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本好き! さんのレビュー一覧
本好き!さんのページへレビュー数336件
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ついに完結ですか。
これまでのシリーズを読んできて、完結編ということもあり、最もまとまって内容になっていると思います。シェイクスピアの作品に関すること、後半の振り市でのシーンは読みごたえバツグンです。(『人肉質入裁判』には笑ってしまいました。) さて、”ビブリアロス”にならないよう(?)番外編やスピンオフが予定されているとのこと(あぁ、セレクトブックは出てますね)、楽しみです! それと、実写&アニメ化も。実写はあの失敗作ドラマの二の舞になる可能性もあるので、アニメの方に期待です。 |
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日本人刑事と韓国人女性刑事のコンビが繰り広げるアクション、というとカッコイイけど、前半はお互いを嫌い合うばかり、セリフもイヤな感じしか残らず、やや冗長も感じさせる。後半はそんな嫌い合うコンビがそれでも協力しあうように。なぜ??と思わせられることも。
全体的に軽くて(これが著者の特徴でもあるが)、表面的、薄っぺらさも感じさせられた。(ももクロや少女時代が出てきた時には正直ドン引きした) でも後半のスリリングさはよかったです。 この軽さは著者でないと味わえないんでしょうね。 |
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著者が作家として世に出るきっかけとなった表題作をはじめとする珠玉の短編集。
表題作「黒い鶴」は、暗号ミステリの要素が含まれて最後にあっといわせる作品。タイトルに重みを感じます。 その他、印象に残ったのは、「時限」にも登場する片岡真子が主人公「大切なひと」、猫ブームに乗っかった?「京都ねこカフェ推理日記」、心理的ホラー「誓い」、能をテーマにした異色作「花はこころ」など。 短編でも著者のハートフルな文体はしっかり出ています。 それにしても、著者の作品には女性主人公が多く登場する。「京都」をイメージしてのものか、そういえばもうひとつ作品の舞台として出てくる岩手もどことなく女性的なイメージがあります。女性心理の描き方がうまい…ってもしかしてオネェ?? |
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ラノベばりの表紙を見た時はどうしたものかと思ったが、そこはさすがの真保作品。しっかりとしたプロットで読ませてくれます。ここでも警察のウラ側が見え隠れし、実際にもありうるのではと憤りさえ感じさせるリアルさ。やはり社会派ミステリはこうでなくては。しかしまぁ、たった1日でこれだけめまぐるしく事件の真相に向けて動けるとは!
余談ながら、これが警察メインではなく、アイドル・キリモエの目線だったらどんな感じになったか?スピンオフも期待して読んでみたくなりました。 |
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七里先生独特の軽妙な文体の中に、出版界のウラ側がチラホラ。ミステリとしてのトリックそのものよりも、そんな隠された現状を暴露したようなところに興味を覚えた。実際に傲慢な勘違い作家もいるだろうし、偏執的な編集者やストーカーまがいの読者、そして平気で原作の内容をねじ曲げてしまうプロデューサーなども実在するでしょう。七里先生による業界暴露話として読んでも面白い短編集です。
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田舎町の家々の壁に絵を描き続ける男。
なぜ描き続けるのか?それを章を追うごとに時を遡る形で明らかにされていく、事件が起こる訳ではないのでノンミステリーと御本人もおっしゃっていますが、何とも不幸な一人の男の物語です。貫井さんの小説によくあるような、ある意味救いようのない転落人生を描いた読後感のスッキリしない不幸小説といえます。 |
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柚月さんの作品は、他の警察小説にはない人間的なドラマの要素でグッと読ませる魅力がある。この作品もお遍路の旅というテーマを巧みに織り交ぜた感動作です。
