《自殺か、他殺か、虚飾の女王、謎の死》――醜聞(スキャンダル)にまみれて謎の死を遂げた美貌の女実業家富小路公子。

没後30年、ますます鮮やかな人間ドラマ! 地唄の名人である盲目の父親と、アメリカに渡った娘との凄まじい愛情の確執、芸へのひたむきさを描いた著者初の記念的長編。

私はまだ死んでいない、死んでいないはずだ。ゴルフをしていて倒れた、ただそれだけだ。

愛娘を亡くした痛手を癒すべく島に移り住んだ女性を見舞った想像も絶する危機とは?平凡な女性の勇気と再生を圧倒的な緊迫感で描き出す「ジンジャーブレッド・ガール」、静かな鎮魂の祈りが胸を打つ「彼らが残したもの」など、切ない悲しみから不思議の物語まで、天才作家キン

8年前、私は息子とともに妻を殺し、古井戸に捨てた。殺すことに迷いはなかった。

少年の日に体験した恐怖の正体は。二十七年後、故郷の町でIT(それ)と対決する七人。

自動車旅行中、小さな、美しい街に迷い込んだ一組の夫婦。

不思議な機能を持ったワード・プロセッサと、それを手に入れた男の運命を描いた表題作『神々のワード・プロセッサ』、テレポーテーションされる少年の恐怖を描いたSF『ジョウント』、そして、猿のシンバルの音にこめられた死の影『猿とシンバル』など、ホラー王キングの短編

トッドは明るい性格の頭の良い高校生だった。ある日、古い印刷物で見たことのあるナチ戦犯の顔を街で見つけた。

秋田の貧しい小作農に生まれた富治は、伝統のマタギを生業とし、獣を狩る喜びを知るが、地主の一人娘と恋に落ち、村を追われる。

名門Q女子高に渦巻く女子高生たちの悪意と欺瞞。「ここは嫌らしいほどの階級社会なのよ」。

悲しみに暮れる彼女のもとに突如かかってきた電話の主は…愛する者への思いを静かに綴る「ニューヨーク・タイムズを特別割引価格で」、ある医師を訪れた患者が語る鬼気迫る怪異譚「N」、猫を殺せと依頼された殺し屋を襲う恐怖の物語「魔性の猫」ほか全6篇を収録した最新短篇

小さな町での講演会に出た帰り、テスは山道で暴漢に拉致された。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

行方不明だった少年の事故死体が、森の奥にあるとの情報を掴んだ4人の少年たちは、「死体探し」の旅に出た。

昭和8年。東京近郊の梅広町にある「月辰会研究所」から出てきたところを尋問された若い女官が自殺した。

独り暮らしの初老男性が絞殺死体で発見された。捜査線上に浮上したのは家事代行業の地味な女性。

不思議な共同生活を送る彼女たちの目的とは。

５２ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。

雅男は、サッカーが好きなごくふつうの中学生。

櫛森秀一は、湘南の高校に通う十七歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との三人暮らし。

時代に先駆けてピル解禁を訴えていた女は――突然、姿を消した。

「ひとりの生活」をテーマにした6名の女性作家によるオール書き下ろし競作集。物騒なので番犬のレンタルサービスを始めた女性。

結婚は打算から始まり、見栄の衣をまとった。憧れのタワーマンションに暮らす若い母親。

一世一代のたくらみを胸に秘める美人双子姉妹、クレーマー新婦に振り回されっぱなしのウェディングプランナー、大好きな叔母の結婚にフクザツな心境の男子小学生、誰にも言えない重大な秘密を抱えたまま当日を迎えてしまった新郎。

恋人と別れ、突然実家に帰ってきた娘、梓。歳下のシングルマザーに親身になる母、祥子。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

十年間堪え忍んだ夫との生活を捨て家政婦になった主婦。囚われた思いから抜け出して初めて見えた風景とは。

舞台はなんと女子刑務所! 「後悔病棟」「希望病棟」に続くシリーズ第三弾! 神田川病院の“金髪女医”太田香織と看護師・松坂マリ江は、ひょんなことから女子刑務所に派遣される。

少女の死をめぐり、食い違う人びとの証言。

カスミは、故郷・北海道を捨てた。が、皮肉にも、北海道で幼い娘が謎の失踪を遂げる。

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。

戦国の頃、三千両の黄金を携えた若武者が、七人の近習を従えてこの村に落ちのびた。

男たちの財産を奪い、殺害した容疑で逮捕された梶井真奈子。若くも美しくもない彼女がなぜ―。

瀬戸内海に浮ぶ獄門島-南北朝の時代、海賊が基地としていたこの島に、悪夢のような連続殺人事件が起こった。

毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。

2008年のデビューから2023年現在までの15年間の軌跡を辿る。温かな言葉で綴られた、笑いと涙あふれるエッセイ集。

おかしいのはこの家か、わたしか―夫の転勤に伴う東京生活に馴染めずにいた果歩は、幼馴染の平岩と再会する。

岡山と兵庫の県境、四方を山に囲まれた鬼首村。この地に昔から伝わる手毬唄が、次々と奇怪な事件を引き起こす。

男たちの身勝手さを、一行で打ち砕く桐野文学の極北! 夫公認のもと、元恋人と自由な時間を過ごす妻を描いた表題作「もっと悪い妻」など、計六作の短編を収録。

一人の武士の遺骸が河岸で見つかった。男は村塾の教師・梶与五郎。

「美」は魔物―。

あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。

「金がないことがこんなに心細く、息苦しいとは思わなかった」。

毒殺事件の容疑者椿元子爵が失踪して以来、椿家に次々と惨劇が起こる。自殺他殺を交え七人の命が奪われた。

一柳家の当主賢蔵の婚礼を終えた深夜、人々は悲鳴と琴の音を聞いた。新床に血まみれの新郎新婦。

アルジェリアのオラン市で、ある朝、医師のリウーは鼠の死体をいくつか発見する。

古神家の令嬢八千代に舞い込んだ【我、近く汝のもとに赴きて結婚せん】という奇妙な手紙と佝僂の写真は陰惨な殺人事件の発端であった。

一家離散によって幸せな生活を失った女子高生の真由。義父の虐待から逃れ、街で身を売るリオナ。

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。

不倫する奴なんて馬鹿だと思っていた。ところが僕はその台詞を自分に対して発しなければならなくなる―。

黄色いアサガオだけは追いかけるな―。この世に存在しないはずの花をめぐり、驚愕の真相が明らかになる長編ミステリ。

メルボルンの若手画家が描いた一枚の「絵画」。日本へ渡って三十数年、その絵画は「ふたり」の間に奇跡を紡いでいく。

神社に詩集を置かせてくれと頼んできた女子高生の佑紀奈には、玲斗だけが知る重大な秘密があった。

絶世の美女、源頼朝の後裔と称する大道寺智子が伊豆沖の小島・月琴島から、東京の父のもとにひきとられた十八歳の誕生日以来、男達が次々と殺される！　開かずの間の秘密とは…？（大坪直行）

あの日、あんなことをしなければ…。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。