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東の果て、夜へ



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【この小説が収録されている参考書籍】
東の果て、夜へ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

東の果て、夜への評価: 6.00/10点 レビュー 2件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(8pt)

家から離れるほど、少年は成長する

2016年度英国推理作家協会の新人賞と最優秀長編賞をダブルで受賞した、アメリカの作家のデビュー作。クライムノベルであり、ロードノベルであり、成長物語であるという解説文の通りの力強いエンターテイメント作品である。
ロサンゼルスのギャングの末端で働いていた15歳のイーストは、組織のボスである叔父から、組織に不利な証言をする予定の証人を殺害するように命じられた。証人がいるのはLAから2000マイル離れたウィスコンシン州で、そこまで車で行けという。組織が同行メンバーに選んだのは、20歳、17歳の少年とイーストの弟で13歳のタイだった。組織と叔父に忠実なイーストは、バラバラな仲間たちに手を焼きながら必死で任務を果たそうとするのだが、思いがけない事態の連続で、心身ともに疲れ果ててしまう。苦労に苦労を重ねた末に任務を果たしたイーストたちだったが、帰り道はさらに過酷な物だった・・・。
ギャングが証人を消すというクライムの部分、2000マイルをドライブするロードの部分、そして15歳のイーストが世の中を知って行く成長物語の部分が様々に重なり、入れ替わり、入り交じり、実に多彩な顔を見せる作品である。最後も「少年は立派に成長しました」という単純なハッピーエンドではなく、作品の深さをあとからじわじわと感じることになる。
三つの側面を持つ作品だが、クライムノベルというより、ロードノベル、成長物語と思って読むことをオススメする。

iisan
927253Y1

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