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【ドロシー・L・セイヤーズ】
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死体をどうぞの評価:
8.00/10点 レビュー 1件。 C ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです
平均点8.00pt
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
アレさえきっちりしていれば傑作
またもセイヤーズ、恐るべし、と手放しで歓びたい所だが、今回はどうもそうは行かない。まず賞賛の方から。岸壁で1人のロシア人が殺されている、このたった1つの事件について600ページ弱もの費やし、さらにだれる事なく、最後まで読ませたその手腕たるや、途轍もないものである。事件がシンプルなだけにその不可能性が高まり、今回ほど本当に真相解明できるのか、危ぶまれた事件は(今までの所)ない。しかも最後の章でまたも驚きの一手を示してくれるサービスぶりはまさに拍手喝采ものである。あの1点でトリックが全てストンと落ち着くのが非常に気持ちよかった。しかし―ここからが批判である―、腑に落ちないのは結局動機が何なのか判らなかった事。意外な犯人という点では今回は申し分ないだろうが、動機が判らない。しかしポーの『黄金虫』ばりの暗号解読といい、バークリーばりの推理の連続といい、かなり本格推理小説を意識した作品であるとみた。動機の問題さえなければ星10だったのになぁ。余談だが、今回は表紙の装画に非常に助けられた。この装画がなければ現場の状況を克明にイメージできなかっただろう。イラストを描いた西村敦子氏に感謝。 ▼以下、ネタバレ感想
またもセイヤーズ、恐るべし、と手放しで歓びたい所だが、今回はどうもそうは行かない。
まず賞賛の方から。岸壁で1人のロシア人が殺されている、このたった1つの事件について600ページ弱もの費やし、さらにだれる事なく、最後まで読ませたその手腕たるや、途轍もないものである。事件がシンプルなだけにその不可能性が高まり、今回ほど本当に真相解明できるのか、危ぶまれた事件は(今までの所)ない。しかも最後の章でまたも驚きの一手を示してくれるサービスぶりはまさに拍手喝采ものである。あの1点でトリックが全てストンと落ち着くのが非常に気持ちよかった。
しかし―ここからが批判である―、腑に落ちないのは結局動機が何なのか判らなかった事。意外な犯人という点では今回は申し分ないだろうが、動機が判らない。
しかしポーの『黄金虫』ばりの暗号解読といい、バークリーばりの推理の連続といい、かなり本格推理小説を意識した作品であるとみた。動機の問題さえなければ星10だったのになぁ。
余談だが、今回は表紙の装画に非常に助けられた。この装画がなければ現場の状況を克明にイメージできなかっただろう。イラストを描いた西村敦子氏に感謝。
▼以下、ネタバレ感想