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屍人荘の殺人



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【この小説が収録されている参考書籍】
屍人荘の殺人
屍人荘の殺人 (創元推理文庫)

屍人荘の殺人の評価: 6.52/10点 レビュー 27件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.52pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全5件 1~5 1/1ページ
No.5:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

屍人荘の殺人の感想

このクローズド・サークルの作り方にはやられました。


82QYAGNC
No.4:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

屍人荘の殺人の感想

鮎川哲也賞受賞作。
選考員の北村薫さんが言った「野球を見に行ったら、いきなり闘牛が始まったような驚き」
これが、一番分かりやすいように思う。
似たような例えをしているレビュアーの方がいたが、ミシュランシェフが田舎の大衆食堂で「クローズドサーキット」を注文して、出てきたものに目からウロコって感じだ。
本作品における、ホームズ、ワトソンでの続編に期待したいところですが、何れにせよ次回作で真価が問われるでしょうね。
単なる大衆食堂のオヤジだったのか、味吉陽一(古い?)なのか・・・楽しみに待ちたいと思います。

タイトルからして本格、そしてクローズドサーキットものなのだが、「新しい」って言っていいんでしょうね。
読中、最後どうやってまとめるのか不安になりながらの読書でしたが、
クローズドサーキットを作った原因も「あれ」だし、驚いたのは凶器として使用された「あれ」で、これはお見事としか言いようがないですね。
ただ、こういう状況で、「復讐を成し遂げるチャンスだ」なんて考える人は、絶対にただの一人もいないと思いますけどね。

梁山泊
MTNH2G0O
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

おもしろかった

読みやすい文章
自然な、登場人物の名前の覚え方まで、すごく親切でした。
二つの要素を組み合わせた、斬新なストーリーで、
読み応えがあり、一気読みしました!

halhi
II1T2RT1
No.2:5人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

屍人荘の殺人の感想

これは斬新で傑作。 大興奮の読書体験でした。

非現実世界での本格ミステリ。特殊設定のミステリはSFやらファンタジーやらで色々ありますが、本書はタイトルから察する内容のパニックホラーと結びつける事で斬新な内容に仕上がっています。読んでいてめっちゃ楽しかったです。
ホラー作品としての状況ならありがちというかド定番なのですが、ミステリを融合して見ると斬新なクローズドサークルものになっている事に驚きます。なんというか盲点で、ありそうでなかった。そしてただの思いつきのネタで終わるわけではなく、ロジック&トリックを絡めて、しっかりとハウダニット、フーダニット、ホワイダニットを検証していくコテコテの本格物なのが読んでいてテンション上がります。やっている事は懐かしいのに条件設定が新しいおかげで解が見えない。とても好み。

こんなに楽しめたのはアイディアだけじゃなくて、文章の読みやすさや、推理パートでの検証や謎の提示が巧くて先が気になる展開だからだと思う。
また、登場人物の作りがとても親切。人数が多くても把握しやすい。何故かというと例として、ホームズの愛称は明智恭介。美人な星川麗花。山荘オーナーの息子は七宮兼光(親の七光り)。山荘管理人は管野唯人。と言った具合で、キャラクターと登場人物名が一致しているので、この人誰だっけ?という心配が皆無。没入感を妨げず物語にどっぷりハマれるのが良かったです。

よくあるミステリはこうなるよね。というのを多く感じさせ、その展開を少しずらして新しくしているのも新鮮。
"斬新"という言葉を多く書いてしまいましたが本書はその要素の一発ネタではなくて寧ろ1つの要素なだけ。ミステリの舞台装置を整え魅力的な謎と丁寧な伏線や推理展開で楽しめる本格ミステリです。楽しいミステリを堪能できました。オススメです。

▼以下、ネタバレ感想

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egut
T4OQ1KM0
No.1:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

この設定を受け入れられるか否か

(電子書籍で読んだためか、作中の固有名詞に漢字間違いと思しきところが多く見られました。原著が近くの書店にも図書館にも見つけられないため正誤確認できず。私の読んだ通りの記述でいきます)

タイトルだけ見ると凄惨な連続殺人を扱ったコッテコテの本格ミステリと思われるかもしれない。わりかしその通りなのだが、如何せんびっくりなストーリー展開である。

たったふたりのミステリ愛好会・明智恭介&葉村譲のコンビは、謎の少女・剣崎比留子の仲介もあり、映画研究会の夏合宿に参加できることになる。
大きな湖のほとりに佇むペンション・紫湛荘(しじんそう)。明智はミステリ好きならついつい行きたくなってしまうシチュエーションや、映画研究会に届いた脅迫状の謎につられて半ば強引に合宿参加を打診していた。
しかしそこでは“現実”には有り得ない連続殺人が勃発し、参加メンバーたちもペンションに閉じ込められ脱出することが不可能になってしまう。
美少女探偵・剣崎比留子、ミステリ愛好会代表・明智恭介、ふたりのワトソン・葉村譲、三人の運命と殺人事件の真相は・・・?

タイトルからも予想できるであろうし、比較的序盤でコトは起こるのでネタバレを隠す必要もないのかもしれないが、この作品の舞台・設定は現実には有り得ない。そんな理由から殺害方法(凶器? 犯人?)も予想しようがなく、リアリティを求める人には違和感も強いかもしれない。
とは言えそんな前提も一度受け入れれば、紛うことなき本格へと様変わりする。性質の分からない殺人犯ではあるが、きちんと推理に筋は通っているし、細かな伏線ひとつひとつも丁寧に回収され、無理なく作品を作り上げていると言える。なにより有り得ない世界だからこその斬新さがウリとなって活きてくる。
美少女探偵という設定も言うほど軽い印象は受けないし、終わってみるとやはり本格ミステリだなぁと満足できる。

結局は世界観を受け入れられるかどうかに尽きるだろう。ゲーム世代には親和的だが、推理しながら読むミステリファンには不向きかもしれない。ただ相性を差し引いても、読まず嫌いはもったいない完成度であることは指摘しておきたい。

非澄
MP0X59EF

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