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クローズド・ノート
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クローズド・ノートの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.77pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全119件 101~119 6/6ページ
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「火の粉」で雫井氏の作品にはまり、それから「栄光一途」「虚貌」「白銀を踏み荒らせ」「犯人に告ぐ」と同氏の作品を一気に読んでしまいましたので、新作が出るのを首を長くして待っていましたが、「クローズド・ノート」が発売されたと聞き、「今度はどんな事件かな?」と思って早速購入しました。 ところが今回は「恋愛小説」で、著者が雫井氏でなかったら多分読まなかったと思いますが、読んでみるとジャンルは違うものの、緻密な心理描写や計算された文章と構成、読者を本の中に引き込む力はこれまでの作品同様抜群でした。 これは私の憶測かもしれませんが、主人公の名前を「香恵」にしたのも万年筆を「買え!」というくだりを書くための「計算」ではなかったのかなと思います(雫井氏にお聞きしたいものです)。 また、主人公や脇役のキャラクターも「栄光一途」や「白銀を踏み荒らせ」と重なるところがあります。 万年筆やマンドリンの描写が非常に詳しかったり、長かったりしてあんまり意味がないという意見もありましたが、ラストに繋がるふせんが見え隠れし、私は重要な部分だと思いましたので、ここは注意深く読んで欲しいと思います。 最後に、何故この小説を書いたのか、作者自身が「あとがき」で解説しています。私はここを読んで鳥肌が立つほど感動しました。必ず本編終了後に読んでください。(先に読んだら絶対ダメですよ。本編終了後に読んでください。) | ||||
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教育大の学生の香恵は、アパートのクローゼットの奥で眠っていた、一冊のノートを見つける。そのノートには、小学4年生を担任する伊吹先生の、一年間の仕事と、彼女の恋の軌跡が記されていた。 結末が予想できるし、先生のことばもありがちな感じがするのに、どこがというわけではなのだけど胸に響く小説だった。 香恵が、大学時代の自分を見ているようだった。 | ||||
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やはりみなさんも書いてらっしゃいますが、今までに読んだ雫井さんの作品とは全然違うものでした。 ミステリーと言うよりは恋愛小説と思った方がいいかもしれません。 最後に作者のあとがきを読んで、”なるほど、それでこんな柔らかいストーリーなんだ”と納得しましたが。 その伏線もあり、現代的な話の割には昔のヒット曲「案山子」が出てきたりしたのでしょうね。 アルバイト先の描写の長さも、あまり意味がないような気がしました。 いろいろな点で、少し作者の思い入れと内容がリンクしないところが不満と言えば不満ですが、 伊吹先生と子どもたちの描写の部分は感動しました。 余談ですが。 主人公の香恵の言動・行動が自分とものすごく似ています・・ 多分香恵はB型人間でしょう(笑) | ||||
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この小説・是非影響を受けやすいタイプの大学生の女の子に読んで欲しいです。もちろんそれ以外の優しい気持ちになりたい人にもおすすめですが。 主人公は教育大学に通う女子大生・香恵。 天然ボケで見当違いなことを言ったり、友達につい流されてしまったり、ごく普通の女の子。近くにいそうなタイプで親近感を持ちました。 バイト先の文具店では万年筆を売り、熱心とはいえなくてもマンドリンを続け、定期演奏会にも出ます。ごく普通に思える生活の中で物語が動くのですが、結構リアルな女子大生の生活+素敵な出会い、ほのかな恋とくれば、自分に重ね合わせ、共感しつつも、自分にもこんな素敵な出会いがあればと思わずにはいられないです。 素敵な出会いは香恵の部屋から始まります。前の住人「伊吹先生」と香恵の部屋を見つめ、後に文具店にも客として現れる「石飛さん」。ふたりと出会うことで流されやすかった香恵が少ししっかりした女の子に成長します。先は読めますが、本を閉じて「面白かった〜」と思わず言ってしまいました。もう一度最初から読みたいと思います。 しかしながら未消化の部分も少しあります。その後は想像してくれということなのか・・・その辺りから星4つです。 もう大学生活も残り少ないので無理ですが、もっと早く読んでいたら絶対万年筆片手に講義を受け、マンドリン始めていただろうな〜と惜しい気持ちになりました。 | ||||
