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本好き! さんのレビュー一覧

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レビュー数332

全332件 301~320 16/17ページ

※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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No.32: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

丁寧な作りに好感

前作に引き続き、全般的に丁寧に描かれていて読みやすいです。
事件手帖とはいいながら、そんな重大な事件は発生せず、身の回りに起きた些細なトラブルを栞子さんが謎解きしていくという、その辺が重厚なミステリ作品と一線を画しているところでしょうか。
福田定一や足塚不二雄の章はまさに「へぇ~」な軽い感動を覚えました。
”ラノベ”とバカにする向きもこのレベルなら許せるのではないでしょうか?
3作目も楽しみにしましょう。
ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)
No.31: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

冤罪と復讐

重い。非常に重く、救いようのない悲劇である。自分が江木のような目に逢ったらどうなるかを考えたらそれはもう恐ろしくなってくる。
そして自分を無実を信じてくれなかった刑事、検事、弁護士、裁判官に復讐し殺害しつづけ、さらに...
一度嵌ってしまったら抜けられない蟻地獄のようなストーリーである。結末もあまりに悲劇的である。

復讐のために刑事や検事などの所在を見極め、殺して回るなどということが可能なのかどうかで少々荒唐無稽さを感じた。もちろん、現実にあっては困るのですが。
江木の心情は察するに余りある、そして彼の家族の気持ちたるや...
復讐の対象となる彼らのサイドストーリーが少々冗長かな...

先日、ドラマ化された本作を見ました。思ったとおり、原作とはかなりの部分で乖離していましたね。確かに2時間そこそこでこの作品の全てを伝えるのは不可能だし、TV的に設定を変えざるをえない部分もあるでしょうが、原作と比較するとどうしても薄っぺらくなっていました。
配役はなかなかの粒ぞろいでしたがね。
灰色の虹 (新潮文庫)
貫井徳郎灰色の虹 についてのレビュー
No.30: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

荒唐無稽、でも納得

「邪馬台国はどこですか?」の続編、アトランティス、ピラミッド、始皇帝、ナスカの地上絵などの謎を”独自”の視点で紐解いて(?)くれます。
前作同様、荒唐無稽で思わず笑ってしまうものもあるのですが、なぜか納得させられてしまうところがこのシリーズの魔力。

「ナスカの地上絵の不思議」などは、宇宙人説の方が荒唐無稽で、本作の説の方が現実味さえ感じてしまいます。

宮田氏と静香女史のやり取りにはハラハラさせられ、ジョゼフさんや松永マスターも存在感充分です。
カクテルの薀蓄も披露されているところが結構気に入っています。
新・世界の七不思議 (創元推理文庫)
鯨統一郎新・世界の七不思議 についてのレビュー
No.29:
(9pt)

クライトンよ永遠に

クライトン氏の死後、PC内から見つかったという原稿。
それだけでどんなものか早く読んでみたいとそそられていましたが、期待を裏切らない冒険ミステリーでした。タイトルから某ヒット映画を彷彿とさせますが、クライトン流の痛快小説、却ってこっちの方が面白いのでは?と思わせるほどページをめくる手が進みました。
”私掠人”という海賊とは少し違う職を初めて聞きましたが、ハンターや彼と行動を共にするキャラクターたちはどこか「桃太郎」を思い起こさせてくれます。(いい感想だと自画自賛しましたが、巻末の解説にそっくりそのまま書かれていましたね...)後半はあっという間に読み進めましたが、楽しい読書時間を過ごせました。

パイレーツ―掠奪海域 (ハヤカワ・ノヴェルズ)
No.28: 5人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

所詮はラノベ...でも。

ライトノベルとはいえ、太宰や漱石などの作品が扱われており、他のラノベとは一線を画すであろうと期待をこめて読みました。太宰、漱石、小山清といった作家の作品を巧みに物語に折り込み、丁寧にわかりやすく書かれていることに好感を持ちました。
全体の雰囲気はやはりラノベ、所詮はラノベという印象はどうしても拭えなかったし、各章の”オチ”もそうでした。でも高尚ともいえる過去の作品をうまく溶け込ませて読みやすい作品にしているところがベストセラーの要因でしょうか。とりあえず第2巻も読んでみます。
ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
No.27: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

