訳アリの遺品と「不幸」をコレクションするオギーの依頼を受けた俺は、我が子の首を切断した母親の元に赴く。

タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。

凄絶な死の瞬間、破裂する電球、捻曲がる銀食器…。“顕現”と名付けたそれを蒐集するため、男は女たちを惨殺し続ける。

ひょんなことから、プロの殺し屋が集う会員制ダイナーでウェイトレスをする羽目になったオオバカナコ。

盲目の美女ロザリンドとのロマンスを描いた表題作他、全十編の最新小説集。

昼はピエロに扮装して子供たちを喜ばせながら、夜は少年を次々に襲う青年実業家。

どこか生きづらいと感じている賢女子の皆様。それは、根本的に生き方が間違っているからかもしれません。

濃霧の湖の中、兄妹が乗るボートに近づく水音と、湖面から這い上がろうとする手「霧嫌い」。

ある時、夜中に高野は、半睡半覚で気がつくと腕が伸びていた。腕は壁を抜けて自宅の外まで達し、なにかを掴んだ「腕の魂」。

震えながら、戦きながら、そうとは知らずに……七人の人間たちが迎えた、決定的な""死の瞬間""。

愛―、それは気高く美しきもの。そして、この世で最も恐ろしいもの。

両親が急死し、多額の遺産を相続した少女が恋をした。

戦場カメラマンの石塚旅人が乗り組んだ宇宙調査艦隊が、突如、 沖ノ鳥島星系を襲撃してきたエイリアンと交戦状態になる。

〈あむんぜんの頭の中身を見てみよう〉と、アックンに云われたのは体育祭が終わってすぐのことだった。

「弟を殺そう」―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。

メキシコで麻薬密売組織の抗争があり、組織を牛耳るカサソラ四兄弟のうち三人は殺された。

その病院は、火星の丘の斜面に、カバラの“生命の樹"を模した配置で建てられていた。

「まだ？」と声が聞こえるたび、佐々木るみはそっと目を開いて、絶望に囚われるーー。最強の拝み屋・物部斉清が死んだ。

おれは確かにろくでなしだが、親でも糞でも厭なもんは厭なんだ。

羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出た。

女の上半身と男の下半身が合体した遺体が発見された。残りの体と密室トリックの謎に迫る(「重ねて二つ」)。

その家には、何かある。

いつの時代も「家族」は、やさしく、あたたかく、いびつで、おそろしい。

玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも…死んだ猫だって。

携帯電話を媒介にした気軽な出会いや、合コンで知り合った男の子とのはじめてのデート。

空想が生んだ惨事が心の空白を埋める。無意味で不気味な心の暗渠を覗く14編。

三件の幼女誘拐殺人が起きた。ある被害者の死体は〈並べられて〉いた。

「内臓を洗浄したい」と訴える女性が体験した壮絶な実話「都会の遭難」収録。

見知らぬ相手から突然、殺害予告を受けた女性の恐怖を描く表題作。

おしまいにする前に読んでくれ。絶望の果てまで届く物語を。

全篇新作書き下ろし! ! 待望の復活第二弾! いざ、〈本〉を巡るワンダーランドへ―― 平山夢明、真藤順丈、三上 延、坂木 司、澤村伊智、大崎 梢、斜線堂有紀、柴田勝家…… 超ベテランから期待の新鋭まで、短編の名手15人が競演! お待たせいたしました。

話し手の語る怪談を忠実に記録し世に送り出す―怪談実話界の名コンビが贈る珠玉の怪談実話集。

何でも売っている不思議な市場「夜市」。幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。

〈音〉や〈音楽〉をモチーフに異形な物語を集めた1冊。

1958年の夏。

ホラー&ミステリの宇佐美まことのデビュー作。受賞作を含む7篇を収録。

川崎で起きた殺人事件の現場に遺されたDNAが指し示すのは、十八年前に代官山で起きたカフェ店員殺人事件の“冤罪”の可能性……。

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。

聖遷暦1213年。偽りの平穏に満ちたエジプト。

大人気「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズ、ついに本編完結! 数々の殺人の果てにテロをたくらむ組織「CBET(スヴェート)」は、センターに保護されている天才的プロファイラー・中島保を狙っていた。

救急医・武田のもとに搬送されてきた、一体の溺死体。その身元不明の遺体「キュウキュウ十二」は、なんと武田と瓜二つであった。

成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。

叔母から受け継いだ町屋に一人暮らす祥子。まったく使わない奥座敷の襖が、何度閉めても開いている(「奥庭より)」。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

中絶の専門医である古河は、柔らかい物腰と甘いマスクで周りから多くの人望を集めていた。

助産院に勤める紗英は、不妊と夫の浮気に悩んでいた。彼女の唯一の拠り所は、子供の頃から最も近しい存在の奈津子だった。

見えない通り魔「ぜんしゅ」の正体は――!? 比嘉姉妹シリーズ第5弾! 妻が妊娠し、幸せいっぱいの日々を送るサラリーマン・田原秀樹は、ある日、知り合いの娘の結婚式に参列することに。

「見ざる、聞かざる、言わざる」になぞらえ猟奇殺人を繰り返した“四猿"が忽然と姿をくらましてから4カ月――シカゴを震撼させる新たな事件が発生した。

沖縄で退魔師の修行を積んだというプロデューサーの伊東氏は、男性カメラマンから相談を受けていた。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

何度も同じような悪夢を見る。それはさまざまな女をいたぶり殺すことでエクスタシーを覚えるという夢だ。

他人の家とは何かが「ズレて」いる――。

9人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か? 大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。

火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された…。

現世から冥界へ下っていく道を、古事記では“黄泉比良坂”と呼ぶ―。なだらかな坂を行く私に、登山姿の青年が声をかけてきた。