■スポンサードリンク


クリムゾン・リバー



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

クリムゾン・リバーの評価: 4.25/5点 レビュー 12件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.25pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全12件 1~12 1/1ページ
No.12:
(2pt)

時間の浪費だった。

型破りな警視正とアウトローのアラブ系警部の登場も細部のエピソードも荒唐無稽であり、いくら小説でも限度があると思う。
本作が映画化されたそうだが、DVDを入手してまで観る気にはならない。
ピェール・ルメトールの『その女アレックス』も駄作だが、評者はフランス・ミステリーがどうしても好きになれない。
クリムゾン・リバー (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:クリムゾン・リバー (創元推理文庫)より
4488214053
No.11:
(3pt)

設定自体に無理がある

映画を観てその面白さから原作を購入したはずなのだが、年月が経ちすぎて観たはずの映画のストーリーすら思い浮かばず、全く新鮮な目でこの本を読んだ。最後になってやっと謎解きがされるのだが、設定に無理があると言わざるを得ない。ミステリー小説としてはよくできているが、そんなにうまくいくか?という思いもある。
クリムゾン・リバー (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:クリムゾン・リバー (創元推理文庫)より
4488214053
No.10:
(5pt)

驚くべき執念。めちゃくちゃ面白かった。

事件発生から48時間くらいの物語。驚くべきスピードと仕事量。登場人物よし、ストーリーよし、結末よし。口八丁の中身なしとフランスを馬鹿にしてましたが改めます。
クリムゾン・リバー (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:クリムゾン・リバー (創元推理文庫)より
4488214053
No.9:
(5pt)

読む気の無い本だったのに、偶然読んだら「凄かった!」

本作が映画化されたのは知っていましたが、「興味」は全くありませんでした。
其れが読む切欠となったのは、「ハヤカワ・ポケット・ミステリ」で最も分厚く、別名「赤煉瓦」と呼ばれている「死者の国」を読もうと思った事です。
作者の名前も知りませんでした。
其れが、あの有名な映画の「原作者」だと知り、矢張り「死者の国」を読む前に、此の「出世作」を読んでからにしようと思ったのです。
なんか「ジャン・レノ」のイメージが強かったのですが・・・・。
処が、此れは「凄い作品」だったのですね。
何というか、犯人はワリと早くバレるのですが、此の小説の肝は単なる「Who done it?」では無く、空恐ろしい世界に読者を引き込みます。
2人の刑事が「出会う」のも全体の4分の3(300ページ越え)してからです。
其処から先は、もう、「解説」で言及されている「スティーブン・キング」「トマス・ハリス」では全く無く、寧ろ「横溝正史」の世界に近いモノを感じました。
所謂「おどろおどろの世界」です。
成る程、若い国アメリカでは、スティーブン・キングも、トマス・ハリスも、こんな作品は書けないでしょう。
矢張り「歴史のある国」でなければ。
一例を挙げれば何気なく登場するカトリック修道会が「カルメル会」、然も「十字架の聖ヨハネ修道院」とは、なんとも凄い設定です。
スペインの聖人「十字架の聖ヨハネ」には「暗闇」という著作があります。
「暗闇」は、本作品の「キーワード」の一つなのです。
恐らくカトリックを余り知らない普通の日本人が読んでも、気付かないでしょうけれども。
そんな細かな処にもグランジェの「拘り」が現われているのです。
此れで安心して「赤煉瓦」(死者の国)に取りかかれます。
普通の「ミステリ」に飽き飽きしている方に、お勧めです。
因みに映画はDVDが出ていますが、私は観ない事にしました。(脚本はグランジェだそうですが、1行たりとも無駄の無い本書の全てを「映像化」するのは不可能だと思いますので)
クリムゾン・リバー (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:クリムゾン・リバー (創元推理文庫)より
4488214053
No.8:
(5pt)

ニエマンス → ニーマンス

本書は各ページに小さい文字が詰め込まれている旧世代の文庫作りで、お世辞にも読みやすくはないです、
翻訳文はもちろんこなれているが、
最近新版が発売されたが、本書が解説を入れて493ページ、新版の商品欄には500ページと記載されているのでページの組み方はそのまま再刊されたのだと思う、
よって新刊が欲しければそちらで、読めればO.Kの読者は旧版で十分かと思う、

