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マリアビートル



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【この小説が収録されている参考書籍】
マリアビートル
マリアビートル (角川文庫)

マリアビートルの評価: 7.96/10点 レビュー 25件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.96pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全11件 1~11 1/1ページ
No.11:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

純粋な悪を倒せるは、誰か?

「グラスホッパー」に続く「殺し屋」シリーズの第2作。東京から盛岡まで、疾走する東北新幹線の中で凄腕の殺し屋たちが互いに狙い合う、密室・タイムリミットサスペンスの傑作である。
人生すべてについてない殺し屋「天道虫」は、東京駅から新幹線に乗り、指示されたトランクを持って大宮で降りるという仕事を請け負った。簡単に済むはずだったのだが、降車しようとした大宮駅で仇敵に出くわしてトラブルになったため降りられず、次に停車する仙台までトランクを持ったまま乗り続けることになってしまった。そのトランクは、凄腕の殺し屋デュオ「蜜柑」と「檸檬」が大物犯罪者から運搬を依頼されたものだったため、「天道虫」は二人に追われることになる。さらに、自分の息子に危害を加えた、優等生の仮面をかぶった悪魔のような中学生「王子」を殺そうと目論む元殺し屋「木村」も同じ新幹線に乗っており、「王子」がトランクを巡る争いに興味を持ったことから、追うものと追われるものが複雑に交錯することになり、走り続ける新幹線車内で密やかに、しかもスリルに満ちた戦いが繰り広げられることになる・・・。
停車駅間は長いが、必ず次の停車駅が来る新幹線車内という時間、空間を限った舞台でのサスペンス・アクションという設定が成功している。さらに登場する殺し屋たちが全員、くせ者揃いで、ストーリーもエピソードも読者の予想を軽やかに裏切り、超高速でエンディングまで疾走する。このスピード溢れるアクションだけで傑作と言えるのだが、さらに「悪とは何か」、「純粋培養された悪に立ち向かえるのは、誰か」というテーマが、笑いを包み込んだ見事なエンターテイメント形式で語られているのが素晴らしい。
殺し屋シリーズの一作だが、本作だけで十分に楽しむことができる。伊坂幸太郎ファンはもちろん、軽快で楽しいアクション・サスペンスを読みたい方にオススメしたい。

iisan
927253Y1
No.10:
(9pt)

なかなか面白い

この方の作品は3冊目ですが、なかなか面白かったです。
軽妙なストーリーで、展開も早く、飽きさせません。
また、軽さだけでなく、人間の本質的な弱さと恐ろしさを考えさてくれました。

マッチマッチ
L6YVSIUN
No.9:
(9pt)

マリアビートルの感想

グラスホッパーの続編ということで、昔読んでたのを再度読み直し、マリアビートルを読みました。グラスホッパーを読んでたら何倍も楽しめる作品になっています。さすが伊坂幸太郎さん。

▼以下、ネタバレ感想

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msy0228
VGUO2GM5
No.8:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

マリアビートルの感想

この作家の作品を読むのは何冊目になるんだろう。

作品間で登場人物が繋がったりすることが多いから、デビュー作より順番に読んできています。

で、なにはともあれ面白い!!!

いつもながら プロット、伏線、スピード感、リアリティー、何をとっても秀逸。

今回の作品は 『グラスホッパー』の続編という位置づけだったこともあり、再度さらっと読み直してから 本作を読み始めたので、導入から非常に流れよく合流できる。

そうして、続編の予想通り登場人物もしっかり重なっており、それがまた楽し。

伊坂の登場人物は正義と悪がはっきりしていていて、潔いのが特徴。

最後は正義が勝つというある意味ヒーローモノ的な作品が多いのだが、この度のヒーロー役は犯罪組織に属し殺し屋を稼業をされている方とその関係者御一行様。

対するヒール役には、小生意気で頭の切れる中学生のクソガキを持ってきているちぐはぐさが、もう うまいとしか言いようがない。

この殺し屋たちと、クソガキのやり取りがテンポよく、それが東北新幹線の東京⇒盛岡間の一種密室で行われていることから、ミステリーチックなところもあり、2度美味しいという感じです。

