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(短編集)
デブを捨てに
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デブを捨てにの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 1~20 1/2ページ
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表題作「デブを捨てに」はとても単館映画館っぽかったです。桃尻女と鮫肌男っぽい世界観。20年ほど前のヴィレッジヴァンガードが好きだった方におすすめします。 | ||||
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『美女と野獣』のアニメを観たとき、 まったく納得できず、 こんな都合のいい話あるかいと、 気分が悪くなったのを、 本作を読んでふと思い出しました。 美女と野獣ってたしか、 見た目だけが人でなくなった、 それでもさほど不細工でもない、 毛むくじゃらの〈王子様〉を、 人として認めてやっただけの、 田舎育ちで貧乏人の性悪な娘が、 突如、唯一の弱点であった外見と、 それを原因とした卑屈さも捨てた、 美しく変身したイケメン王子様と、 いつまでも幸せに暮らしましたとさ、 メデタシメデタシという、 非常に胃腸に悪い映画だった記憶が。 アホか。脳ミソお花畑か。 まあ美女と野獣も原作は違ってて、 性教育のための、 女性用教本らしいのですが。 本作『デブを捨てに』は短編集で、 男女逆版の『美女と野獣』が、 うちの何作かで描かれており、 それが心に突き刺さりました。 男女逆といっても、 男もべつにそんな美しくはなく、 普通のオッサンで、普通というか、 人品骨柄の卑しい最低な、 チンピラ以下の屑野郎ばかりで、 女のほうは、通りすがりの一般人が、 指さしながら逃げ出すほどの、 外見的には化物扱いの人たちで。 彼女らは心もささくれて、病み、 かなり悲惨なことになってますが、 でも蓮のように汚泥に花弁を浮かべ、 心の片隅に抱えた、 よく見ないと醜さに埋もれてしまう、 情け深さという小さな美点一つを、 キラキラと全力で輝かせ、 ほんのちょっぴり優しくしてくれた、 〈世間的にはただの屑男〉のために、 業火の燃え盛る煉獄へと、 笑顔で飛び込んでゆくという、 救いもへったくれもない、 儚い美しさを見せます。 勿論外見は変わらず、醜いままで。 刺激的な暴力は少なく、 平山さんの作のなかの、 湿気た部分が強く濃く出ており、 ずーんと重苦しい感じでした。 その代わりというか、 意外とハッピーエンドぽいのも多く、 ドカンドカンとくるのを期待すると、 溜めて溜めて少しスッキリみたいな、 そっち? という印象で。 タイトルから笑いを期待すると、 それもまた、そっち? と、 つんのめりそうになる、 ただただ下品な感じで。 爽快感や疾走感はないですが、 アニメの美女と野獣よりは、 美女と野獣らしい感動は、 しっかりと得られました。 好みの問題で★は4つです。 『美女と野獣』と『デブを捨てに』 口を閉じて言うと、 同じように聴こえるのはこれは、 まあ、偶然ですよね。 | ||||
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悪ふざけがお好きだと、著者が言っておられるのをどこかで読みました。 なるほど。 イヤミスもオゾミスも大好物の私は、この方の書かれるものも好きです。 かつて読んだ作品は、よくもまあこんな無茶苦茶を、という感想でそこが面白かったのですが。 今回はなんだか、全体のトーンに哀しみが漂っていました。 それはそれで好きです。 | ||||
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個人的には初平山作品です。タイトルと表紙でちょっと悩みむしたが、本当に購入してよかったです。 レビューに書いてある通りいつもとテイストが違う(と友人の平山ファンから聞いた)そうですが、私は逆にドハマリしました。 最後の二篇は泣きながら読みました。表題作も号泣でした。 めちゃくちゃカッコいい。主人公もデブもカッコいい!! ハードボイルド好きなんで本当にめちゃくちゃカッコよくて好きでした。自分の人生の愛読書の一冊になりました。 | ||||
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お洒落で下品な話ばかり。最後まで休みなく夢中で読みました。 | ||||