企業小説と野球小説の融合

著者ならではの企業小説と野球小説の融合が実現しました。どちらか片方だけなら今までにも多数あったでしょうが、これがひとつになると新しい世界が開けます。かつては名門と言われた会社の野球部の斜陽と会社の統合を持ちかけられる上層部の苦悩。それがうまくマッチして痛快な作品となっています。
確かにストーリー的にはパターンが決まっているのだけれど、それを払拭させるものを著者の作品には感じます。企業小説ファンはもちろん、野球ファンにもオススメの一冊でしょう。
ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)
池井戸潤ルーズヴェルト・ゲーム についてのレビュー
No.26: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

「邪馬台国はどこですか?」はどうですか?

「邪馬台国」東北説、聖徳太子の正体、光秀の信長に対する謀反の真相などなど、興味深いテーマを鯨氏独特の解釈で、”バー”での会話を通して痛快に展開します。
宮田六郎の解説はそれなりに納得できてしまうから不思議。歴史好きなら、そういう考え方もあるのか!と納得のストーリーですが、何かが足りないと感じてしまうのはやはりその荒唐無稽さから来るのでしょうか。
邪馬台国はどこですか? (創元推理文庫)
鯨統一郎邪馬台国はどこですか? についてのレビュー
No.25:
(8pt)

しらない町の感想

「ハートフル・ミステリ」というジャンルを確立するとすれば、著者はその第一人者となるでしょう。
孤独死、特攻隊、8ミリフィルムといったキーワードが全体にいきわたって、物悲しいような、それでいてすがすがしいようなストーリーです。
8ミリフィルムの動画をまさに主人公と一緒に見ているような感覚に陥るような場面では、読んでいる方までその女性に入れ込んでしまいそうな気になりました。
著者のこのジャンルの作品は本当に心が温まるとともに、社会におけるいろいろな問題について考えさせてくれます。
それにしても表紙の女性、かわいいですね~(^^)
しらない町
鏑木蓮エンドロール(しらない町) についてのレビュー
No.24: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

心理学的にありえないの感想

前作「数学的にありえない」のときもそうだったが、ファウアーのサスペンス色あふれるストーリーはもちろんのこと、巧みな翻訳がそれにたっぷり彩を添えていて、読んでいて心地よささえ与えてくれる。期せずして時系列で話が進んでいき(それも時期が前後しながら)注意深く読まないと、話の前後がわかりにくくなる小説を2作連続で読んだが、こういう小説の組み立ても読者を楽しませてくれる手法として充分アリだとも思った。
今から第三作目が楽しみです。次は何学的にありえない??
心理学的にありえない 上
No.23: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

オリンピックイヤーですね

昭和39年。東京オリンピックに沸く日本。オリンピックを無事開催させることに心血を注ぐ警察と、その警察に一泡ふかせるべく、開催を妨害しようとする学生。その闘いがみごとに描かれています。
この作品のいいところは、当時の世相・文化などがさりげなく織り込まれてまるでノンフィクションとおもってしまうようなリアリティーがあること。当時流行ったモノや人気のあった有名人などが実名で出てくるとドキュメンタリーのような様相も伺えます。また、華やかな舞台の裏側で支えている下請け労働者の悲哀・格差社会の問題点も浮き彫りにされています。
時系列で物語が進むのですが、その日付が章ごとに前後していて読み進めるのにやや注意深さを要するのと、最後の場面は警察側だけではなく、島崎側からの視線でも描いてほしかった気がします。
いずれにせよ、オリンピックイヤーの最初を飾るのに最適な小説でした。

余談ながら。次回の東京オリンピックの誘致がちょくちょく取り上げられますが、この小説にもチラッと出てくるように、開催の間隔は100年に一度位でちょうどいいと思います。
オリンピックの身代金
奥田英朗オリンピックの身代金 についてのレビュー
No.22: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

