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寝た犬を起こすな



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【この小説が収録されている参考書籍】
寝た犬を起こすな (ハヤカワ・ミステリ1919)

寝た犬を起こすなの評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
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(8pt)

新シリーズ「リーバス部長刑事」?

ご存知「リーバス警部」シリーズの第19作。なんと、警察に復帰したのはいいが部長刑事に降格され、シボーン警部の部下として活動することになった「リーバス部長刑事」シリーズの幕開けでもある。
女子大生が負傷・搬送された自損交通事故の現場に赴いたリーバスとシボーンは、状況の不自然さが気になり、女子大生に聞き取りを行うが、彼女は自供を変えず、同乗者はいなかったという。女子大生が嘘を吐いており、事故の裏に何かが隠されていると感じたリーバスは、お得意の執拗な捜査で嘘を暴き、真相を探っていった。
いっぽう、警察の組織再編で犯罪捜査部に異動する予定の内部観察室のフォックス警部が、最後の仕事として、かつてリーバスが新人刑事として勤務した警察署の刑事たちがグルになって隠蔽したと思われる事件の調査を行うことになり、リーバスに協力を求めてきた。
現在の事件と30年前の事件の解明が並行して進行し、やがてひとつの物語に収斂されて行くという、本シリーズではおなじみのパターンだが、今回はストーリー構成がシンプルで読みやすい。ややサスペンスに欠ける作品だが、犯罪の動機や事件の背景、捜査の手法などがしっかりしているので、レベルが高い警察小説と言える。
それよりも一番の読みどころは、昔と上下関係が逆転したリーバスとシボーンの関係と、前作では徹底した敵役だったフォックス警部と一緒に捜査をすることになったリーバスの反応である。超がつくほど頑固一徹のリーバスが、こんな状況をどうやって克服して行くのか。リーバス部長刑事の成長物語でもある。
シリーズ読者には絶対のオススメ。シリーズ未読の警察小説ファンには、本作からでも面白いこと間違い無しなので、ぜひ読んでもらいたい作品である。

iisan
927253Y1

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