほむら)」などといっためったにお目にかからない言い回しが出てきたりしますが、この方の翻訳は『窓際のスパイ』などミック・ヘロンの3作品でも堪能しました。 | ||||
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心に傷を負いロンドンからイギリス占領下(1919年ごろ)のカルカッタ警察まではるばる赴任してきた主人公が、帝国主義ならではの差別、欺瞞、腐敗、支配と被支配、官僚機構、現地の風俗などと戦いながら殺人事件を解決に導くまでのミステリー小説。 主人公が魅力的なのはシニカルでストイックな英国人を徹底的に演じているからであり、助手のシャイなインド人はさながらワトソンのような気もしてくる。さらに「見てきたような」当時のカルカッタが活写されており、古きよき時代の映画を観ているような錯覚にさえ陥るのが作者の力量であろう。 台詞まわしも魅力的で「警察官としては、戦うより話すことを好む者のほうが断然好ましい。」「ドーベルマンがテリアに吠えられて尻尾を巻いたようなものだ。」「多くのインド人はヴィクトリア朝時代の英語をところどころに交えて話す。」「(インドはイギリス人の男を)いびつに変える。」「すべてのものを偽善者に変える。」「ときには自分自身を信用しないこともある。」などたいへん秀逸です。 | ||||
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最近は忙しくて小説を読む機会が少なくなったのだが、この本は非常に読みやすく、あっという間に読んでしまった。 舞台設定は1919年のインド・カルカッタと全くなじみがなく、風景すら目に浮かんでこないが、非常に狭い中での出来事なのでそれほど混乱せずに読み進めることができた。 私はイギリス支配下のインドに興味があったが、この小説はその状況が非常によく描かれていた。 推理小説というよりも、社会小説、時代小説としての価値が高いと思った。 支配者であるイギリス人が書いたものではなく、被支配者の末裔のインド系イギリス人が書いたというころに価値がある。 それにしても、イギリスとはひどい国で、世界中の富を食い物にし、世界中の文化・歴史破壊してきたことがよくわかる内容だった。 | ||||
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作家はロンドン在住のインド系イギリス人二世で、会計士をしていたのを40歳を機に本作を小説コンテストに応募してデビューしたようです。 さて、白人のウィンダム警部がカルカッタに赴任するなり、イギリス人高官の殺人事件が起きます。 ウィンダム警部は作中でも言われていますが、純粋過ぎる人です。現地での人種差別に憤慨しているのに、部下のバネルジー(インド人)に高飛車な物言いをしてしまい、後悔します。 バネルジーも少年のような好人物で、二人は良いコンビになります。二人の関係がこの小説の目玉かと思います。 事件は最終盤でバタバタと解決します。伏線もなく唐突でした。ミステリとしては物足りないのですが、本国ではシリーズ化して三冊目まで出ているそうなので、次作への期待を込めて星3つにします。 | ||||
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