相変わらずウマイと思うけど

一見何の関係もないようないくつかのエピソードを意外なところに接点を持ってくるという著者の
得意技が光る一品だとは思います。
数々のエピソードは誰もが経験したことがあるであろう些細なモラル違反。
それが運悪く繋がってしまい、一人の子供を死なせてしまう。
物語の持って生き方はウマイと思います。ただ、今回は前段のエピソードが少々長いかなと。
半分ちょっと読んだところで、やっと「事件」が起きます。
後半部分は逆に駆け足になっている印象。
上下巻の2分冊になっていてもよかったかな?とも思いました。
しかし世の中、ちょっとしたモラルの違反がとんでもない事件・事故を引き起こすこともあるんだよ、
と警鐘を鳴らしてくれているメッセージ性の高い作品であることは確かです。
こういう私も犬のフンをそのままにしてたこと、ありますm(_ _)m
乱反射 (朝日文庫)
貫井徳郎乱反射 についてのレビュー
No.21:
(9pt)

どちらか選ぶならこっち

「呪い」をテーマにした作品ということで、どろどろした内容を期待したが、案外軽妙でさっぱりしたものでした。
全体的に軽妙さを感じさせるのはおそらく会話の部分が多く、登場人物に薀蓄を語らせすぎ(?)なところが原因か。でも全体的な流れでみると、よく練られてるし、民俗・習俗のおどろおどろしい伝統が奥深く描かれていると思います。それでいて読後感はさっぱりしていて好印象でした。
乱歩賞同時受賞の「完盗オンサイト」と比して内容も深いし、どちらを推すかと問われればこちらを取るでしょう。次回作も期待できそうです。

よろずのことに気をつけよ
川瀬七緒よろずのことに気をつけよ についてのレビュー
No.20: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

”問題作”とか言われてますが。

皇居に侵入して高価な盆栽を盗み出す。
この発想は非常に面白いし、全体的に悪い意味での女性作家臭を感じさせなかったのは評価したいです。
キャラクターはコミックタッチで、おそらく実際にコミック化されてもおかしくないような印象。
ストーリーは至って普通だと思いました。可もなく不可もなくといったところです。
巷で言われているほど”問題作”かな?という気はしましたけど、今後に期待したいです。
完盗オンサイト (講談社文庫)
玖村まゆみ完盗オンサイト についてのレビュー
No.19: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

悪くない、もう一歩のイメージ

医療サスペンスのジャンルにはいるのでしょうが、病に冒された脳外科医とその娘との確執の方が前面に出て、メインになるはずの殺人事件の解明がサブに回っている感はあります。(それをあえて狙ったか?)
著者にとって専門分野ではないはずの医療に係る知識は(おそらく様々な文献で綿密な調査したのでしょうが)それなりに物語に溶け込んでいます。でもやはり説明調に陥ってる感は否めないところがマイナス。でも言うほど悪くはないですよ。全体的なストーリーは丁寧に描かれているようで好感が持てるし、感動的な場面も違和感なく読めました。
最近巷で人気の医療サスペンスですが、映像化されている人気作より、地味だけどこういった作品の方が個人的には読んでいて安心感があります。
屈折光
鏑木蓮屈折光 についてのレビュー
No.18:
(9pt)

”復讐”

19世紀半ばのイギリスを舞台に、主人公エドワードの手記という形で、”復讐”をテーマに描かれる壮大・重厚なミステリ。2段組で600ページにわたる超大作で少々読了までに時間がかかりましたが、その内容と構成には至極感銘を受けました。主人公の手記に編集者の注釈もついているという懲りよう。著者が30年にわたって練った構成が功を奏しています。ラスト数ページのクライマックスも秀逸です。著者の早世はなんとも悔やまれますが、続編があるとのことなのでその出版が期待できます。
夜の真義を
マイケル・コックス夜の真義を についてのレビュー
No.17: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

シリーズ3作目ですが...