あと、度々登場する「機関車トーマス」とウォルター・ウルフは気になります。

特にトーマスファンがこの作品を読んだら、堪らないんじゃないだろうかなぁと。

とにかく、ピカレスク作品として1行目から楽しめる作品まちがいなしの傑作です。  了

とも
4ND5R58B
No.7:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

マリアビートルの感想

それにしても面白かった。10点満点。1ページ目から意識不明の子供が出て来て、「伊坂、またか!」と、げんなりしましたが、読み進めて行くと今回は何か違う雰囲気。王子の洗脳講座みたいな部分は無論最低ですが、全体を通して思ったのは、本作はミステリーでもサスペンスでも無く、実はブラックコメディーと言うこと。だから誰が死んでも深刻にならないし、ふざけた会話も気にならない。最後は何とかなるんだろう、とニヤニヤしながら楽しめました。コレは大団円でしょ?前作を読んだのが2年前で、内容を完璧に忘れていたのが残念、ここは再読か。

なおひろ
R1UV05YV
No.6:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

マリアビートルの感想

完璧です。
ドミノ倒しみたいに、パタパタと進んでいきます。
ドミノは途中で分岐して、それぞれがパタパタ進みます。
離れたり交差したり、見ていて飽きません。
今回も、いろんなタイプの殺し屋が登場しますが、それぞれ個性があって根底に人間味を感じます。
僕のお気に入りは檸檬。
「機関車トーマス」が大好きな殺し屋で、事ある毎に「機関車トーマス」のエピソードを語ります。
それが、妙に説得力があって面白い。
今回も着地点は全く見えませんでしたが、満足の結末でした。

Hidezo
GX0TU62Y
No.5:
(9pt)

マリアビートルの感想

世の中の絶対的な存在に対して何とか一泡吹かせたい。
伊坂幸太郎の作品にはこのテーマが潜んでいるものが多いように思う。
その表現方法にはまるでリアリティがないのだが、これが伊坂幸太郎なのだと知っている読み手ならその世界観に浸る事が出来るのではないか。
この作品も例外にもれずで、もしこの作品を最初に手に取ったならこの世界観に浸る事は出来ないように思う。
ましてやこの作品は「グラスホッパー」の続編なのだから。
私はこの作品好きである。


▼以下、ネタバレ感想

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梁山泊
MTNH2G0O
No.4:
(9pt)

マリアビートルの感想

マリアビートルに出てくる登場人物が各々強烈なキャラクターばかりで、読む手が止まりませんでした。
檸檬のトーマス関連ネタはとても可愛らしく、大好きです!
サイコーに面白かった(*^^*)

ただ、小さい子供が犠牲になる内容だけは吐き気がするぐらい拒絶反応です(;´д`)

マグル
ZH9M7YFR
No.3:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

マリアビートルの感想

まず一つ目に注意をします。この作品を読む前に、「グラスホッパー」を読んで下さい。
これを読み終わったあと、伊坂さんはさすがだな~と思ってしまいました。
ドキドキワクワクしながら読めて、面白かったです。

▼以下、ネタバレ感想

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アンコウ
BKBVHN0W
No.2:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

軽快なテンポ

殺し屋たちの宴第二段。憎めない悪党に一喜一憂しながら読み進めることができた。伊坂節の利いたキャラ全開。王子のアクセントが強く、いい意味でしかめっ面をしながら読める内容、スピード共に良好です。久々に楽しい読書ができた。

sashia
WX5QMNDA
No.1:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

まさに、蛇口の壊れた水道である。


まさに、蛇口の壊れた水道のように、水があふれ出てくる。つまり、迫力や主人公たちの心情、軽快なストーリー、伊坂幸太郎先生の思いが、順場にではなくとも、止まらない。止まるすべを知らない、と誇張した表現でも足りる。
マリアビートルというタイトルにも注目してほしい。複線の数も多く、読み応えがある。余韻に浸るのもあり、また読み返しても、新たな発見があるからやめられない。二・三回ほど読み返したが、胸が高揚し、弾み続けたのは初めてかもしれない。
ぜひ、お勧めしたい本だ。

サグラダ・ファミリア
AVLK63NV

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