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あるかないかで言ったら、ギリギリ無いかな、というストーリー。決してシュールではない。この世の論理性に合わせて物語は進む。ただし、倫理性や価値観は、一般社会では通用しない登場人物が次から次へと湧いて出てくる。基本的にはコメディ。だが、一般的なコメディならば冗談になるところが、冗談にならない。そうするとたちまちホラーになる。その辺のさじ加減が旨い。 | ||||
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咀嚼しやすく絶妙な言葉選び、それでいてホラーとユーモアを織り交ぜる 読んだ後ジャンクフードを食べたような気分になったがこの人のネガティブな世界観はフィクションであるか以前に落ち着いて見ていられる | ||||
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作品はグロテスクですがめちゃくちゃ面白かったです。 電車に乗ることが多いのですが、肥えた人が隣に座ってきた時にカバーをつけずに読むとより楽しめるのでおススメです。 | ||||
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借金の肩代わりとして、貸主の超絶肥満な娘を捨てに行くという「デブを捨てに」他、痛くて、気色の悪い作品集。 えせ大麻を売りさばく少年「いんちき小僧」、テレビの大家族ものを揶揄した「マミーボコボコ」、容貌に難ありな風俗嬢と元殺人犯の男「顔が不自由で素敵な売女」とタイトルのインパクトは絶大だ。 著者の作品は、ルックスや金銭的な問題を抱えた人々が登場し、どSな差別表現ギリギリのことろまできてしまうのだが、嫌悪だけに終わらないものがある。無理やりではあるものの、ラストに些かなほっこり感があるからだろうか。 | ||||
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執筆内容に変化があるのかと思い、数年ぶりに今回の著者の本を読んでみました。結論は変わらずでした。何が言いたいのか。ただの描写で終わっています。 人物にカタカナが多いのも変わらず、鼻につき、違和感を覚えスラスラ読めません。 (他のレビューを見て余談ですが、、、現実に不条理な差別、暴力が世の中にあるのは事実。だとしても、それが人を差別、暴力して良い理由にはなりません。現実に周りにある、ことと、それを自分が行うかどうか否かは別の次元の問題です) | ||||
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期待していたグロさや陰惨さは少ない印象の四篇 独白する~を手にしてから久しぶりに読んだ平山ワールド デブをすてには映像作品でも面白そうだと思いました。 | ||||
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禅僧が修行の果てに洟垂れ小僧が描きなぐるような水墨画を描いたり、 おぞましくも醜悪なエイリアンがイタリア製スーパーカーの様に格好良く見えてきたりということがあるように 平山師匠がこの本で光を当てた異常なヒト達は日常の壁を突き抜けてしまい、或る種の聖性をまとっています。 過激な暴力も理不尽な精神的拘束も、読み進めるに従い血もゲロも日常の風景のように感じてきます。 そして泥濘の中にばらまかれた、いじましくも美しい人生の断片がまわりの凄惨さゆえに光り輝いて心に残ります。 貧しい少年時代に父親との土手でスケッチをした記憶とか、肥満しまくった娘が涙ながらに見せる両親への思いとか そんな普段であれば何でもないような物事がこの世界では他のどんな人情小説の名手のものよりも心に刺さります。 平山さんが最悪劇場の団長、小説表現の極北と言われる由縁でもあります。 第1話「いんちき小僧」キャラメルを万引きするような文無し男が偽物の大麻を売る父子と出会い、ネタがばれて最悪の状況に陥る。。。 第2話「マミーボコボコ」35年前に捨てた娘からの手紙で逢うことを決意したおっさんが訪れた家は蜘蛛の糸と蟹工船を混ぜ合わせた ような最低辺の超過密な大家族だった。。。 第3話「顔が不自由で素敵な売女」頭の禿げたヘルス嬢が通う酒場に学生時代の店主に娘を殺された父親が復讐に現れ、みるみる店と店主の人格が傾き始めてゆく。。。そして 第4話「デブを捨てに」-----「うでとでぶどっちがいい?選べ。」「・・はい??」 借金の穴埋めにマフィアの娘を捨ててこいと命令されたろくでなしが助手席にはまると自力では抜けられないぐらいのデブの娘とオープンカーで捨て場に向かう、B級ロードムービーのようにおぞましくも清々しい表題作。 脳みそがピーナッツクリームのような現代の若者であれば読みながら「ヤバいっすよ、センパイっ」て止まらなくなるでしょう。 4つの短編がどれもこれもとびっきり変で、グレートですぜこいつは、やれやれだぜ(by仗助、丈太郎)の出来です。 折れ曲がった吸殻とトイレの洗剤でニシカナさんをまっくろに煮込んだような絶妙の味わいです。 存在論や哲学論に解脱してしまった幻想SF作家や政治風刺とニュース解説に生きがいを見出してしまった零戦作家に がっかりしてる読者には、「諦めるにはまだ早い!僕らには平山夢明があるじゃあないかッ!」と鼓舞することにします。 | ||||