私は映画版の大ファンで、今回ようやく原作小説を読了、
映画の脚色は予想を超えて大胆だったことに驚くとともに、本書の流れそのままではけして大ヒット映画にはならなかったとも思う、
健康な読書方法ではないが、脚色の上手さには驚きを超えた新鮮さを改めて感じた、

本書はこれはこれで素晴らしい、
フランス製ノワール・スリラーとして今後も読み継がれてしかるべき充実があると思う、
主人公二人ともにろくでなし刑事であり、それぞれのキャリアに相応しいカタルシスも書き尽くされていると思う、
実行される犯罪のおどろおどろしさに相応しくないフランスの片田舎描写にも魅力を感じる、

で、一点興味深い事実がある、
本書では主人公刑事をニエマンスと表記している、
映画を見れば瞭然だが、フランス語の発音ではニーマンス、もしくは小さくエの発音を入れたニェ-マンスなのである、
アルファベットではNIEMANSらしい、

かつてJエルロイ「ブラック・ダリア」を読んだ時に、あちらも刑事コンビが活躍するバディものだが、主人公二人が、アルファベットではBLANCHARDとBLEICHARDであり似てはいるが一目瞭然の違いがあるのだが、和訳ではブランチャードとブライチャードと実に紛らわしく、はなはだしく読み辛かった記憶がある、
ところが映画版を見ていると英語の発音ではブランチャードとブライカードと表記できるように発音されており区別がしやすいのだった、

そこで思うことが、翻訳に際して本国に簡単な発音についてさえ問合せしない出版社や担当者の怠慢なのである、
さて、それは作品にほんとうに愛情があるのかとも感じる、
クリムゾン・リバー (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:クリムゾン・リバー (創元推理文庫)より
4488214053
No.7:
(5pt)

フランス版『砂の器』の趣き、充実の読書体験

じわじわときてやめられなくなる面白さで、高見広春『バトル・ロワイヤル』刊行時以来の会社一日休んでのイッキ読みでした。圧倒的な読後感で、いまだに頭がやられているところです。前評はネタバレなので、私は一切ストーリーには触れませんし、またこういう作品は1ページ目(やカバー裏)の粗筋欄を一切目にすることなく、直截に作品世界に飛び込むのが最上だと思っていますが、未読の方はおそらく期待を裏切られないと思います。(もちろん、こういうのは人によるので断言はしません。なお、ラストはもう少し親子の挿話を入れて膨らませてもよかったのではと思いました。)自分としては、作中の「ゲルノン」や「サルザック」の風情を更に感じてみたくなったので、早速映画のDVDもピーコ、じゃなかった中古で注文したところです。読むなら土日の一冊かと。
クリムゾン・リバー (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:クリムゾン・リバー (創元推理文庫)より
4488214053
No.6:
(5pt)

良い意味で映画みたいに甘くない

猟奇殺人事件が山奥の大学近傍でたて続けに起こる。眼をくり抜かれ、手足を切断された痛ましい遺体。発見したのはクライミングが得意な、若い女性。捜査に当たるのは、有能だが怒ると手に負えない中年の警視正と、不良から刑事になったまだ若い警部。こんなお膳建てが揃えば、物語に入り込むのはたやすい。ついつい、ページをめくる手が早くなり、時間が経つのを忘れる。

実は1年前に映画(DVD)は見ていた。犯人の正体はむろん、その動機も具体的な殺害方法も知っていた。わからなかったのは、大学から遠く離れた場所で起こった「墓荒らし」の動機と実行犯。実はもう1人いた殺人犯の隠れ場所。黒幕がやったはずの復讐の指示の方法。それから一番重要なのは、遺体が見つかりやすい場所にあった理由。

映画と違い、2人の刑事はなかなか顔を合わせない。二人の持っている情報も、最後の最後まで互いにわからない。こちらは映画を見ているので大学関係者の悪行はすでにわかっているのだが、後に殺人犯となる2人がどうやって出会ったか、どうやって心を通わせたか、なぜこれほど奇妙で残酷な殺し方をしたかが、最後の最後に氷解した。