また私事ながら、主人公夫婦は私ら夫婦とどこか似た所があり(性格や境遇が)、なんだか自分たちが演じているような気分にもなりました。 退職刑事がここまで捜査に携われるか?現役がそんな元刑事の意見を簡単に受け入れるのかな?という疑問はありましたが、涙腺が緩む場面もいくつかあって、年初からいい作品を読ませていただきました。 また、お遍路に興味を持ったのも確かです。 |
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デトロイト市の財政破綻により閉鎖されそうになったデトロイト美術館を救った一市民。実話を元に描かれたハートウォーミングな小品。短い小説なので概略しかわからないが、できればデトロイト市が財政破綻に至った経緯、デトロイト美術館の歴史を掘り下げた物語だと、読みごたえのある作品になったと思われます。
でもこれはこれで美術館を救った一市民にまつわるエピソードから、あぁ救済に動いたのはそういう理由だったのかがわかり、ハートウォーミングさに花を添えてくれています。 |
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「戦場のコックたち」や「オーブランの少女」と読んできた後に、本作を読むとかなりイメージが違うことに気がつく。
女子高生が主人公だということもあるけど、軽いというか少女マンガの世界に入り込んだような印象を受けた。 主人公の”ネギ”や探偵役ともいえる”八女君”などはイキイキとしたキャラで好感が持て、ストーリーはまとまっているのでその辺はGood Job! 新興宗教団体と高校生たちが立ち向かうなど、荒唐無稽でマンガチックではあるけれど、最後はきちんと収束されていると思います。 でもやはり、著者のメリットは「戦場の~」や「オーブラン~」のような作品でこそ生かされると思うので、今後はその路線でお願いしたいのですが... |
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「殺意の産声」から文庫化にあたって「転生」に改題。どちらでもしっくりくる内容。
読んでいて、女性作家の作品?と錯覚するほど女性の立場に立ったようなストーリー。(女性読者が読んでどう思うかはわからないけど)それほど著者は女性の心を描きたかったのかな? 最近女性的な内容の作品が多いような気もする。ハートフルとか純文学ミステリとか名付けられているのは、この辺から来ているのかな? でもなんだか最初から最後まで2時間ドラマにもってこいな内容なのが気になった(いいか悪いかは別として)。 |
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やけにセリフの部分が多いので、少々マンガチックで軽い印象も残るが、
光崎教授やキャシーはじめ、主人公の真琴や古手川刑事など 個性豊かな登場人物はそれぞれに魅力的。 法医学ミステリとして、専門家でもない著者がここまで書けるのはさすがというべきか。 法医学ミステリとして他の作家の作品と比して完成度はどのくらいかは、あまり読んだことがないので わからないけど、かなりのものなんでしょうね。 2作目の完成度が落ちないことを期待します。 |
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確かに前作「鷲は舞い降りた」で死んだと思われたシュタイナ中佐が、実は生きていて囚われの身になっていた、というのはムリヤリ感はあるけど、その後デヴリンを中心に繰り広げられるシュタイナ救出劇はなかなか読み応えあります。
ちょっとしたドンパチもあるし、デヴリンの格好良さが際立っている”続編”だと思います。 ヒギンズがもう少し若ければ、さらなる続編も期待できるんですけど... |
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海外の都市5ヶ所を舞台にした貫井さん流どんでん返しがつまった短編集。
実際に各所で取材を重ねて書かれた作品集だけに、貫井さん独特の世界が垣間見える。 でもストーリーとしては、仮に設定をそのままに、舞台を日本国内に置き換えても成り立ってしまうような印象を受けた。要はそれぞれのお国柄が希薄のような。 むしろ、取材旅行記として書かれた「あとがき」の方が面白かったかも。 |
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家庭裁判所調査官補として、少年事件や夫婦間の問題等にこれから立ち向かっていくことになる望月大地。「カンポちゃん」という愛称で呼ばれる彼の成長物語。
