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本好き! さんのレビュー一覧
本好き!さんのページへレビュー数329件
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警察小説の教科書のような感想を持ちました。本宮と優子のコンビも可もなく不可もなくといったところか。
著者の作品といえば、「盤上のアルファ」や「女神のタクト」などのコミカルである目標に向かって突き進む青春小説のイメージがあり、そちらの路線の方が合っているのではと思うのですが、いかがなものでしょう。 本作はこれはこれでストーリーもしっかりしているし悪くはないですが、このレベルなら他の作者で楽しめるし... |
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戦場における若い兵士たちのイキイキした様子が大変好ましく感じました。
逆に、文章の平易さやセリフの軽さが影響しているのか、戦争の悲惨さがイマイチ伝わってこなかった のも事実。戦死した兵士たちの目を覆いたくなる状況が描かれている部分もあるにもかかわらず。 でも、女性にして戦争をテーマにした小説でここまで描けるのはさすがのひとこと。 今後の活躍が期待されます。 |
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父親に警察官をもつ同士の幼なじみが全く正反対の人生を歩む。前半はそんな二人の半生を、後半は13年の月日を経て起きる事件解決までの経緯をオーソドックスに語られていく。
最後はどんでん返しも待っていますが、典型的な警察小説といったところでしょうか。 著者特有のハートウォーミングさもあり、京都を舞台にしていることで(警察の闇の部分を見せつけられはするものの)、どこかホツとさせてくれるほっこりなミステリです。 太秦の映画村でのシーンは興味深いものがあります。 |
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荒唐無稽な設定ながら(少なくとも現代においては。。。)、なかなかに読ませるものがあり、さすがはクライトン(&プレストン)。
ミステリに不可欠な謎・起承転結・どんでん返しが用意されているし、訳の酒井さんとのコラボも(これが最後になるわけだが)読みやすさ満点です。 そりゃ、クライトン未完の作品をプレストンが引き継いだということで、クライトンならどう書いたか、という議論は出てくるでしょうが これはこれでひとつの作品として納得のいく内容であったと思います。 マイクロワールドにおける昆虫や植物の描写は結構エグイながらもすばらしい描写! |
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個人的には、警察やヤクザが前面に出てくる小説はニガテなのですが、その考えを覆してくれるほどの内容でした。
ヤクザとの癒着疑惑のある大上刑事やその下で働く日岡刑事もそうですが、ヤクザ側の面々、居酒屋「志乃」の女将も 魅力的です。 そして何よりも、柚月作品の代名詞ともなっている”骨太”が感じられる反面、所々にあぁ、女性作家だな~と思わせる 丁寧な描写も見受けられ、この手の小説では初めてと言っていいくらい感動しました。 もちろん、どんでん返しも忘れてませんしね。 ますます次回作以降が楽しみです。 |
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ドラマ版はストーリーはともかく、キャスティングがメチャクチャ。
その点、原作は思ったとおりのイメージで読み進められるし、ストーリー・人物描写がしっかりしている。 池井戸作品の面白さは、リアリティが十分なのと、ワクワクさせてくれる確かなストーリー展開。 ”ロケット編”も十分楽しめたが、”ガウディ編”もそれに負けず劣らず、今年読んだ作品の代表作といえるほど 文句のつけようがない作品です。 |
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東京に棲みつく地霊というキャラクターを借りて、東京における近現代史をひもといていく、
架空の人物・物事も出てくるが、ちょっとした東京史といった風情ですが、 全体に流れているテーマはもっと奥深いものがある。 帯にあるような一気読みとまでは行かなかったが、なかなか読ませる内容でした。 現代に起きたサリン事件や秋葉原通り魔事件まで地霊が関っているなんて、これが本当なら東京はまさに破滅の一途にある!?と背筋が寒くなったが、さまざまな悲惨な事件が地霊のせいなら、これはもう末期的症状なんでしょう。 6人の人物は例外なくイヤなやつらでしたが、そもそも地霊はこういう輩を選んで乗り移っていったんでしょうね!? |
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岩波文庫「桜の森の満開の下・白痴」にて読みました。
以前から読んでみたいと思っていた昭和の文豪、特に「桜の森の~」は夫婦者にとっては いろいろな意味で楽しく読める短篇です。 屈強なはずの山賊が奥さんにした女にいいように扱われるなんて、自分は屈強ではないですが その絵図を想像すると非常に笑える、むしろほほえましい。 堅苦しいイメージを抱いていた坂口安吾ですが、すっかり印象が変わりました。 |
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骨太な作品を描いてきた筆者にしては、女性的なテーマで、いい意味でも悪い意味でもあぁ女性作家だな~と思わせてくれた。
全体的に丁寧な書き方は好感が持てるが、後半の急展開とどんでん返しには驚かされる。 化粧品などのマルチ商法が出てくるあたり、女性ならではの視点も忘れず持ち合わせていますよ、ということか。 まぁたまにはいいかもしれません。 |
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
ネタバレを表示する
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「道徳の時間」というタイトルともちろん内容も最近の乱歩賞受賞作の中では秀でていると思います。
また、犯行の様子が収められたビデオの件もビジュアル的でその映像が手に取るようにわかる。 こういったビジュアル的な作品が今後も人気になっていくんでしょうか。 登場人物は、越智冬菜の能面女ぶりがいい意味でも悪い意味でもイライラしてくる(笑) 主人公が困惑しまくりな様子が面白い。(こんな女は身近にいてほしくないですが) あとは結末に向かう部分がもう少しわかりやすく描かれていればなおよかったと思います。 少し頭の中を??が渦巻いてました。 それにしても、単行本巻末の選考委員の選評のうち、池井戸潤さんの選評が秀逸! いつもこれを読みたくて単行本を購入しますが、これほどまでに気持ちを表に出した選評は珍しいし、読んでいて噴出してしまいました(笑) |
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宮沢賢治”探偵”と助手役”カトジ”が活躍するシリーズ第2弾。
前作にも増して”ケンジ”の推理が冴え渡ります。 大正という時代を舞台に、ケンジのせっかちな人柄とそれに振り回されるカトジの困惑振りが面白く描かれています。 前作で気になった時代考証もなんとかクリアはされているんでしょう、各章に登場する人物たちのセリフ・服装・所作など かなりの部分で当時実在したかのようなリアリティも醸し出されているように思いました。 こうなれば第3弾も待ち遠しくなります。 |
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元裁判官の高遠寺静おばあちゃんの名推理がさえる!
