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本好き! さんのレビュー一覧
本好き!さんのページへレビュー数342件
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元記者の著書ならではのスポーツ紙記者モノ、記者たちの鬼気迫る仕事ぶりがヒシヒシと伝わってくる。そして「とりあえずニュース出せ」のトリダシこと鳥飼のキャラ。このストーリーは著書でないとここまでの作品は書けないでしょう。記者たちの戦場の様子が十分に伝わる快作です。
実際の取材現場も、デスクを担当する記者もきっとこんな感じなんでしょうね。鳥飼のようなベテラン記者も実在したかも、ですね。 |
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ここまで惹き込まれる作品は久々です。おそらく長江氏ならではのルポルタージュ風の体裁が、まるで実際に起きた事件を扱っているかのように組まれているのも要因のひとつ。
また伏線の張り方が素晴らしく、最後まで一気に読まないと「真実」が見えてこない気持ちにさせる。 最近毎日のように世間を騒がせているニュースを彷彿とさせるストーリーになっているのもひとつのメッセージなのでしょうか。 「真実」の応募期間は終了していたので、サイトで真実のまとめを公開していた人の見解を拝見して納得。最後は感涙ものです。どうか↑の「世間を騒がせているニュース」がなくなりますように、というのが本作を読んで感じた最も大きな私の願いです。 |
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マハさんならではのアート小説と京都を舞台にしたミステリが融合すると、美しくもはかないストーリーになった。
白根樹という謎の新人画家の存在と、京都の四季が何故か絡まりあって妖しくも美しく物悲しささえ醸し出している。 実は非常に醜い人間関係が隠れているのだが。 京都の四季を辿っていくストーリーはともすれば京都のガイドブックになりがちだが、そこはマハさんの芸術観が時の流れに伴って明らかになっていく謎に溶け込んでいってなんとも心地よい。 |
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日本人女性作家でこれだけの大作が書けるとは、と絶賛されただけあって、読み応え十分の小説。ドイツの戦時下の惨状、ユダヤ人の迫害、そして主人公アウグステの健気さ。女性作家なりのきめ細やかさもあり、敗戦国ドイツの悲惨さを大胆に描かれ、直木賞候補になったこともあって深緑氏の代表作のひとつとして、もちろんかなりの評価はされているが、いつまでも読まれていく作品になったと思う。
ただし、カフカが語る箇所や手紙の部分はひと工夫ほしかったかも。 |
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現実に起きた事件を清張さんの緻密な筆致で書かれた生々しいルポルタージュ。それだけにホラー小説を読んでいるような恐怖感さえ覚える3編からなっている。
あの「八つ墓村」のモデルとなった「闇に駆ける猟銃」、殺めた継子の人肉を食するというまさしくホラー「肉鍋を食う女」、警察の勝手な都合で犯人をでっちあげようとする「二人の真犯人」、いずれも昔の日本の暗部を事細かに、淡々と書いた松本清張の筆力に恐れ入りました。フィクションも名作ぞろいだが、ノンフィクションも実際に起きた、現実の世界に加害者と被害者が存在したものだけに、その世界にのめり込んでしまいました。 |
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完結したかに思ったシリーズ、まだ続いていますね。扉子という新たな登場人物も加わってますます楽しみが増えてきました。今回は北原白秋、佐々木丸美、内田百閒といった作品が出てきますが、このシリーズのいいところはこういう過去の作品を読んでみたいと思わせるところ、佐々木丸美は初めて聞いた作家だし(恥ずかしながら…)、内田百閒も古書店で探してみたくなりました。
あとがきによると、まだまだ続きがあるようです。楽しみが続きます。 |
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南極を舞台にした乱歩賞随一のスケール感、SFや恋愛の要素も絡めて読みやすい作品。終戦間際の時代と現代の話が交互に語られ、それが繋がるストーリーはミステリーの定石みたいなところがあるが、緻密なつくりは大したもの。
ただ、70年程の時代を経ている割にはその期間を感じなかったのは残念。昭和20年感がないなと感じた。でもこのスケール感は大事にして個性的な作品を今後も期待します。 |
