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小暮写眞館
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【この小説が収録されている参考書籍】
小暮写眞館の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全34件 21~34 2/2ページ
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文章はテレビの連ドラを見ているような軽いタッチで描かれているのですが、ストーリーは、なんとない…このモッサリ感はなんだろう。 読んでみて、700ページもいらなかったのでは?と思いました。第四章が一番面白いのですが、ここにたどりつくまでの三章分の道のりが長い!!それも四章への伏線だったりするものも多いので、一概に不要と切り捨てるのも難しいですが。それにしても、こんなに大長編にしなくても、300ページくらいでなんとか収まったのではないかと思うのは軽率でしょうか。 もうひとつ、しっくりこなかったのは、登場人物にいまいち感情移入できなかったこと。別の方がレビューされたとおり、実際の高校生よりかなり老けてるってのもありますが、大長編の割には人物描写が薄いように感じます。というか、ストーリーの整合性を担保するために無理やりこじつけてるような感があります。北斗の拳の武論尊シナリオみたい、といったら言いすぎでしょうか。ちぐはぐ感はこの辺から出てくるのかも。 とはいえ、第四章では英一が親戚に痰化を切る場面や、そのあと柿本順子と別れる場面、ピカと英一が川の向こうの風子と出会う場面など、随所でグッとくる場面がありますので、読んでそこそこ楽しいのは間違いありませんし、読後の爽快感もあります。「終わりよければすべてよし」と考えれば、星3つといったところでしょうか。 余談ですが、小学生は「生徒」ではなく「児童」です。ブレイブストーリーでも同じ表現が散見されたのですが、編集者の方、気にならなかったのでしょうかね。 乱文失礼しました。 | ||||
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小説としては物足りなくも感じられたこの作品。ぜひテレビドラマで見たいと思いました。 写真館とか鉄道研究会とか、ディティールがうまく生かされていて、その上キャラクターも 際立っているのでドラマには最適ではないでしょうか? 主人公や友人の配役を勝手に考えつつ読んでみると、それはそれで楽しめました。 黄色い帯に書いてある「感動するよ」的なところはあえて期待しない方が・・・ | ||||
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宮部さんの本は読んだことがありませんでしたがベストセラー作家だし、ラジオで紹介されたのを聞いたりして期待して読みました。 ・・・が、期待が大きかったせいか、思っていたほど面白くは無かったです。残念ながら。 一番残念だったのは登場する高校生が「大人が想い描く理想の高校生」だったことです。「こんな高校生いないでしょ」と引いてしまいました、特に後半の方は。 「蹴りたい背中」の『まっ赤だな』的な「あー、あったあった」みたいな部分がなく、ひたすら理想(妄想)の高校生でした。セリフが明らかに30代の僕より年上なんですよね・・・、最近の高校生がませているのか、僕の高校生活がつまらな過ぎたせいなのか、わかりませんが。 幽霊とか心霊現象が題材の一部になっているのに、それ以上に非現実的な人間が主人公でいいのか疑問です。 あとは、テレビ化意識して書いているのかなぁとか、ズッコケ三人組の「モーちゃん」はお母さんからも「モーちゃん」と呼ばれていなかったかなぁとか思い出しながら読みました。 人間関係とか人の過去に重きがあるようで謎解きの方はそれほどドラマチックには描かれていません。そちらを期待している人はご注意ください。 | ||||
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内容は、ハッキリ言ってしまえば青春群像劇&家族愛的なものにオカルト(?)要素を含めた感じのライトノベル だと思いました。 この内容で、この重厚さはキツイです。連作の形ですが、一つ一つの話の長さが一冊分の短編小説並みの分厚さ。 また、字も小さく、文章も長く、目の悪い私には、読み終わるのが大変でした。(握力も弱いので) 正直、主人公(英一)突っ込み多すぎです。 軽薄な小説に成り下がります・・対照的に古風な思考&言い回し・・?? 釣り合いが上手く取れていない為、全体的にアンバランスだと思いました。(無理して今風に仕立て上げる必要はなかったような・・)舞台、昭和の方が良かったのでは? 何だか、読んでいて、某作家の作風の言い回しに酷似しているなぁと、思ってしまいました。 宮部作品ですよね? キャラクターは、魅力的なのですが、かなりネジがぶっ飛んでいたりで、感情移入は難しかったです。(笑えましたが) 個人的には、店子君が良い味を出しているなと感じましたが、いまいち設定が良く分かりません。(色白痩せ形で、女の子みたいで、文武両立で、金持ちで、背が高くて、モテモテで、でも、地声が最低で、マイペースで、服装が派手で、髪の色は、休みに入ると、派手になる。でも、文化祭のときは、虹色の髪って?) ちぐはぐで、何度もページを見直したり、戻したり、(量が半端で無いからすぐは見つからず) 宮部さんも書いていて良く分からなくなったとしか思えないです。 個人的な感想ですが、あれだけの枚数を使っているのだから、ひとつ位、店子メインの話を。 