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トワイライト・アイズ



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トワイライト・アイズの評価: 4.00/10点 レビュー 2件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(1pt)

よくもまあ出版したもんだわ(今は絶版だけど)

カール・スタンフェウスことスリム・マッケンジーは「薄明眼(トワイライト・アイズ)」という不思議な眼を持っていた。彼は人間に化けたゴブリンの正体を見破る事が出来るのだ。
彼は14歳の時に村で次々と村人を殺していた伯父に化けたゴブリンを殺害し、それ以来ゴブリンを退治する旅を続けていた。やがて彼は旅の途中で見つけたカーニバルに潜り込み、そこの従業員となる。カーニバルの見世物のオーナーの一人である美少女ライアの許で働く事になった彼だが、カーニバルはやがて移動のときを迎える。
次なる街はヨンツダウン。そこはゴブリンが市長、警察本部長を勤めるゴブリンの巣窟だった。ゴブリンどもがカーニバル一行の殺戮をたくらむのを肌身に感じたスリムはゴブリンを一匹、また一匹と殺し、カーニバルを守ろうとするのだが。

4年前に上巻のみ手に入れて、ずっと本棚に眠っていた本作品。このたびようやく絶版となっていた下巻を手に入れて喜び勇んで読んだのだが、4年も待った甲斐が全く無い駄作だった。
物語はゴブリンを見分ける特殊な眼を持つ主人公スリムの一人称で語られるのだが、これが17歳の言葉とは思えないほど、格式張っており、しかも回りくどい表現が多くて、かなり疲れた。作者としてはイメージ喚起を促したつもりだろうが、読み手の方としては感情移入を許さない文体だなと思うことしばしばで、なかなかのめりこめなかった。

ゴブリンが人間に化けて人間を殺していくエピソードの数々はなかなか面白いのだが、これがやはり文体のせいでなかなかのめり込めない。
ゴブリンが戦争時代の生物兵器であるという設定はファンタジーだと思っていた矢先のSFへ転換でおっと思ったが、しかしそれまで。
カーニバルの三つ目の巨人ジョエル・タックを始めとしたフリークスたち、カーニバルの総支配人ジェリイ・ジョーダン、ヨンツダウンに住む老人ホートン・ブルイットなど魅力的な人物が出てくるのだが、物語にどうも活かしきれていない。

しかしこのような結末を迎えるのなら、あえて2部構成にする必要はないのではないか。1部のみで十二分にゴブリンとスリム含めたカーニバル一行との全面戦争を語ることに専念すれば、中途半端な物語にならなかったように思うのだが。
しかし、この内容を是として出版したクーンツもすごいと思うが、版元もすごいと思うわ。


▼以下、ネタバレ感想

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Tetchy
WHOKS60S

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