本を読み終えた感想は、全てを知った満足感と、あまりにも悲劇的な結末に愕然としたことだった。
映画は一番凶暴な主犯だけが命を落とすからまだ救いがある。原作は真逆で全てを知った若い刑事しか生き残らない。それでも、あまりに説明不足の映画よりは、はるかに優れていると思う。
クリムゾン・リバー (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:クリムゾン・リバー (創元推理文庫)より
4488214053
No.5:
(5pt)

見事なフレンチミステリ

本書は読み始めてすぐにその独特の入魂の文章力に昨年夏刊行の『通過者』と同じ作者だなと自然と納得しましたが評判通り、完成度は本書のほうがはるかに上でした。ふたりの個性派刑事の捜査の進展を交互に描きながら殺人事件の核心に突入していくプロセスはたいへん巧みで(きっと作者は何度も推敲を繰り返したのでしょうね)、片時も読者を飽きさせない迫真性を常時備えていました。そしてラストの30ページは驚愕の真相が明らかになりますが首尾よく事件解決をまとめ上げてきたなとあらためて感心しました。事件の関与する登場人物が比較的少ないので犯人はある程度予想できます。それに謎の核心に一卵性双生児を持ち込んだ設定は明らかにミステリ小説の禁じ手でしょう。しかしそんな弱点というか欠点を忘れてしまうくらいに本書はたぐいまれな魅力があり完読した瞬間至福の満足感に包まれましたね。実際真犯人が誰なのかなんてもうどうでもいいくらいに作者の語り口がすばらしいのですよ。登場人物ではアラブ系の武闘派刑事カリムのパートが断然興味深く彼の一挙一動にわくわくしました。ところで本書は2000年にジャンレノ主演で映画化されています。未見ですが本書だけでもう十分満足おなか一杯なのであえて同名映画を鑑賞する必要なないでしょう。
クリムゾン・リバー【新版】 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:クリムゾン・リバー【新版】 (創元推理文庫)より
448821410X
No.4:
(4pt)

私は観てから読みましたが、それでも面白い

頭の中の映像の立ち上がりが早く、分厚い本でしたが一気読みできました。
映画の、コンクリートのような固くて冷たいセットが完璧な出来具合だったことがよくわかります。原作者が脚本家として参加したとのことですから、原作から喚起するイメージを非常に大事にしたのでしょう。
また、やはり、映画では「???」の表現の理由が、この本でよくわかります。
でも、私には表現が残虐すぎるので、星をマイナスしました。
クリムゾン・リバー (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:クリムゾン・リバー (創元推理文庫)より
4488214053
No.3:
(4pt)

私は観てから読みましたが、それでも面白い

頭の中の映像の立ち上がりが早く、分厚い本でしたが一気読みできました。

映画の、コンクリートのような固くて冷たいセットが完璧な出来具合だったことがよくわかります。原作者が脚本家として参加したとのことですから、原作から喚起するイメージを非常に大事にしたのでしょう。

また、やはり、映画では「???」の表現の理由が、この本でよくわかります。

でも、私には表現が残虐すぎるので、星をマイナスしました。
クリムゾン・リバー (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:クリムゾン・リバー (創元推理文庫)より
4488214053
No.2:
(4pt)

見る前に読め!