というよりも、各キャラ視点の別物語を読みたかったです。 主人公が事務員に惹かれた理由も良く分かりません。 (この年頃じゃとりあえず、過去のある謎めいた年上の女出しときゃ惹かれるだろう的な厭な感じがしました。) 光の苦悩・・?無理にくっつけたとしか思えません。 表紙と帯で、凄く心温まる昔風(昭和)の写真屋さんのホンワカしたお話かな? と期待していたのですが。違いました。(心。まぁ、温まりましたが、肝心の所で英一が突っ込んでくるので・・) 最後まで、この作品で何をメインに伝えたかったのか良く分かりませんでした。 ライトノベルの大人向けと言うことでokなのでしょうか? 繰り返すようですが、笑えましたが。 帯に、「時間のある時にゆっくりどうぞ」みたいな事が書かれていましたが、逆に忙しい人にはお勧めはできないな。と思いました。 また、「小説の楽しみを思い出せる」みたいな事も書いてありましたが、それはどうだろう?というのが本音です。(重厚ですが、ライトノベル風なスパイスがあちこちで所見されますので。) | ||||
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いつも宮部作品は、 最初からひきこまれる筆力があって 最後までついつい一気に読んでしまっていたので 今回も楽しみにして購入したのですが 結果的にちょっとガッカリ。 いつもと違って読むのに時間がかかり 単純におもしろくないなあと思ってしまいました。 | ||||
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宮部みゆき、久々の新著。書き下ろし700枚以上。本屋さんに並んでいても、 目を引く(買う気もちょっと引く)厚さの本です。 物語は、小暮写真館(廃業した、古い写真屋さん)に引っ越してきた主人公 の高校生・花菱英一と、その廻りの家族(父、母、死んだ妹、弟)や友人の 関係の中で進みます。オムニバス形式の計4作品。どれも心霊(?)写真を鍵 にして物語は展開していますが、これはただの小道具(きっかけ)。物語の メインテーマは家族です。4作品は連続性もあり、全編が纏まりのある話と なっています。 著者の作品としては平均以下のおもしろさとは思いますが、安心して読め、 物語の魅力を堪能できる本です。 | ||||
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どなたの感想にもなかったから、私だけかもしれませんが、読みはじめ、あれ、宮部みゆきさんってもうちょっと文章が上手だったはずだけど、と思ってしまいました。 会話文と地の文が交互に出てくるところなど、若い主人公を意識しているのはわかるのですが、なんか崩しすぎて読みづらくなってしまっていたり、わざと古いことわざなどを使って、こういう意味じゃないか、みたいなことを書いているかと思えば、当たり前のように「河岸を変える」なんて古くさい表現を使っていたり。なんか読んでいて落ち着かない気分になりました。 第二話以降、だいぶこなれてきて、読みやすくなってはいったんですけどね。 でも、この小説に関しては、登場人物たちに感情移入するのが、ちょっと私には無理でした。宮部みゆきさんといえば、登場人物に共感しまくれることが多いのですが。 こういう長い小説を一気に読める人がたくさんいるみたいで、凄いなあと思いました。スピード感のある小説なら、全何巻みたいなものを一気に読み終えちゃうことも多々あるんですが、こういうのは私にはちょっと。。。 | ||||
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期待したのに肩透かし・・とまではいいたくないが 何かすっきりしない読後。 展開するかと思えばしない小暮老人の「幽霊」 「心霊写真」の話 もう少し、「彼我の境」でのコンタクトを期待していたせいなのか 一気に読むだけの面白さはあるけれど 今までの幼子が登場する宮部作品でなけなかったのは今回初めて。 もし、映画化するとして不動産屋のお姉ちゃんは真木よう子 読んでいる間中、彼女の顔が右の前頭部あたりに漂っていたので。 | ||||
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宮部作品は多く読んでいるつもりですが、今回の作品はイマイチでした。 ストーリーは悪くないんですが、各章もっとすっきり出来たんじゃないかな?と。 100周年書下ろしと言うことで、あの重厚さにする為、書き足しすぎなような。 『その展開は都合よくない?』ってのもあった気がするし。 今回は宮部ワールドに引き込まれませんでした。残念。 | ||||
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宮部さんの作品には高校生や小学生が主人公のものが多い。彼らはいつも年齢よりかなり大人びている。 この作品の主人公、英一は高1の設定だが精神年齢は中年並みだし、弟のピカは小2だけど高校生並みの語彙と洞察力を駆使する。 彼らを年齢相応に子供らしく描こうとする努力はしているが、それがかえって気になってしまった。 もちろん、実際の英一の年齢にふさわしい幼さで語られたら大人にとって読み応えのない薄い内容になってしまうだろうから、そこはそれでいいんだけども…それでもやっぱり、これは子供の視点じゃないだろ、作者の視点だろ、と引っかかってしまう。 この作品も相変わらずのストーリーテリングのうまさと絶妙の比喩を使った描写力のうまさが光る。もはや匠の技。 しかし、登場人物が一言しゃべるたびにその仕草や心情を説明する文章が入るが、それが時には煩(うるさ)く感じられることもあった。ちょっと饒舌すぎるのである。