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2つの大震災とテロを織り交ぜて、展開の読めないサスペンスを描けるあたりはさすが七里さん。そして”人を護る”というテーマも入れられていて読み応えはあった。
けど、他の作品にあったユーモラスさ・面白みに欠けていたような気が…シリアスさが前面に出過ぎているのか、七里作品を読んでいる気がしなかった。これも新境地ということか。 それと気になったこと。前半で小学生の主人公たちが森の中に入っていくシーンがあるが、そこで「禁止された場所に行くこと、禁忌に背くことには背徳の悦びがある。」の表現。小学生が背徳の悦び?大人ならまだしも、小学生が背徳の悦びって… 七里作品には妙に堅い熟語が出てくることがあるが、シーンによっては柔らかい言葉でもいいのでは?と思う瞬間だった。 |
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若手騎手と女性記者の成長物語としての要素が濃く、特に厩舎の調教師以下、厩務員たちとの交流や競馬サークルの人たちの様子がよく描かれていてさすが元スポーツ新聞記者だなと感心させられた。実際、同厩舎でも仲良しとは限らず、いろいろなしがらみもあるんだろうな。
レースシーンも緊迫感大あり。競馬サークルを描いた作品としたは上位に食い込む作品と言えるか。ミステリとしては普通レベルかな。 単行本時代は「サイレントステップ」というタイトルだったのが文庫化にあたって「騎手の誇り」に改題。たしかにそのとおりのタイトルだけど、そのものズバリ感がありすぎ。元の方がかっこよかったと思う。 |
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乱歩の長編の中でも最高傑作の呼び声高い本作。多くのキャストで映像化や舞台化されていることからも完成度の高さが伺える。何よりも、黒蜥蜴と明智小五郎の対決は読み応えバツグン、作品全体に漂う「妖」の文字。これは乱歩でないと描きえない世界観。黒蜥蜴という婦人の本名が明かされないのもそれを強調しているといえる。一度映像化作品か舞台を見てみたい気はする。
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シリーズ4作品を通して、魅力的なキャラが登場してきましたが、結局は佃製作所が一番カッコイイ。モノ作りの現場での紆余曲折、保身ばかり考えている幹部。それぞれが現実世界に起きている事件とリンクして作品にすっかりはまりこみました。TVドラマがあるだけに、それを意識したシリーズではありますが、この作品の世界観にハマリこんでしまいました。
特に帝国重工VSダーウィンの図式は圧巻。殿村さんの米作りの現場での苦悩もきっと同じような境遇にある農家があるでしょうね。 ロケットに始まり、心臓弁、そして農業。宇宙から大地へ、というと何だか世界の拡げ方が逆では?とも思ったけれど終わりよければすべて良し、です。 |
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ボクシングにはあまり興味ないのですが、塩田作品独特の軽妙さがあふれていて、あっという間に読破しました。
大阪の人情あふれる商店街を舞台にしているだけに、吉本新喜劇でも見ているような軽妙さで、笑わせられたと思えばホロッとさせりたりというのは塩田さんの真骨頂。 帯にも書かれている作品中の会話。 「あんた誰やねん?」 「ビル・ゲイツの遠縁のもんです。」 「えらい距離ありそうやな。」 これだけで作品の軽妙さ、大阪人のノリがうかがえ、併せて随所に組み込まれたボクシングシーンの迫力が半端ないことが印象的でした。 |
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大人の恋愛小説という触れ込みにまさしくピッタリ、荒野さんならではの奥ゆかしい心の動きが感じ取れる。九州の離島に赴任してきた少々変わった教師・石和。彼になぜか心をとらわれる主人公・セイ。ストレートに何かを仕掛けるわけでなく、遠目で観察しているか、近づいてもそっけない態度をとるか。
現実的にはこの辺がリアルなんでしょうね。 特に何が起こるわけでない離島の日常にちょっとした恋愛劇があった、というホンのひと幕。殺伐としたミステリーの合間にちょうどいい息抜きになりました。 |
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前作「スカウト・デイズ」の続編ですが、こちらは連作短編の体裁となっており、あの堂神や久米スカウトも出てきますが、それぞれに主人公が異なる作りになっています。