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この著者のこれまでの作品を読んでいると、この作品はあまりにもジャンルが違い驚く。 著者の繊細で緻密な傾向はこの作品にも活かされているのだが、何分恋愛小説なのだ。 特に男性には、二十歳の女子大生が主人公で、恋愛を中心に展開するだけに尻痒くなる作品とも言える。 留学する友達と比較してしまう自分の将来への気持ち 高校から続けているマンドリンの演奏会での花束への気持ち 好きな人との会話を反復したり、行動する勇気を集めてみたり、料理もしたり どうしようもなく女の子した香恵ちゃんが主人公なのだ それがただの恋愛小説ではなく、最後に薄々感じてはいても、心が揺さ振られ感動するのは何故か? 香恵ちゃんが部屋で見つけた前居住者伊吹先生のノートがあるから。 小学校の先生になって、始めての担任を受け持つ伊吹先生の日記 子ども達への接し方、子ども達への気持ち、不登校の子への行動 伊吹先生の一生懸命な生き方と プライベートでの伊吹先生の恋愛 今の自分でいいのか悩みながらも明日を信じる伊吹先生の生き方は 「心に力」を持ち、人への微笑を持つ女性が憧れる女性だ 香恵ちゃんの大学生活と、伊吹先生の1年の日記を重ねることで 伊吹先生が甦る、ちょっと涙してしまう本だ。 | ||||
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残念ながら私にはちょっと物足りなかったです。 作者のこれまでの作風などから「この作者がこんな物語を!」という先入観を持たずに読んだつもりですが、最初から最後まで読者の想像の範囲を超えない物語が展開していて正直退屈でした。 「ストーリーは想像ついたけど、それでも感動した」という方もいらっしゃるので、個人の感じ方の違いということでレビューを書かせていただきました。(他の方のあまりの評価の高さに書くのをためらいましたが) いまどき「案山子」で故郷に思いを馳せる女子大生、というのもどうかと思いますが・・・ | ||||
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雫井佑介がこんな書き出しで始まる小説を書くなんて! と最初は驚きながら読み進めていた。 正直いうと、少し文章に古さを感る部分もあったが、 全体として柔らかく、優しく沁み入る話だった。 自分の棲むアパートのベランダを見上げる男をみかけた香恵は、 その男性が、いつも自分がアルバイトをしている文具店に通う 石飛隆作だと気づく。鈍感でおっちょちょいの香恵の、それこそ あまりの気づかなさにやきもきしながら読み進めるのだが、 ある日押し入れからみつけた一冊のノートで、彼女が、本当に まさにやきもきするくらいゆっくりだが、変わっていく。 石飛さんとの恋、アメリカに留学中の友達との関係、 将来何をしたいかという漠然とした不安。そのもやもやしたものが 少しずつ、そして、最後にようやくくっきりと晴れ上がる。 香恵というひとりの少女の「自分探し」と読む事もできなくもないし、 雫井初めての恋愛小説、という紹介のされ方もうなづける。が、 少々物足りなく、かつ新鮮みを感じないのも事実。ただ、 あとがきを読んだとき、この作品に彼個人のある思いが注入されていること を知り、登場人物のひとり、伊吹先生を身近に感じる事ができたのが 収穫だったといえるだろう | ||||
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初めは伊吹先生の「太陽の子学級」に心を洗われ、なんとなく結果が見えながらも、どんどん引き込まれていく、一気に読めてしまう一冊。 答えはわかっていても、解答の式がわからないみたいな算数のテスト的な本です。 ・・・・・・・・・・・・ 読み終わって、すっきりしちゃいました。 なんとなく、昔の自分の日記を読み直したくなるような気分です。 | ||||
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「ひたむきに生きる」ってこういうことかもしれない、って涙ながら思いました。そして、たった一瞬でも過去、未来に続く悠久の時を選んで愛する人に会えたなら、生きた意味を、生き残ってしまった悲しみに意味を見出せるのかもしれない、と悲しい結末の中で涙しながら感じました。ページをめくるたびに、ヒロインに心が重なり、人を愛することってなんて奥深いものなんだろう、と思うとともに、青春時代に味わった苦味そのものをリアルに喉の奥で感じました。 本の帯のフレーズや、そして、早い段階から、展開は容易に予測できるのですが、にもかかわらず、胸を詰まらせる内容でした。学校の先生、教職に携わろうという方にも特に、伊吹先生の相手をありのままに受け入れて、そして、ゆっくりと自分の心を伝えるというスベをこの本から学んでほしいとも思います。「心の力」を、誰かに伝えられたときそれは、永遠の輝きを帯びるものと信じたくなる作品でした。 | ||||
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主人公・香恵は教員養成系の大学2年生でマンドリン部。文具店の万年筆コーナーでアルバイトをしている。ふとしたことで、部屋に残された誰かの日記ノートが見つかる。 ノートに記された新任教師のみずみずしい日常と、万年筆の専門的な知識と、マンドリンという取り合わせが、無理なく融合されている。それが、単なる恋愛ものに個性的な彩りを加えている。 「隆」を訓読みするか音読みするかに気づくと、わくわくしながら読み進められる。ああもう、早く気づきなよ香恵、という気持ちになる。香恵が天然ボケのキャラに設定してあるから、ハラハラして見守るような気持ちになる。 最後のオチも意図的に軽さを持たせて、読後感がさわやかだ。 付記されたあとがきには感動した。人がものを書くというのは、こういうことなのかと、しみじみした。作者の「心の力」を感じた。 | ||||
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雫井 脩介氏の作品は「火の粉」を初めて読み、これが二作品目。 著者初のラブストーリーだという。 平凡な女子大生がふいに手にとった一冊の日記。 彼女の身の回りで起こる出来事。去来する人々。 彼女はついにその日記の主と対面しようとするが・・・。 展開も決して予想を裏切るほどのものでもないし、 大傑作というほどでもないが、さわやかな読後感が残った。 ネタバレになるといけないのであまり書かないが、 本書は、著者のある女性への思いから生まれている。 そしてもう一つ言わせてもらえればこの影の主人公は万年筆かもしれない。 | ||||
