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破滅のループ



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【この小説が収録されている参考書籍】
破滅のループ (ハーパーBOOKS)

破滅のループの評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(8pt)

サイコ、ヘイト、カルト。アメリカの宿痾を凝縮した暴力の爆発

ジョージア州捜査局特別捜査官ウィル・トレント・シリーズの第9作(巻末解説による)。女性が主役となる暴力事件を描き続けているカリン・スローターが本領を発揮した、全編凄まじい暴力のアクションサスペンスである。
アトランタのショッピングモールで疾病予防管理センターに勤務する女性疫学者が拉致・誘拐されてから一ヶ月後、市の中心部で大規模な爆発事件が発生した。被害者救助のため現場に駆けつけたウィルとサラは、車の衝突事故に遭遇し、けが人を助けようとしたのだが、被害者のはずの車に乗っていて負傷した男たちから銃を突きつけられ、ウィルは負傷、サラは誘拐されてしまった。車に乗っていたのは逃走中の爆破犯たちで、しかも一緒にいたのは拉致されている疫学者だった。爆破犯である白人至上主義者のキャンプに監禁されたサラを救うために、ウィルと相棒のフェイス、上司のアマンダはFBIとの確執もありながらも連携し、犯人たちの目的、組織、キャンプを解明しようと必死に駆け回るのだった・・・。
全編700ページ弱、いたるところに凄まじい暴力が横溢し、読み続けるのにかなりの精神力が要求されるハードな作品である。当たり前のように身の周りに銃があり、当たり前のように市中で銃撃戦が発生する病んだアメリカ社会は、絶望的といわざるを得ない。そして、アメリカのみならず世界が同じような崩壊への道を歩んでいるとしたら、法や秩序はどこに存在するのだろうか?
シリーズ最新作だが、これまでシリーズ未読でも十分に楽しめる。サイコ・サスペンス、現代社会に材をとったサスペンスのファンにオススメする。

iisan
927253Y1

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