ギャラクシーのスカウトもさることながら、現実でも昔からあくどいことをしてきたGの策略をあざ笑うかのようにギャラクシーとの選手争奪の様子がうかがえて胸のすく思い。スカウトたちは現実でも表舞台には立てなくても、他球団との兼ね合いを考慮しながらドラフト戦略を練っているのですね。堂神の先行きがどうなるのか心配やら期待やらが先立ちますが、更なる続編があるならそのあたり、期待感が募ります。 |
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「本能寺の変」の真相。織田信長暗殺計画。この事件を扱った書籍は何冊か読んだが、読み物としてとても面白かった。秀吉黒幕説もここまでくると、かなりフィクション臭が強くはあるが。でもこれも真相のひとつと言えるのでは?と思いながら読み進めたが、ラストが…
もう少し綺麗にまとめられたら満足のいく読後感だったのに。 伊賀者を中心においたのは問題なしも、最後のシーンはいらないような。 |
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下町ロケットシリーズの第1作目で直木賞受賞、ドラマも当たり、以降著作が次々映像化され、あまりにもメジャーになりすぎたため、しばらく池井戸作品から離れていました。この度シリーズ3作目「ゴースト」が刊行され、前2作で感動させてもらったので久しぶりに著作を手に取った次第。
今作もご他聞にもれず読ませてくれます。しかし超メジャー作家となってしまった宿命か、良くも悪くも「ワンパターン」が生きている。いつものパターンが継承されているから支持され(水戸黄門のように)、人気作品が続々刊行されるんだろうが、すでにシリーズ4作目が宣伝されているように、一般市民ウケするものを書かされているのかなというイメージは拭えない状況ではあります。今回も小説としてはおもしろいが反面そんな心配がよぎったのは確か。(池井戸作品からしばらく離れていたのはその辺にある。) まぁ、次の「ヤタガラス」も面白さでは外さないだろうから期待はします。 佃製作所はずっと応援しますよ。 |
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マティス、ドガ、セザンヌ、モネを題材にした原田マハさんならではの美しい短編集。原田作品をいくつか読んで興味をもった西洋画家たちの名作に隠されたエピソード(フィクションもあるけど)を読みたくて手にとった本作。彼らのそばに仕える人たちによって(あるいは原田マハさんによって)浮き彫りにされる彼らの人生、美しくも哀しい物語がまるで実際に起きたことのように(ある意味、実際に近いかもしれない)語られる4編は、心を落ち着かせ21世紀の喧噪を忘れさせてくれる。
もう一度彼らの名作をじっと鑑賞したくなった。 |
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人気シリーズの5巻目、毎回似たような依頼に同じように答えていくのだけど、全体に流れるほんわかした空気が心地よい。でも5巻目ともなると、完成度もかなりあがってきたように思います。
今回は「おでん」の章が特に感銘を受けました。事情あって夫婦が離れて暮している方が読むとジ~ンとくるものがあると思います。当シリーズ、まだまだ続いてほしいです。 |
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五輪の中でもマイナーな(卓球はメジャーかな?)種目を取り上げるあたり、真保さんらしくてgood!
3種目というのはやや物足りない気がしたが、どれも競技に取り組む選手の真剣な表情が伝わってくる。また、競技シーンがまさにリアルというか、競技場の緊張感がよく現れていて、真保さんの緻密な表現力は他の作品で実証ずみだが、ここでもいかんなく発揮されている。 東京五輪に向けて夏季競技3種目だったが、冬季種目ではどんな作品になるか読んでみたくなった。冬季バージョンも書いてもらえないかな? そして「行こう!」シリーズ、次があるなら今から楽しみ〜。 |
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日岡は大上が敷いたレールにしっかり乗っかって、成長している。それも大上の上を行くようなマル暴刑事として。そんな魅力のある日岡がうかがえる「孤狼の血」シリーズ第2段。
前半は田舎の駐在に飛ばされた彼の周辺でのどかな日々が流れていて、前作からの骨太さがどこへやらだが、後半は期待どおりに展開していく。そう来るか!?と思わせるところも。 きっと日岡は前作の大上の上をいくような存在になって行くんでしょうね。 3作目ではもうひと皮むけた日岡の姿が期待出来そう。 |
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