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凪の司祭



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凪の司祭

凪の司祭の評価: 8.50/10点 レビュー 2件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.50pt

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No.1:
(8pt)

凪の司祭の感想

世界中でテロ事件が起きている。宗教と戦争、それは人類の歴史。だがこの日本は誰もが認める安全な国。しかし、日本は世界が経験したことのないテロ事件を起こされている。そう、地下鉄サリン事件だ。これは近未来に向けた
平和ボケの日本に警鐘ともいえる物語だ。利益誘導型の無秩序な都市開発。コンクリートジャングルの都市特有の自然災害。珈琲専門店ペーパー・ムーンのアルバイト店員篠崎百代は自らが神となって世の中の間違いを正すことを
決意する。ペーパー・ムーンの常連客五人が百代にサゼッションするがあくまでも行動するのは百代ひとり。武器は自然界に生息する毒。ターゲットは汐留にある大型ショッピング・モール。そこで百代の恋人が不慮の死を遂げた。
その原因はゲリラ豪雨。すべての意味で選ばれた舞台。百代は行動を開始する。見送った五人委員会のメンバーで一人現れない男がいた。いつもどうりの日常を送るはずの一人が携帯にも出ないのを不審に思った四人は彼のアパートに
向かうが見つけたのは彼の死体。計画の中止を伝えるため四人も汐留のショッピング・モールに向かうがすでに百代は作戦を実行していた。百代は綿密な作戦をもとに大量殺戮を始めている、その様子をいろいろな視点から息もつかせぬ
展開で描いている本書。正義感溢れる人や物語はハッピーエンドじゃなきゃダメというような人には不快感しか感じないような内容だ。動機がどうとかあり得ない話とかで片ずけるのは簡単だけれども作者の意図も読み取って欲しい。
読み物としても一気読み必至のこの物語、石持浅海らしいスキのない緻密さで構成されたストーリー。こういう社会性のある内容もたまには良いと思う。

ニコラス刑事
25MT9OHA

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