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平山さんの作品の中ではグロさが控えめな作品でした。 個人的には表題作の デブを捨てに が良かった。 読み終わる頃にはデブとおっさんに愛着が湧いてました。 どうか幸せになってほしい、と思わせる二人です。 この作品、映像化してほしい。 監督は三木聡さんがいいなあ、 なんて想像してはニヤニヤしてました。 他の作品も面白かった。 しかしボリュームは少ないので買ったその日にサラッと読めてしまいました。 なので、ちょっとお値段が高く感じる。 もうちょっと平山ワールドに浸っていたかったのです。 おかわり!! | ||||
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マミーボコボコ うけた ビッグダディ ディスりまくってる 子供たちのキラキラネームもすごいなw 短編四つで二百ページ読みやすい | ||||
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平山作品といえばイカれたキャラとイカれた行動、でもなぜか引き込まれてしまう不思議な魅力ではないかと思います。 初期の平山作品のスピード感が好きな方は、ちょっと物足りなく感じるかも。 個人的には収録作品の中で大家族もの番組を盛大に皮肉っている「マミーボコボコ」がとても印象的でした。 この本を読み終えた後、一週間ほど感想を言葉に出来なくて、しばらく胃が痛くなっていました。 しかし、ふと気づいたのです。 ああこれは、自分がいつも世の中に対して感じている違和感そのものなんだと。 | ||||
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4作品収録ですが、どの作品にもドストエフスキーの「白痴」の主人公のような無垢な人が登場します。 グロでエグい描写満載の中でこそ、その無垢さが際立つのかもしれません。 私には、表題作が一番良かったです。 主人公二人の幸多き人生を祈りたくなりました。 | ||||
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これは愉快な一冊です。 人生の不条理?がぎっしり詰まってます。 秋の夜長におすすめの一冊です。 | ||||
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小説を読むというのは人と出会い会話をすることと似ている。 無論実際に話ができる訳では無いが、自らの想像力と作者の創造力とを対峙させ、じっくりと内的世界を形作っていけるかどうかが「本との対話」において重要である、という意味である。 その点において、平山氏の世界観が創生したこの4つの話は(勿論氏の他作品殆ど全てに言えるが)、いずれも奇特な存在である。作者は、それら奇妙な物語における不条理な設定によって、この現実世界を裏返して生じるある種の不自然さを皮肉り、それを虚構によって押し返すという離れ業をやってのけている。 だからこそ、平山作品には価値があると私は思う。 | ||||
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人物の描写が定型どおりというか、テンプレートな感じがして、そこで読むのが苦痛になる。 デブを捨てにで、大食いチャレンジを繰り返すなど、展開にひねりがない。 一応最後まで読むと、そこそこ感動する。 | ||||
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表紙とタイトルからは、どんな小説なのか想像つかないと思います。しかし、平山夢明氏の作品をご存知の方は、その世界にどっぷりと浸かれます。 全4編の中編ですが、いずれの話も設定が独特で話の先行きが予想できず、グロいところもあるのですが、単なる無茶苦茶なストーリーではなく哀愁が漂いしっかりと読ませます。 ところどころ悪ふざけが過ぎて思わずニヤニヤしてしまいますが、楽しみながら少し救われる気持ちにもなれる稀有な本です。 | ||||
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