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前作「犯人に告ぐ」が傑作で期待して読んだが、残念ながら物足りなさを感じた。 十分に楽しめる作品であるが、ややリアリティーに欠ける感があるのが残念である。 作者雫井の優しさが作品の端々に滲み出て、読んでいて癒される。 主人公の「香恵」は天然ボケの女子大生という設定だが、なかなか芯のしっかりした女の子で、好感が持てた。だが、主人公が住むマンションの部屋の、前の住人が忘れていったノート(日記)を少しずつ盗み読みし、主人公の現実と日記とが同時進行でストーリーが展開するというのは、設定がいかにも苦しい。 読後の充足感はないが、心癒される作品であることは間違いない。 | ||||
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ミステリーの印象が強い作者のミステリーではない本なので初め少し違和感を持ちました。とはいえ文章は上手いので「まぁ、とりあえず」という感じで購入しました。 が、後半になるほどどんどん引き込まれていきました。 『火の粉』のような“硬い”感じでなく“柔らかく優しい”話で、結末は予想しやすいかもしれませんが、そう思いつつ、読み進めたくなる本です。 ミステリー以外のものでもハズすことなく書かれています。 | ||||
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帯のキャッチにつられて購入。 この言葉が出てくるシーンには、素直に震えました。 自分にとって、この世にたった一人の人を 深く想う歓びや切なさを、そしてその素晴らしさを この作品は思い出させてくれます。静かに、しかし力強く。 | ||||
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傑作「犯人に告ぐ」の次はどんなミステリを出してくるのか、心待ちにしておりました。ところが、久しぶりに「雫井脩介」の名前を本屋さんの平積みのコーナーで見かけたと思ったら、ん?ミステリじゃないの?何やら甘そうな内容の小説らしくちょっとがっかりしたのは正直なところ。でもまあ、脂の乗っている著者のことなので、そう大きく外すこともないだろうと思い読み始めた。 で、読み終えての感想としては「参りました」。本を読んでここまて気持ちよく泣かせてもらったのは久しぶりの気がする。ストーリー自体は読み始めからしばらくするとある程度結末まで見えてしまうのだけれど、主人公の一人称で語られる文章は読んでいて心地よく、また適度に抑制も効いていて、先へ先へと読み進んでしまう。ラストもこれ以上は無いというくらいの締め方。この人、本当に上手くなったと思う。この引き出しの広さなら、次回作もまた楽しませてくれそうだ。 なお、実は私が一番泣けたのは本編終了後のあとがき(のようなもの)。くれぐれもここを読み飛ばすことがないようにして欲しいと思います。 | ||||
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3分の1ぐらいから結末がわかってしまいましたが、 最後まで気持ちよく読むことができました。 今までの著者とは全く違う書き方、視点に驚かされます。 最後は目頭が熱くなりました。 | ||||
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久しぶりに恋愛小説を読みました。最近はミステリーばかり読んでいた私にとってとても新鮮な作品でした。 『火の粉』や『虚貌』と同じ著者であることから、ちょっと冷たいミステリーなのかと思っていましたが、心が温かくなるような、学生時代を思い出すような。そして、少し涙を流してしまうような結末でした。 著者がこのようなタッチの作品を仕上げるとはちょっと意外でした。 物語のトリックというか、仕掛けというか…。それは、誰しもがすぐに想像できる範囲の事であったと思います。しかし、それでも小学校教師とそれを目指す主人公の気持ちなどは素直に共感できる物でした。 ストーリーとは別に、マンドリンや万年筆の事もとても細かく描いてありました。中でも、万年筆に関してはかなりマニアックな内容になっています。 きっと、この本を読んだ方は文具屋の万年筆売り場へ行かれると思います。 | ||||
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「犯人に告ぐ」の印象が強かっただけに、ちょっと意外なラブストーリー。どうかな、と半信半疑で読み出したが、期待は裏切りません。それどころか、それ以上の仕上がり。最後は、泣かせる場面を予想しながらも、泣きました。これは、ちょっとすごいです。 | ||||
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読み進めていく中で「まだ読み終わりたくない!この世界に浸っていたい!」と思ってしまう不思議な作品でした。 結末につながる重要な繋がりには途中で気づいてしまいましたが、それでも最後には静かな暖かい感動がありました。 この感動を心に留めておくために万年筆を買おうと思っています。 | ||||
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