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(短編集)
魔法飛行
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魔法飛行の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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まさかまさかです なんと電子書籍には有栖川氏の名解説が無いんです 紙媒体既読の方はよいのですが未読の方は是非とも文庫版を読んで欲しいです 有栖川氏の解説には魔法がかかっています | ||||
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本書は『ななつのこ』の続編で、主人公の女子大生・駒子と瀬尾さんとの手紙のやり取りにより、身近な事件の謎を解明するという基本スタイルは(文通相手が「綾乃さん」から「瀬尾さん」に変わった以外は)同じだが、さらに本書には、4つの話の合間に謎の「誰か」からの手紙が挿入されている。 しかし、とくに本書が『ななつのこ』と異なるのは、「秋、りん・りん・りん」の「茜さん」の悪意(と思われる言動)や「クロス・ロード」の轢き逃げ事件、謎の「誰か」からの手紙などから陰鬱さが感じられることで、作者が決して優しいだけのミステリーの書き手ではないことを示している。 しかし正直なところ、『ななつのこ』の優しい作風が気に入った読者としてはとまどうばかりだし、ミステリー作品としても本書には『ななつのこ』の「白いタンポポ」に匹敵するような秀作はなく、期待はずれであった。 『ななつのこ』に見られた優しさは、この後『掌の中の小鳥』や『月曜日の水玉模様』、『ささらさや』などに引き継がれ、本書に見られる陰鬱な部分は、後に『いちばん初めにあった海』や『ガラスの麒麟』、『コッペリア』に引き継がれていくわけで、それらを綯い交ぜにした本書は、作者のターニング・ポイント的な作品と言えるのかも知れない。 しかし、『ななつのこ』の優しさが気に入った者としては、前者のグループに属する作品を期待する。 | ||||
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本書は『ななつのこ』の続編で、主人公の女子大生・駒子と瀬尾さんとの手紙のやり取りにより、身近な事件の謎を解明するという基本スタイルは(文通相手が「綾乃さん」から「瀬尾さん」に変わった以外は)同じだが、さらに本書には、4つの話の合間に謎の「誰か」からの手紙が挿入されている。 しかし、とくに本書が『ななつのこ』と異なるのは、「秋、りん・りん・りん」の「茜さん」の悪意(と思われる言動)や「クロス・ロード」の轢き逃げ事件、謎の「誰か」からの手紙などから陰鬱さが感じられることで、作者が決して優しいだけのミステリーの書き手ではないことを示している。 しかし正直なところ、『ななつのこ』の優しい作風が気に入った読者としてはとまどうばかりだし、ミステリー作品としても本書には『ななつのこ』の「白いタンポポ」に匹敵するような秀作はなく、期待はずれであった。『ななつのこ』に見られた優しさは、この後『掌の中の小鳥』や『月曜日の水玉模様』、『ささらさや』などに引き継がれ、本書に見られる陰鬱な部分は、後に『いちばん初めにあった海』や『ガラスの麒麟』、『コッペリア』に引き継がれていくわけで、それらを綯い交ぜにした本書は、作者のターニング・ポイント的な作品と言えるのかも知れない。 しかし、『ななつのこ』の優しさが気に入った者としては、前者のグループに属する作品を期待する。 | ||||
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『ななつのこ』に続く、「駒子さんシリーズ」第2作。 それなりに面白い本だとは思うのだが、前作ほどには心が動かなかった。つくづく続編とは難しいものだ。 この『魔法飛行』は、前作『ななつのこ』にあった、二つの強力な「長所」を自ら手放してスタートしている。一つは、作中に出てくる童話とのオーバーラップがなくなったことであり、もう一つは、謎解きをしてくれる手紙の主が、瀬尾さんだと最初からわかっていることである。 その結果、駒子さんと友人たちとのユーモアただよう学生生活の部分も、魅力的ではあるのだが、妙な具合にリアルに見えてしまい、ちょっと鼻につくというか、ほほえましく見守るという感じではなくなってしまった。読者の心理というのは微妙なものですな。 その一方で、日常の事件の方は、いささかファンタジー色が強くなり、大人の鑑賞に堪えるかどうか、ちょっと苦しいところだと思う。 この作品には、もう一つ「謎の手紙」が挿入され、最後にその手紙の謎を解くために駒子さんが走り回る展開になるのだが、そのあたりは、率直に言って余分なことという感じが否めない。結局、事件自体の犯人は不明のままで、謎は全部解けていないわけだし。 いっそのこと、手紙というアイテムは捨てて、駒子さんが日常の謎を物語に書き、その謎解きは、瀬尾さんが彼女と直接会って話す、というシンプルな構成にした方が正解だったのではないかなあ。二人の関係の進展という意味でも。 | ||||
