借金で首が回らなくなった勝は、強面を見込まれ、取り立て会社に身請けされる。

他人の見た光景が、あるきっかけで頭に浮かぶ能力をもつ神野亮司。

「弟を殺そう」―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。

小さなプレス工場での単調な作業と上司の嫌がらせに鬱屈していた29歳の一郎は、偶然再会した友人・牛木の会社で、高級犬の販売を手伝うことに。

仕事もしない無責任な夫と身勝手な息子にストレスを抱えていた芳恵。ついに我慢の限界に達し、取った行動は…(「崩れる」)。

同日に同じマンションで、二人の独身キャリアウーマンが殺された。

女性誌「フレンジー」の人気連載小説「あなたの愛へ」。

日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞受賞作、待望の文庫化！ 岡山の遊郭で醜い女郎が客に自分の身の上を語り始める。

“嫁”の介護に不満を持つ老人(「寝たきりの殺意」)。豊胸手術に失敗した、不運続きの女(「シリコン」)。

外科医・三木達志は自らの医療ミスを認め、患者の遺族に賠償金支払いを申し出た。

東京郊外で両親と暮らす朋子は、三十歳過ぎの兄が何年も二階の自室にひきこもっていることに悩んでいた。

現代医療では、安楽死の問題は避けて通れない。

玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも…死んだ猫だって。

少女漫画 『青い瞳のジャンヌ』 をこよなく愛する”青い六人会”。

高級住宅街に新築を建てた明は幸せの絶頂だったが、隣家の不気味な老親子の存在が気懸りだった。

ひょんなことから、プロの殺し屋が集う会員制ダイナーでウェイトレスをする羽目になったオオバカナコ。

保育士を辞めてしまった29歳の由真の遊び友達は、フリーカメラマンのハツモ。はっきりいってイケてない。

かつて一世を風靡した美貌の女優・野崎有利子。彼女に魅せられたエリートサラリーマンが、殺人と詐欺の容疑で逮捕された。

雨は、哀しい過去を思い出させる。

その女を、入れてはいけない。入れれば最後、家はたちまち食い尽くされる。

人間たちは、テングとブタに二分されている。鼻を持つテングはブタに迫害され、殺され続けている。

西暦20××年、遺伝子操作監視委員会C部門の調査官である「おれ」は、 今をときめくバイオ企業「ライフテック社」の異状を聞きつけ、調査に赴く。

石屈日和は文具メーカーで働く三十歳。創業者の孫ということもあり、職場では恵まれた立場だ。

山中で迷った僕は、山奥の不思議な村に辿り着く。そこで出会った少女と、ある約束を交わすが……。

年老いた父と同居するため、家族をつれて故郷に戻った美笹修司。その帰郷を待ちわびたように次々と発生する怪事件。

現世から冥界へ下っていく道を、古事記では“黄泉比良坂”と呼ぶ―。なだらかな坂を行く私に、登山姿の青年が声をかけてきた。

内閣総理大臣の肝いりで立ち上がった、凶悪がん治療国家プロジェクト・G4。

奇妙で凄惨な自死事件が続いた。被害者たちは、かつて自分が行った殺人と同じ手口で命を絶っていく。

その物語は、人を殺す――。

東京と出雲市で発生したダーズ(致死的急性狂犬病症候群)が感染爆発、死者1800万人と推定され、政府の主要機関が札幌に移された。

あの名作が、現代の病院によみがえる――文豪驚愕の医療小説! 医師と芸術家の不気味な交流を描き出す「極楽変」。

国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、ある時同級生の月ノ森雪麻呂から自宅に招待された。

訳アリの遺品と「不幸」をコレクションするオギーの依頼を受けた俺は、我が子の首を切断した母親の元に赴く。

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。

15歳の「私」の主人は、数百年に1度といわれる呪詛の才を持つ、驕慢な美少女。「お前が私の玩具になれ。

ホラー作家・鹿角南のもとに、旧友からメールが届く。ある廃墟で「肝試し」をしてから、奇妙な事が続いているというのだ。

新築・格安、都心に位置するという抜群の条件の瀟洒なマンションに移り住んだ哲平一家。問題は何一つないはずだった。

マンションで孤独死体となって発見された女性の名は、鈴木陽子。刑事の綾乃は彼女の足跡を追うほどにその壮絶な半生を知る。

神々櫛村。谺呀治家と神櫛家、二つの旧家が微妙な関係で並び立ち、神隠しを始めとする無数の怪異に彩られた場所である。

中絶の専門医である古河は、柔らかい物腰と甘いマスクで周りから多くの人望を集めていた。

昭和初期を舞台に、双子の兄弟を襲う恐怖と悲劇とは……。

父の遺した不動産で夜になると聞こえる「痛い、痛い」という謎の声。

あの部屋にいる人は、みんなみんな死んじゃうんだよ…人形のように美しい少女が予告する、謎の連続飛び降り自殺。

老人福祉施設のデイサービスセンターに勤める純子は偶然、一生忘れようとしても忘れられない女性の担当になった。

戦後犯罪史に残る凶悪犯に降された死刑判決。

京都でテーラーを営む曽根俊也。自宅で見つけた古いカセットテープを再生すると、幼いころの自分の声が。

何でも売っている不思議な市場「夜市」。幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。

“あれ”が来たら、絶対に答えたり、入れたりしてはいかん―。幸せな新婚生活を送る田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。

1958年の夏。

白昼の駅前広場で4人が刺殺される通り魔事件が発生。

十一月七日水曜日。女子大生の藍は秋のその一日を何度も繰り返している。

新人刑事・藤堂比奈子が里帰り中の長野で幼児の部分遺体が発見される。

別居している妻の潜伏先を察知した男が、応対に出た姉のほうを撲殺―一一〇番通報の時点では単純な事件と思われた。