とある精神科病棟。重い過去を引きずり、家族や世間から疎まれ遠ざけられながらも、明るく生きようとする患者たち。

「症例A」の多島斗志之が贈る感慨深い読後感をご体験ください 謎の女を描く「マリア観音」、清水の次郎長の三人目の妻・お蝶が死に至るまでを書いた「お蝶殺し」など、多島さんならではのエモーショナルで心地良い読後感の短編を厳選しました

「六甲山に小さな別荘があるんだ。きみと同い年のひとり息子がいるので、きっといい遊び相手になる。

この祈りを、神は聞いているか? 標的はわが子の命を奪った日本人少女。 復讐鬼と化した女性警官vs.日系FBI捜査官。

おもしろ怖い絶品。

賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンパスだった。

二之浦ゆり子は青年医師・里見に誘われ、瀬戸内海の小島巡りに同行するが、その際、ひとつの無人島を目にしたことで、過去の悪夢が甦る。

女はこわいと言うけれど、本当のこわさをあなたは知らない。―ある芸能人のファンになってしまった私。

分け入った山里の木洩れ日のなかで、手のひらの方位磁針がそっと行く先を指し示す。

海賊が跋扈する17世紀末。 海賊討伐の命を受けて出帆するも自ら海賊船へと姿を変えた「アドヴェンチャー・ギャレー」号。

ライターの銀次郎の同業者、青葉が殺された。青葉が特ダネを追っていたことを知った銀次郎はそのネタを探り始める。

洋楽専門誌にビートルズの評論を書くことだけが、社会との繋がりだった鈴木誠。

青山墓地で発生した幼女惨殺事件。その被告人は、独房で奇妙な独白を始めた。

イギリス東インド会社に勤めるクレイは、インド東海岸にある港街、マドラスに到着した。

大学で犯罪心理学を教える高倉は、妻と二人、一戸建てに暮らす。

村上和久は孫に腎臓を移植しようとするが、検査の結果、適さないことが分かる。

脅迫電話に呼び出された医師とその娘婿が、白衣を着せられ、首に針金を巻きつけられた奇妙な姿で遺体となって発見された。

第二次大戦末期の砲火の下、フランスからドイツへ脱出する列車で出会った日本人少年と少女の淡い恋心を描いた表題作の他、主婦の足下に忍び寄る謎の女を追う「マリア観音」、清水の次郎長の三人目の妻・お蝶が男女のもつれから死に至るまでを書いた「お蝶殺し」など魅力の五篇

第15回『このミステリーがすごい! 』大賞・隠し玉作品の本作は、“白いどんでん返し"です! 僕が大学とバイトを終えてアパートに帰宅すると、部屋の前に見知らぬ美女がしゃがみこんでいた。

以前生涯学習センターで男の料理講座の講師を務めた美由紀。

《自殺か、他殺か、虚飾の女王、謎の死》――醜聞(スキャンダル)にまみれて謎の死を遂げた美貌の女実業家富小路公子。

五つの島々をまわって数人ずつ客を拾い、合計二十五人を輸送してほしい、但し目的地は全員が乗船するまで秘密―奇妙な依頼の目的は?潮見島と風見島、瀬戸内海に浮かぶ二つの島の対立に心ならずも巻き込まれた海上タクシー船長・寺田の前に、さらに不審死の謎が立ち塞がる。

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。

失われた過去の記憶が浮かびあがり男は戦慄する。自分は本当に愛する妻子を殺したのか。

外科医・三木達志は自らの医療ミスを認め、患者の遺族に賠償金支払いを申し出た。

祖父殺しの嫌疑をかけられた御曹司、城坂論語。

二代目教祖の継承問題で揺れる巨大な宗教団体“惟霊講会”。

廃用身とは、脳梗塞などの麻痺で動かず回復しない手足をいう。

放浪の数学者探偵、降臨! "堂"シリーズ文庫刊行開始! 新たな理系&館ミステリ。

殺したはずの女が蘇り、のっぺらぼうが林に立つ。

夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。

神宮外苑に放置された盗難車両から、青年の変死体が…その婚約者が大量の血痕を残し謎の失踪…連続殺人?の容疑者には大阪駅にいたという鉄壁のアリバイが…。

毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。

猟銃を持った殺人犯(黒のキング)が、妻・友貴子(白のクイーン)を人質に我が家に立てこもる。

本当に死ぬ気なら、一年待ちませんか?人気絶頂のバイオリニスト、陰惨な事件の被害者家族、三十代のOL。

精神科医・南川藍子の前にあらわれた三人の男たちは、それぞれが脳に「傷」を持っていた。

江戸の下屋敷におわす藩主の愛妾和泉ノ方。閉ざされた書物蔵で御広敷番が絶命した。

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだーー あの事件から10年。

白昼の駅前広場で4人が刺殺される通り魔事件が発生。

月明かりの晩、よるべなさだけを持ち寄って肌をあわせる男と女。傷はいつしかふさがり、ふたたび生まれかわるだろう―。

エンブリオ―それは受精後八週までの胎児。

『公開処刑人 森のくまさん』でスマッシュヒットを飛ばしている著者の第2作目です! 高校生がいじめを苦に自殺した問題で、マスコミが騒いでいる。

村の名士アクロイド氏が短刀で刺殺されるという事件がもちあがった。そのまえにさる婦人が睡眠薬を飲みすぎて死んでいる。

家庭では暮らせない子どもたちの養護施設「七海学園」で起きるささやかな事件――繊細な短編群が大きな物語を創り上げる、第18回鮎川哲也賞受賞作。

森の奥に囚われた盲目の王女・レイアは、父王の愛と美しいドレスや花、物語に囲まれて育てられた…はずだった。

神戸の住宅地での一家四人殺害事件。惨たらしい現場から犯人の人格障害の疑いは濃厚だった。

アウトドアが趣味の公務員・沖らは、 仮面の男・黒沼が所有する孤島での、 夏休み恒例のオフ会へ。

小学生の頃のクラスメイトからかかってきた一本の電話。「覚えている?会おうって約束したこと」。

母と娘。二種類の女性。

1920年代の英国領シンガポール。

鬱屈した日々を送る大学生、筧井雅也(かけいまさや)に届いた一通の手紙。

高校生の久太郎は、同じ1日が繰り返し訪れる「反復落とし穴」に嵌まる特異体質を持つ。

郊外の町で、幼稚園児の遺体が発見された。被害者は死後に性的暴行を加えられていた。

夏合宿のために矢吹山のキャンプ場へやってきた英都大学推理小説研究会の面々―江神部長や有栖川有栖らの一行を、予想だにしない事態が待ち構えていた。

どうしよう、お父さん、わたし、死んでしまう―。安藤の娘、加奈が学校で転落死した。

藍子叔母は、いつも物憂げで無関心で孤独だった。まるで、心の内部に暗くて深い裂け目が横たわっているかのように。