だから700ページの大作になっちゃったんだろうけど。丹念に描写を積み重ねて説得力を持たせているのは素晴らしいと思う。ご都合主義な小説を書く作家に見習ってほしいほどだ。 だが、風子が亡くなった時の花菱家の人々の行動に一分の失点もなかったことを描くことで父親の実家と絶縁したことを正当化したのは、完璧すぎてちょっとやりすぎ感があった。 ネタバレになるのであまり詳しく書けないが、風子の死に関する感動的なシーンは、ここ泣かせどころだなと冷静に見ている自分がいて、クライマックスから最後にかけても、うまく描いているなあと宮部さんのテクニックに感心はしたものの、ストーリーにはなぜか入り込めなかった。 というように、私にとってはこの作品は物語を楽しむよりも、宮部さんの技巧のうまさを再確認した作品だった。 ちなみにカバー写真は出版社との合わせ技。グッジョブだと思う。 | ||||
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宮部みゆきの最新作は700ページ以上もある現代小説。2日間で読みきってしまったが、全然飽きなかったというわけでもない。この作家の作風はいまひとつつかめていない。時々、作者を確認したりしながら読んでいた。 舞台は、古い写真館つきの中古の住宅。その写真館をめぐって「写るべきでない人が写った」、いわゆる心霊写真の類が次々と出てくる。その謎を解くべく主人公の高校生が奔走するという話である。 私は、心霊写真云々については、全く興味がない。だから、途中でふと「読まなくてもいい本だったかな」と思いかけた。それでも結局最後まで、かなり一気という勢いで読んでしまった。別々の話のようでありながら、すべては第4話の主人公の家族の話に収斂していく、その芯がちゃんと通っていたからであろう。 写真にまつわる不思議なことも、彩りというよりは必然性があることがわかる。 だが、こんなに長くなくてもいいだろうとと言いたい。全体としては非常にまっとうな青春小説であり、初恋小説でもある。なればこそ、一体誰に読んでもらおうというのかと作者に問いたい。若い読者に届けるにしては、長すぎる。あれこれ盛り込みすぎる。 登場人物もキャラが濃くて魅力的であるが、弟のピカちゃんこと光が、小学2年生にしてはずいぶん幼い。2年生の男の子がパンダの着ぐるみのようなパジャマを喜ぶとはとても思えない。 | ||||
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どこにでもいそうな、ある高校生の日常。 その平凡さがいい。 ノンキな生活、楽しそうな学園、ほのぼのとした家庭。 自分の中では、なぜかあだち充のキャラで再生されました。 けどこれだけの厚さなのにイマイチ感があるのはなぜだろうか。 それは描かれているのが英一という少年の日常だけであり、そこでのトピックもさほど大きなものではないからか。年をとったからか。宮部みゆきが変わったからか。 著名な作家のターニングポイントかもしれない。 | ||||
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宮部みゆき先生は、優れた作品を書く作家で、毎回楽しみにして読むのですが、今作品は期待より低いな、と。肉親を亡くした悲しみ、不条理感はわかるけど、それが意外なストーリーとか展開につながっでいかない。会話のうまさ、とかはあるんですが、いまひとつ。かかされて書いた感じ。 | ||||
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[評価] 一般書籍として70/100点 宮部みゆき作品として55/100点 (著作に傑作が多いだけに評価のハードルが上がってしまいます) [評価の前提となる私の嗜好] ・宮部みゆき作品の好きなジャンル 現代物>>>>>時代物>>ファンタジー ・好きな著作 龍は眠る ステップファーザーステップ 模倣犯 魔術はささやく 火車 パーフェクトブルー 我らが隣人の犯罪 レベル7 理由 淋しい狩人 等 ・宮部みゆき作品の好きなポイント 人物観察眼 心情描写 語り口・文体 プロット・構成 情景描写 [評価詳細・理由] 人物観察眼 A 心情描写 A 語り口・文体 C プロット・構成 B 情景描写 A ・人物観察眼は一層の深みを増しており、苦みすら感じるそのコクは私の好みのど真ん中です。 ・心情描写と情景描写も相変わらずの巧さ。もう匠の域だと思います。 ・惜しむらくは語り口・文体でしょうか。過去の軽妙なタッチはなりを潜めているように感じました。 昔取った杵柄が思うように振れない、そんなもどかしさが最後まで拭いきれませんでした。 ・プロット・構成についても写真、写真館というモチーフが十分に生かされないままのような消化不良感がありました。 (本作のスタイルは淋しい狩人を彷彿とさせますが、4作という少なさが裏目に出たような) また、登場人物の内面の成熟度と設定された年齢のアンバランスさもめずらしく気にかかりました。 (以前の作品では設定の巧さと軽妙な語り口によってか不自然さを感じることはなかったのですが) 宮部みゆきの中でも私が好きな作品では上記のポイントが高いことは勿論、それぞれが有機的に機能することによるシナジーが 作品に凄みを与えているように思います。 その意味では本作は「惜しい」という感想を抱かずには居られませんでした。 むしろそれらを欠きながらもなお一気に読ませてしまう力量は圧巻というところでしょうか。 いずれにせよそれは熟成中の酒を途中で飲んでしまったような不満であり、宮部みゆきの今後に一層の期待が高まります。 | ||||
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