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(短編集)
デブを捨てに
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デブを捨てにの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 21~28 2/2ページ
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主人公は底辺の掃き溜め人種、全編を通して差別・貧困・嗜虐・暴力のオンパレード。 不快で目をそむけたくなるのに、なぜか惹きつけられる。平山夢明はそんな作家だ。 四篇収録の短編集だ。いずれ劣らぬグロテスクでドス黒い逸品ぞろいだ。 『いんちき小僧』路上で暮らす子供は、大人を出し抜く狡猾さがないと生きていけない。 二十年前なら南米か東南アジアの話だったが、日本でもそういうケースは増えていくのではないか。結末はあまりにも切なく残酷だ。 『マミーボコボコ』家庭は安らぎの場などではなく、闘争の場だ。最も身近な敵は家族だーーと言ったのは、岡田斗司夫だったか。 ある一面の真実ではある。が、それを認めたくない人が多いから、本作のような商売が生まれる。 全員がキラキラネームを持つ大家族の実態は、悲劇を通り越して喜劇的だ。ひきつった笑いが止まらない。 『顔が不自由で素敵な売女』凄いタイトルだ。タイトルそのままのヒロインが活躍する。主人公のうらぶれたおっさんも、けっこう素敵です。 表題作は、「借金の利子代わりにこのデブを捨ててこい」と命じられる話だ。人間は平等だ?世界で一つだけの花だ?バカ言ってんじゃねえ。人は生まれた瞬間に差がついてる。差別されるために生まれてくるようなものだ。と、作者は言いたいのかもしれない。 デブとの道行は、隅々までデブ尽くしで胸焼けしそうだ。スリリングで最後まで目が離せない。最高のお気に入りだ。 なぜこんな嫌らしい話が気持ちよく読めてしまうのか。戯画化されてはいるが、まぎれもない人生の真理が描かれているからだ。 単なる悪趣味グロ小説とは、小説としての厚みが違う。作者は最低で最高の作家だ。一人でも多くの人に読んでほしい。 | ||||
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貸す相手間違えたら絶交されるかもしれない平山小説 自分も読んでいて時々物理で気持ち悪くなることがあって、それなのに今は 先生の作品すべて読みたい 何故だかわからないが読みたい フリークス、醜女、限度を超えた大家族、病人障害者 やくざチンピラクズき〇がい みんな違ってみんな、いいわけないんだが、平山小説にはそんな人間しか出てこない 出てこないので、なんだかそれでいいような気がしてきます 描写描写ド汚いのに読後感は腹立つほど爽やかです 表題作の「デブを捨てに」も素朴なロードムービーのよう ただし出演者は・・・だけど 読み終えてしんみりし、さ、次の平山小説はどれにと物色する自分がいます ただグロイだけではない平山夢明先生の「夢の島の上のネズミ―ランド」にまた遊びに行きたい ろくな接待受けないのは分かりながらもそれが癖になると言う恐ろしさ | ||||
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平山夢明先生の作品は大好きで、新刊が出たら必ず読ませて頂いてます。 が、今回のデブを捨てには平山先生の鬼のように緻密な設定描写や、エロ、グロなどは控えめであっさり風味な仕上がり。 ミサイルマンのような全てのストーリーにある、背筋のつるような残酷描写は殆んどありません。全体の文章の文字数から少な目で、少し物足りない一冊でした。 が、胸糞の悪くなる小説節はやはり健在! グログロのドロドロな平山小説を望む人にはお勧めしにくい作品だと思いました。 | ||||
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社会の最底辺で誰にも評価されずに生きている人間が、他人のために力を出し、自分の人生に落とし前をつける。 どろどろしててえぐくてかっこいい。勇気が出る。読みながら泣きました。 装幀も素敵です。 | ||||
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平山夢明さんファンならマスト買いの一冊。短~中編が数編まとめてあり、個人的にはボリュームがもっと欲しい。もっと読みたいと思います。 | ||||
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海外書籍のようなペーパーバッグがイカす短編集。 社会の底辺を描いたら右に出るモノは無いんじゃないか。 『マミーボコボコ』は大家族モノが大嫌いになれること必須。 筒井康隆@『家族八景』にたどり着いたか? | ||||
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平山さんの新作!恐怖と狂喜をこんなに表現豊かな文学で読ませる作家さんはいません。でも最近オトナシメかな?フリークとしては…そう思いました。 | ||||
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2年ぶり短編集は4編、くーっ! しかしその分いつにも増して最底辺、グログロでろでろ濃ゆいニンゲン達…だが全編に通底しているのは愛!(男女と限らず器用なわけもないが)。ある社会現象モチーフいきなり出し仰天させたり(まさかの完コピ爆笑)、実話怪談仕込みの題材形変え現れたり、マニアも初心者も双方楽しませる。雑誌掲載時にもそうだったが「顔が不自由で素敵な売女」は1行目だけで異世界に引き摺り込まれ「夏の日のコーヒーフロート」の比喩は何度読んでもつくづく唸らせられる(何のことか? 読めば判る!)。 ペーパーバック形態に初め驚いたが凄惨なことをカラッと描く著者の作風に合うなこれ。研ぎ澄まされ心の機微を抉る筆致はもはやホラーだけでくくれぬ深さ広さを感じさせた。雑誌発表作品多数の中から書籍化まで3,4年かけての少数精選彫琢…! ラジオやイベントのトーク、コラムなどから入った人にもぜひ読んでほしいなぁ、面白トンデモおじさんとだけの認識でなく創作に関しとことん真摯で妥協ないザ・全身全霊小説家だと味わってほしい、物理的にも紙が軽くて読みやすいし。 そして待望の長編ボリビアの猿、信じて待とう | ||||
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