 決して映画のノベライズではございませんので、安心して書店で手に取って見て下さい。超弩級のフレンチ・ミステリ暴走特急を体感すべし。吉野仁氏強力プッシュ、宮部みゆきも夢中になったという骨太な剛速球を著したのは実は新人作家なんですよね。一種バカミス系だけど、ある部分超越しちゃえば怖いもの無しだもの。グイグイ迫るスピード感たるや凡百の作家を牛蒡抜きにするハイテンション。映画化されたのも宜なるかな。実に映像的な描写もこの作家の得意とするところ。ニエマンス警視正なんて、ジャン・レノそのものだもの。彼を念頭に置いてキャラを練り上げたとしか言いようがないぞ。それほどピッタシはまってるのよ。冒頭、フーリガン相手に暴走するニエマンスの危ないデカぶりで掴みはOKってやつね。 緋色の川って何? 謎が謎を呼んで猟奇殺人に震撼するフランスの田舎町に展開する推理劇って、一種、横溝正史の世界だよね。ハイパーバイオレンスな調味料で味付けされてるけど、これにロビン・クック味を少々。過去が現在を浸食し、甦った亡霊とともに暴き出された謎のスケールに瞠目すべし。あまりに突出してるがゆえに難色を示す人もいるでしょうが、ミステリの分野を超えたノワール小説としての味わいもフランス産ならではですな。構築された陰謀の荒唐無稽さをカバーするには、それ以上のインパクトを読者に与えればいい。こういう刑事を創造したグランジェの力業が、一気に最後まで読ませる原動力になってるちゅーわけね。二人の刑事の持つ暗い情念が結実するラストもまたハッピーエンドとは無縁の諸行無常さが仄光る秀逸さ。 見る前に読め。映画ではかなり各エピソードが端折られて描かれているようで、見ただけでは理解不能な箇所も出てくるようですな。全て納得した上でのジュード・イテロの物語ですから、そのバックグラウンドはしっかり把握して見てこそ映画ともども立体的に楽しめる様子ですね。相方がヴァンサン・カッセルってのもかなりブチ切れた役者起用ですので、期待度高いよね。すでに見ちゃった方には本書を読んで緋色の川の秘密にさらに深く触れてみるのも一興かと思うのであります。アブドゥフは役名変えられちゃってるようですが、脚本もグランジェが関わってるようですので、原作のテイストを損なうこともないと勝手に判断しております。早いとこ見に行かなくっちゃ。
クリムゾン・リバー (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:クリムゾン・リバー (創元推理文庫)より
4488214053
No.1:
(4pt)

見る前に読め!

決して映画のノベライズではございませんので、安心して書店で手に取って見て下さい。超弩級のフレンチ・ミステリ暴走特急を体感すべし。吉野仁氏強力プッシュ、宮部みゆきも夢中になったという骨太な剛速球を著したのは実は新人作家なんですよね。一種バカミス系だけど、ある部分超越しちゃえば怖いもの無しだもの。グイグイ迫るスピード感たるや凡百の作家を牛蒡抜きにするハイテンション。映画化されたのも宜なるかな。実に映像的な描写もこの作家の得意とするところ。ニエマンス警視正なんて、ジャン・レノそのものだもの。彼を念頭に置いてキャラを練り上げたとしか言いようがないぞ。それほどピッタシはまってるのよ。冒頭、フーリガン相手に暴走するニエマンスの危ないデカぶりで掴みはOKってやつね。
 緋色の川って何? 謎が謎を呼んで猟奇殺人に震撼するフランスの田舎町に展開する推理劇って、一種、横溝正史の世界だよね。ハイパーバイオレンスな調味料で味付けされてるけど、これにロビン・クック味を少々。過去が現在を浸食し、甦った亡霊とともに暴き出された謎のスケールに瞠目すべし。あまりに突出してるがゆえに難色を示す人もいるでしょうが、ミステリの分野を超えたノワール小説としての味わいもフランス産ならではですな。構築された陰謀の荒唐無稽さをカバーするには、それ以上のインパクトを読者に与えればいい。こういう刑事を創造したグランジェの力業が、一気に最後まで読ませる原動力になってるちゅー
わけね。二人の刑事の持つ暗い情念が結実するラストもまたハッピーエンドとは無縁の諸行無常さが仄光る秀逸さ。
 見る前に読め。映画ではかなり各エピソードが端折られて描かれているようで、見ただけでは理解不能な箇所も出てくるようですな。全て納得した上でのジュード・イテロの物語ですから、そのバックグラウンドはしっかり把握して見てこそ映画ともども立体的に楽しめる様子ですね。相方がヴァンサン・カッセルってのもかなりブチ切れた役者起用ですので、期待度高いよね。すでに見ちゃった方には本書を読んで緋色の川の秘密にさらに深く触れてみるのも一興かと思うのであります。アブドゥフは役名変えられちゃってるようですが、脚本もグランジェが関わってるようですので、原作のテイストを損なうこともないと勝手に判断しております。早いとこ見に行かなくっちゃ。
クリムゾン・リバー (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:クリムゾン・リバー (創元推理文庫)より
4488214053

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!