(短編集)
芥川症
- 介護 (20)
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芥川賞を芥川「症」とし、医者の格好をさせた芥川龍之介の似顔絵が表紙と来れば、作者の思い込みだけのパロディだろうと言う想像は誰でもするだろう。 自分も、途中で放り投げるだろうなと言う想像をしながら読み始めたが、さにあらず。確たる医者としての実績からくる症例などの詳細な情報を、小説家として上手く小説の腰を折らずに適度に散らばめながら、現代の医療機関で抱える様々な問題を7つの短編にまとめている。 ◆病院の中 救急で運び込まれた患者、入院した後に手術をした患者。患者の身内は藁をもすがる気持ちで医者に患者の手術の成功を依頼する。 しかし無事手術が成功したとしても、予後不良で急に容体が悪化し死亡につながる事も有る。身内としては医者が大丈夫と言った、医者が手術は成功したと言ったのに、何故?と言う気分になるだろう。 また身内としては大事な家族が亡くなっているけど、病院としては毎日の様に死者が出るので、事務的に処理していかないとならない。 そういった病院内で起こる病院側と患者側との温度差を扱った内容。 ◆多生門 ぐうたらな生活を送っていた40手前の男が心臓病になり、町の実力者やサポートをするNPO法人の助けを借り、募金で集まったお金で無事アメリカで移植手術を受け手術は成功した。 しかし生来ぐうたらな生活が好きな男は、せっかく救われた命にも関わらず、またぐうたらな生活に戻ってしまう。 しかし、ぐうたらな生活を送るために募金活動をした訳ではない支援者たちは、、、、。 ◆耳 人間の耳に異常な執着心を持つ小説家。サイン会を行った際、自身が理想とする完璧な耳を持った女性が来て、彼女を家に招待する。その完璧な耳を手に入れたい小説家は、、、、。 ◆クモの意図 これは7つの中ではお笑い要素の高い作品。当然、病院内でも様々な虫は入ってくる。その虫をも殺さずに逃がすタイプの看護師の話し。 ◆極楽変 これは7つの中で一番、身につまされた話しだった。自分の昔の知り合いでも居たが、何故か自分に芸術の才能があると思い込んでいる人の話し。 ◆バナナ粥 介護の話し。これも身につまされる話で、週刊誌の記事などでも、介護される側が余りにも身勝手で、実の親ながら殺してやろうと思ったという内容をよく見る。長年住んだ家で最後を迎えたい親と、親の介護はしなくてはならないと思いつつ、親の介護の為に自分の人生を犠牲にする事への葛藤。 特に同性同士だと余計に厳しいのだろう。 | ||||
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この作家の作品は好きで、楽しみにして読んだが、これは不作。気持ち悪い描写もあったりでガッカリした。最初と最後の短編は良かったが。 | ||||
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原作の解釈が幾重にも楽しめる 作者ならではのシニカルさと、芥川作品の世界観が味わえた。敢えてパロディに挑戦しているところが稀有な短編集。 一読の価値はあるし、改めて芥川作品に触れるいい機会になった。 | ||||
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芥川龍之介作品のパロディーに挑戦したもの。着想は面白い、けど世界観は全く別物。そういう解釈も有りかな、という大きな心で読めると楽しめる。 これまでの久坂部作品とは少し毛色が違うので、あくまで短編・気楽な読み物として入るのがいいかと。 | ||||
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タイトルの表すとおり、芥川龍之介の作品をモチーフにした短編集。医療分野に置き換えた興味深い作品。病院の中、クモの意図が面白かった。 | ||||
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