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(短編集)

メルカトルかく語りき



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メルカトルかく語りきの評価: 6.91/10点 レビュー 11件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.91pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全4件 1~4 1/1ページ
No.4:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

メルカトルかく語りきの感想

メルカトル鮎シリーズはこれが最初でした。

短編と言うこともありメルカトル鮎と美袋のやり取りも軽快で読んでて面白かった。

かなり挑戦した作品なので好き嫌いは別れそうですね。

ちゃんとしたミステリーを期待して読んだら肩透かしをくらう可能性がある。

息抜きに読むには個人的に良いと思います。

▼以下、ネタバレ感想

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MEI
GD5UZMNE
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

メルカトルかく語りきの感想

非常にユニークなプロットで統一された5つ短編を収録した作品集。
そしてそのプロットは麻耶氏らしくミステリに対する挑戦的なものでありながら比較的理解しやすいもので、かつ「答えのない絵本」ではそのプロットを成立させるため、これまた麻耶氏らしい非常に緻密なロジックが構築されており、本書は同氏の作風が自分に合うか判断するリトマス紙として最適ではないかと思います。

個人的ベストは、やはり挑戦的なプロットと緻密なロジックの両立が美しい「答えのない絵本」。
また初読時には引っかかりませんでしたが、再読で、実は作中作の無駄遣いという構成に面白さを感じた「九州旅行」もなかなかの佳作です。

▼以下、ネタバレ感想

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AliceinAbyss
RG0JBP5M
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

メルカトルかく語りきの感想

麻耶雄嵩氏の作品は、ミステリの枠組みから相当逸脱しているだけでなく、予備知識を必要とする子ネタを多用するので、上級者向きの印象がある。
長編作品の場合、その逸脱っぷりに最後疲弊する事もあるので、この作品はある意味「麻耶雄嵩入門」として適した作品かもしれない。
最初の「死人を起こす」を読めば、「メルカトルは不可謬ですので、彼の結論も当然無謬です」の意味もおおよそ理解できるはずだし、アンチミステリな作風を手軽に味見できるだろう。

この作品は、アンチミステリというよりアンチフーダニットに特化した短篇集である。(変態である)
ミステリ的な手順をさんざん踏み、謎解きに注力するのだが、真面目にトリックを見破ろうと追従する読み手を、最後容赦なく千尋の谷に突き落とす。
ある意味、凄い前振りといえる。
唖然とさせられるが、短編の分、口が半開きになる程度で、それ程疲弊感は感じない。 何作か読んでいる内に、これが病みつきになるのだろうか。

個人的に、「収束」と「答えのない絵本」が好きである。
自分で言うのも何だが、これって至って「ノーマル」な気がしているのだが、違うだろうか。
そして「密室荘」の面白さが分かる人が「麻耶マニア」ではないだろうか。

梁山泊
MTNH2G0O
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

ただでは絶対に済ませない

麻耶さんの作品はいくつか読んでいましたが、メルカトルシリーズは今回が初めてでした。
短編集なので、いつものよりは麻耶さんの「読者への黒い疑問」を突き付けられる展開が緩和されるかと思っていましたが、甘かったです(笑)
今作もやはり問題作といえます。探偵であるメルカトルはなかなか強烈なキャラクター性があり、冷めた調子でとんでもないことを語りだすので、読者の側からすると「た、確かにそうですね……」と相槌を打ちながらどこかもやもやした心を抱えつつ読み進むことになります。
でも、結局は納得してしまうんです。最終的には「そうですね」と納得します。
それがどんな理不尽だろうと、そこに反論の余地はありません。そしていつの間にか読み終わり、独特な読後感が残ります。
やはり麻耶さんはすごいです。平凡な作品など一つもない。

アルバトロス
CRRRDTJB

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