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8番目のマリア



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【この小説が収録されている参考書籍】
8番目のマリア (角川ホラー文庫)

8番目のマリアの評価: 7.00/10点 レビュー 2件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(7pt)

8番目のマリアの感想

サイト内ランクがCになってるけど、いやいや、なかなか面白いよ。
密閉空間に閉じ込められた人達が、全員が関わった過去の過ちを告白していく。その中で投票制で一人ずつ殺されていくデスゲーム。
キャラクターの名字に色の名前が含まれていたり、キャラが立っているので全体の雰囲気も想像しやすい。オススメです。

テルテル
9638XNHX
No.1:
(7pt)

うまくまとまった投票系デスゲームもの

本格的な仕掛けがあるようなデスゲームではなく、ホラーやパニック系のB級要素のデスゲームなので、ミステリ寄りなデスゲームを望む人には不向き。
見た事あると言われそうな定番要素が多いのですが、それぞれの設定がよく考えられていて作品として巧くまとまっているので好みした。
人に薦めても良い反応はされなさそうだけど、個人的に良かったからいっか。そんな感覚。

まず、デスゲーム要素は『7名が犯した罪を告白し、それの主犯となる人物を投票せよ。』というもの。最多票の人物は死。
何故こんな状況になったのか? 過去に何があったのか?7名が記憶を頼りに自分たちが犯した罪を思い出す様子は、過去を検証するミステリっぽい雰囲気でよい。と同時に、デスゲームお約束の序盤の、これってイタズラだろ?という定番のおちゃらけた雰囲気から、友人の死を見てからのパニックへの展開、そして疑心暗鬼のコテコテのデスゲーム模様が分かり易くて〇。

登場人物名には、"赤星""緑子"青史"と言った具合にそれぞれ色が含まれている名前の為、人物の混乱がないのもよい。
また、結婚式の途中で拉致されたという状況設定が巧く、 人物達はドレスコードをして衣装で飾っているので視覚的な想像がし易いのが良い。
あと、偏見ではないが、女性の感情的なパニック、男性の論理的な場の納め方、男女の話の合わなさがリアルで面白かったです。

さて、先に良い所を挙げてみました。
ここまでのパッと見状況から、よさそうな作品だと期待される所ですが、世の中の知名度や評判が振るわないと思われる決定的な原因があります。
それは、人物達の性格がクズなのです。もう救いようがない人々。そして告白される罪が、いじめやレイプやらそういう類の話。そんな罪の告白を読まされるので、読者的には誰が死んでもいいや!という状況になるわけです。デスゲームにおいての心理戦を楽しむのではなく、観測者同様、場の被害者達を眺める感覚の読書です。
ここが好みの分かれ所な気がします。映像化もしやすそうですが性格と罪の内容で不満が発生しそうなのが残念。

ただ、ラストの展開は、それまで感じていた不満を解消できるので、これも敢えての狙いなのかなと作者の巧さを感じる次第です。
デスゲーム作品としては、読み易く、おかしな所もなく、グロさもない。物語として整った作品なので、デスゲームの初心者向けとしてはアリかと思いました。

▼以下、ネタバレ感想

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egut
T4OQ1KM0

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