どんでん返しのスリルも味わえる5編からなる、軽快かつメッセージ性の高い連作短篇。 静おばあちゃんの名推理が味わえるが、そこは中山センセイ。一筋縄ではいきません。 最後のどんでん返しにひっくり返りました~! 期待は裏切りませんよ~! |
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著者の作品は佐方貞人シリーズに見られるように、女性作家らしからぬ骨太さが売りだと思うのですが、本作品は女性の警察事務員が主人公のせいか、その特徴が希薄な印象を受けました。警察小説を謳っていて、後半は骨太さが戻ってくるけど、全体的には物足りなさが...
あの極悪宗教団体を思わせる団体が出てきて(やや唐突に)、それなりの面白さはあります。 また警察、とりわけ公安の闇の部分をえぐってくるところは、警察嫌いの私にとっては読みどころではあります。 やはり、佐方シリーズの骨太さ・えげつなさが持ち味なので、(佐方ばかり書けとは言わないが)それを忘れないで新たな作品を手がけてほしいと思います。 |
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かつてアニメ制作に携わっていた筆者が、当時からあたためていた構想を元に描いた冒険ファンタジー。
ナポレオンを敵に回し、レオナルド・ダ・ヴィンチに賛辞を送る筆者として初(?)となる冒険活劇です。 なるほど、アニメ制作の現場にいた人にとって、こういった冒険アニメは一度は作ってみたいと思うんでしょうかね。 これは小説だけにとどめておくにはもったいない、ぜひジブリと手を組んでアニメ化してほしいものです。 登場人物では二人の女性のキャラが際立っていますね。 |
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どんでん返しの帝王が短編を書けば、これでもかとどんでん返しのオンパレード作品が出来上がる。
おそらく得意のどんでん返しを題材に依頼された作品なのでしょう。 少々”ムリヤリ”感も否めないが、ここまでどんでんされたらさすが!と言わざるを得ないでしょう。 |
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タイトルからくる重いイメージとは裏腹に内容は軽め。
主人公・晄は幼い頃からの境遇・年齢を重ねるごとのエピソード(章)は読んでいて胸糞わるくなるほど ひどい経験をするが、やはりタイトルほどの重さは感じられない。 でも最終章でこのタイトルの意味がわかったときは、ほろっとする場面もありました。 貫井さん、このテーマも悪くはないですが、どうか次回作はもっとずっしり重い作品を期待しています。 |
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ケースワーカーを題材にした著者ならではの硬質ミステリ。
生活保護の不正受給などを取り上げ、読み応えのあるミステリに仕上がっています。 著者の長所は硬質・骨太な内容・描写ですが、前半はそれがやや希薄かな?と思いましたが 後半、クライマックスに向かうと色濃く出てきました。やはりこうでなくちゃ。 生活保護をめぐる問題点や、パレートの法則に関する薀蓄など、なるほどと思わせる部分もgood! 80:20の法則など、誰かに話してみたくなりましたよ。 |
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超能力というか特殊な能力をもった子供たちを題材にした連作短編。
夢人さんはこういった”特殊能力”をテーマにしたものが得意ですね。 前作の「ラバーソウル」なんかに比べると、軽くてその分物足りなさも感じてしまうけど、 特殊能力に悩む子供たちを温かい目で見つめてる、そんな雰囲気が全編に漂っていて、 読後はとてもさわやかな、心が温かくなる作品です。 |
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「ドンデン返しの帝王」と呼ばれるだけあって、ストーリー的に面白く読ましてもらいました。
”臓器移植”をテーマとして、ドナー側・レシピエント側の思惑・感情がミステリの要素を借りて巧みに描かれています。 自分にはまず無縁であろうこのテーマについて、改めて考えさせられる一作です。 ただし登場人物はというと、主人公であるはずの犬養には魅力を感じなかった。主人公にしてはあまり活躍はしていないような。 むしろ相棒を務める古手川に刑事として人間としての魅力が詰まっていました。これは筆者の狙い? サブタイトルの「刑事犬養隼人」はいらないなぁ。。。 刑事犬の話かと思ったよ(笑 (^^; |
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新米弁護士が初めて殺人事件の被告側の弁護に奮闘。前半はいわゆる法廷サスペンス的に進むが、そこは真保さん、並みの法廷モノに終わらず、後半は趣がかなり変わってくる。その変換点が結構読ませてくれます。
そして、被害者の娘・香奈が物語を動かす。このキャラはいいですよ、彼女を主人公にスピンオフ小説読みたくなったから。 |
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