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『ななつのこ』に続く、「駒子さんシリーズ」第2作。 それなりに面白い本だとは思うのだが、前作ほどには心が動かなかった。つくづく続編とは難しいものだ。 この『魔法飛行』は、前作『ななつのこ』にあった、二つの強力な「長所」を自ら手放してスタートしている。一つは、作中に出てくる童話とのオーバーラップがなくなったことであり、もう一つは、謎解きをしてくれる手紙の主が、瀬尾さんだと最初からわかっていることである。 その結果、駒子さんと友人たちとのユーモアただよう学生生活の部分も、魅力的ではあるのだが、妙な具合にリアルに見えてしまい、ちょっと鼻につくというか、ほほえましく見守るという感じではなくなってしまった。読者の心理というのは微妙なものですな。 その一方で、日常の事件の方は、いささかファンタジー色が強くなり、大人の鑑賞に堪えるかどうか、ちょっと苦しいところだと思う。 この作品には、もう一つ「謎の手紙」が挿入され、最後にその手紙の謎を解くために駒子さんが走り回る展開になるのだが、そのあたりは、率直に言って余分なことという感じが否めない。結局、事件自体の犯人は不明のままで、謎は全部解けていないわけだし。 いっそのこと、手紙というアイテムは捨てて、駒子さんが日常の謎を物語に書き、その謎解きは、瀬尾さんが彼女と直接会って話す、というシンプルな構成にした方が正解だったのではないかなあ。二人の関係の進展という意味でも。 | ||||
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駒子が瀬尾に宛てて書く手紙。そこに綴られた不思議な物語。瀬尾は 駒子の手紙の内容から、その不思議な物語に隠された謎を解いていく。 その謎解き部分も面白いが、物語の間に挿入されている謎の手紙にも おおいに興味をそそられた。それまでの不思議な出来事と手紙の謎が ラストで見事につながっていくさまは、読んでいて小気味よい。読後、 ほのぼのとしたものも残り、作者の魅力が存分に発揮された作品だと 感じた。 | ||||
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駒子が瀬尾に宛てて書く手紙。そこに綴られた不思議な物語。瀬尾は 駒子の手紙の内容から、その不思議な物語に隠された謎を解いていく。 その謎解き部分も面白いが、物語の間に挿入されている謎の手紙にも おおいに興味をそそられた。それまでの不思議な出来事と手紙の謎が ラストで見事につながっていくさまは、読んでいて小気味よい。読後、 ほのぼのとしたものも残り、作者の魅力が存分に発揮された作品だと 感じた。 | ||||
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1993年に出た単行本の文庫化。 『ななつのこ』の続編。 本書では、入江駒子が物語の書き手となり、瀬尾が謎を解く。さらに物語全体に隠された謎があり、最後にすべてが明かされる。 短編集のようでいて、大きな謎が隠れているという構成は、なかなかのもの。個別のあらは目に付くが、筋立てが良く練られていて、カタルシスの喜びがある。 しかし、なんだか気に入らなかった。たぶん、キャラクターが平板(ティピカル)で実在感がないせいだろう。ストーカー、妹、ツンデレと、現代的のキャラクターが先取りされている。 | ||||
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1993年に出た単行本の文庫化。 『ななつのこ』の続編。 本書では、入江駒子が物語の書き手となり、瀬尾が謎を解く。さらに物語全体に隠された謎があり、最後にすべてが明かされる。 短編集のようでいて、大きな謎が隠れているという構成は、なかなかのもの。個別のあらは目に付くが、筋立てが良く練られていて、カタルシスの喜びがある。 しかし、なんだか気に入らなかった。たぶん、キャラクターが平板(ティピカル)で実在感がないせいだろう。ストーカー、妹、ツンデレと、現代的のキャラクターが先取りされている。 | ||||
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