「外交官・黒田康作」シリーズも第3弾ともなると、黒田の考え方やキャラも確立されてきて、その分スキキライなんかもはっきり分かれてくるような気がします。3作目はこれまでと比べると、展開・結末もそれなりに納得できる内容でしょう。「本城美咲」は少々暗いけど際立っています。ただし、過去2作にも言えることですが、どうも全体的に盛り上がりに欠けるきらいが...もう少し砕けたところがあってもいいのでは?と思うくらい、全体的にカタい。シリーズものであれば、もう少し主人公に感情移入できたらいいのに、どうもそこまでいかない。外交官としてありえない行動をとる黒田は、個人的には好きにはなれないキャラクターです。そのためか、シリーズ3作ともほとんど同じストーリーを読んだような印象が残ります。4作目があるかどうかわかりませんが、できればガラッと変った内容を期待したいです。
アンダルシア
真保裕一アンダルシア についてのレビュー
No.16: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

祝 直木賞受賞!

ビジネスの世界で躍動する男たちの熱いドラマ。
著者の作品は一言でいうとそう表現できるものが多いと思いますが、まさしく本作はその一文にピッタリです。ロケットエンジン部品を製作する中小企業のアツイ社長を中心に、数々のトラブルに巻き込まれながら自分たちの信じた方向へ社員一体となって突き進む。行く手には会社の外のみならず、社内からも反抗分子が現れて、この先どうなるのか?とハラハラさせてくれます。果たして自分たちが同じような境遇になった時にどうするか?となると甚だ自信はないですが、読後の爽快感は本作はもちろん、著者の作品には必ずと言っていいほど味わわせてもらえます。
とにもかくにも、悲願の直木賞受賞おめでとうございます。
下町ロケット (小学館文庫)
池井戸潤下町ロケット についてのレビュー
No.15:
(8pt)

そのまま2時間サスペンスドラマになりそう

タイトルどおり、旅情サスペンスです。
焼死した老夫婦、猪苗代湖畔で心中した老夫婦、捜査の途中で会った怪しい夫婦...
彼らの謎を追ううち、意外な事実が明らかとなる!と、まさしく2時間ドラマのタイトルになってます(^^;
福島県の山間の路線を舞台にした旅情サスペンス。こういった作品といえばあの大御所作家を思い出し間sが、彼には及ばずともなかなかに旅情あふれる佳作だと思います。元福島県民の私になじみの路線ということもありますが、さりげなく名産品(?)も織り交ぜたりして、全体的にほんわかした印象を残しながら、また登場人物もやさしさをかもし出しながら、そして季節感を充分に描きながら、そして老人介護の問題に関するメッセージも少し伝えながら、ゆったり感さえ感じさせるミステリでした。

白銀の鉄路―会津‐奥只見追跡行 (祥伝社文庫)
No.14:
(9pt)

著者ならではの歴史小説

細川政元という名前は聞いたことがあるようなないような。”もうひとりの信長”というキーワードが気になって本書を手に取りました。ほとんど知られていないその存在は、まさしく信長を彷彿とさせてくれます。「聡明丸」と呼ばれた幼少期からその奇才(鬼才?)ぶりが発揮され、41歳で家臣に殺害されるまで、実に個性的な人物が描かれています。
修験道に入れ込み、生涯、妻を持たなかった彼の生き方は、正直、何を考えているのかよくわからないのですが、それには深いわけがありそうです。はっきりとした理由は明らかにされませんが、それだけに読者にいろいろと類推をさせてもくれます。何かしらの意図をもっていたことは充分うかがえます。姉・洞松院もうまく描かれていて、この姉に対する政元の言動からもそれは考えられます。
本書で細川政元という人物のほんの一部分が垣間見えたような気がしますが、それにしても著者は普段注目されないモノ・コト・ヒトにスポットライトを当てるのが実にウマイですね。
天魔ゆく空
真保裕一天魔ゆく空 についてのレビュー
No.13:
(8pt)

団地に渦巻く人間関係

団地を舞台に人間関係の闇の部分をさらっとエグった10編の短編集。
どれも団地・集合住宅に住んだ経験がおありなら、多かれ少なかれ自分と重ね合わせることができるでしょう。
こういう自分もこの奇妙な人間関係の渦に巻き込まれてきましたから。
10編の中でも、表題作のほか、「隣人」「花笑み」「迷子」はお気に入り。
インターフォン (幻冬舎文庫)
永嶋恵美インターフォン についてのレビュー