少年事件や離婚問題などに立ち向かい、自分はこの仕事に向いていないのでは?と悩みながらも、周囲から励まされながら成長していく物語。言ってみれば、扱っている事件はありきたりで新鮮さは0だし、驚きもないのですが、丁寧な書き方は著者のこれまでの作品からも周知のとおり。シリーズ化されるのかな?(佐方シリーズに比べると少々地味かもしれない。 第三章は直接事件を扱っていないためか、少々退屈を感じた。こういうエピソードを入れたいのはわかるけどね。 |
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この文体から、おそらく乱歩賞史上まれにみる「奇書」に挙げられるのでは?と読み進めていくと、なるほど幻想的でリアリティからは一線を画すストーリーで、好き嫌い・賛否両論別れそうな内容ではありますが、全体的にはきちんと折りたたまれていて読みやすかった。
確かにリアリティはなく、劇画的ではあるが、描き方は非常に丁寧。この類の作品にありがちな難解さは全くないと感じた。 乱歩賞作品の中ではやや異質かもしれないが、それでもやはり乱歩賞なんですね。 次回作が期待できます。 |
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関西人にとって「グリコ・森永事件」は昭和の未解決事件の中でも最も衝撃的で記憶に残り続けるものだと思いますが、それをモデルに極力史実に基づいて書かれた本作、かなり読みごたえがあるし、どこまでが史実でどこまでがフィクションか、見極めながら読むのも面白いでしょう。結構真相に近づいてたりして。
塩田さんの作品はデビュー作「盤上のアルファ」などに比べると、はるかにシリアス度が増していて(ところどころには笑いを誘うフレーズも出ては来るけど)今後の方向性が楽しみです。 描写としては少しセリフによる説明が冗長だったかな。 ps.「ギンガ・萬堂」のネーミングはともかくとして、道頓堀名物「ギンガの看板」には正直笑えました。 |
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第2次大戦中のドイツ軍といえば、ともすれば悪者扱いされてしまうでしょうが、あえて主人公にもってきて
時の首相・チャーチルの誘拐計画を企てるという痛快冒険小説です。 特にシュタイナ中佐やデヴリン、ジョウアナ・グレイといった魅力的な登場人物が物語を際立たせてくれている。 戦争モノが苦手な人でも、彼らの人物像に酔いしれながら読むのもオツなものでしょう。 冒頭と最後の章で著者であるヒギンズが彼らの墓所を取材する設定もそうだし、結末そのものも(ドイツ軍のことだからどいなるか予想はつくが)格好イイ形で迎えます。 「完全版」では、登場人物の詳細が追加されており、初めて読むならコチラをオススメします。 |
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移動デリがこの小説の象徴となっていて、終盤の意外な展開に驚くことに。全体的に異様に軽い内容なのには少々辟易ぎみで(キャラ設定など)重厚な作品が好みの私めにはツライものがありました。でも最終盤においては、グッとくるところもあったのでまぁよろしいかと。
それにしても、イマドキの中学生ってここまで大人びているものなの!?(・◇・)アヤヤー |
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岬洋介の高校時代のいわゆるエピソード0。
ピアノの演奏シーンはまさしく珠玉の演奏を聴いているようで、このシリーズのひとつの見せ場・読みどころで、曲を聴きながら読むことをオススメします。 しかし、肝心要のミステリの部分は音楽とは全く関係ないところにあるのが残念(´-`) なんだか音楽ミステリでなくても、1作の物語が出来そうで、それこそ'どこかにベートーヴェン'が挿入されているような印象。 次回作に「もう一度ベートーヴェン(仮題)」があるそうで、そちらを期待しましょう。 |
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前半は遊園地で働くパルたちのいわばお仕事小説となっているが、後半はその遊園地に起こる何やらきな臭い事件が展開していき、登場人物に関わる謎が提起されていきます。夢の世界である遊園地に起こる事件、そして彼らに隠された謎とは?
パニックに陥りながらも、事件に正面から立ち向かうパルたちの勇敢さに力をもらえます。 結末としては、注文をつけたい部分もあるが特に後半は一気読みだったし、分かりやすかったのでよしとします(^-^) |
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