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館という名の楽園で
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館という名の楽園での評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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歌野晶午さんが2002年に祥伝社文庫の企画で館ミステリーとして書き下ろした秀作中編本格推理小説。本書は本文が149頁と薄くてコンパクトながらも単純だけど人間心理の盲点を突いた大胆な不可能犯罪トリックが味わえるハウダニット・ミステリーの良作でしたね。N大探偵小説研究会のOB4人が新築の西洋館「三星館」に招かれ主夫妻と共に行う「殺人トリック・ゲーム」は百数十年前にイギリスで起きた鎧武者の亡霊の消失事件も絡む超難事件で誰もが著者の企みに見事に騙される事でしょう。ラストはアンハッピーエンドながら誠に哀切でしたね。 | ||||
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問答無用の駄作ですね。いくら本格推理小説好きな私でも単なるパズルに文章をくっつけたようなものは要りません。 | ||||
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ミステリの舞台となるような館を持ちたい、という若い頃の夢を叶えた男が、 30年以上前に大学の探偵小説研究会でいっしょだったかつての仲間四名 を自らが建てた館〈三星館〉に招待した。 館の主人は、その館で過去に起きた不可解な事件(主人の創作) を皆の前で語った後、それを踏まえた推理劇をしようと提案する……。 メイントリックは、《家》シリーズの作者らしく、館自体に仕掛けられたもの。 「建設資金は不足していました」という主人の言葉やベッドの数など、随所に ヒントが散りばめられており、カンのいい人は、すぐに気づくかもしれません。 結末は、ミステリを愛する無邪気な稚気と、老いや 病といったシビアな現実が対照され、なんとも哀切。 予定調和と感じる向きもあるかもしれませんが、それに 殉じてみせるのがミステリファンということなのでしょう。 ちなみに、本作の推理劇を先鋭化させ、トリックの追究とその解明に 特化させたのが、のちの《密室殺人ゲーム》シリーズだといえます。 ★『そして名探偵は生まれた』 | ||||
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祥伝社の中篇シリーズで、本書も153頁という薄さ。 本来なら短編でせいぜいというトリックに、ミステリ・ファンの心情みたいなものを織り込むことで中篇にした作品。 トリック、ミステリとしての完成度は高くない。不満に思う読者も少なくないだろう。 良かったのは、ミステリ・ファンの「夢」を描き出して見せた点。これには胸を突かれるものがあった。もの悲しい余韻がたまらない。 しかし、人物に魅力がないというか、ぎこちないというか、小説としてはいまいち。 | ||||
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タイトル通り館ものミステリー。推理小説ごっこという設定じたいは『ある閉ざされた山荘で』や『思いがけないアンコール』などでもあったものです。それらでは例外なく芝居であったのが、本当の殺人事件が起こっていますが、さて本作では…?読了後の感想から言うと、本作のネタは島田荘司か森博嗣的で、両者が好きではない私にとっては少々厳しい感じでした。ただし、館を作り上げた冬木の心情が分からないでもないのは確かで、そのあたりがミステリ・マニアには受けるのかもしれません。とはいえ、小説、あるいは作品としてマニアの心理が昇華されているか、というととてもそうは言えず、結果としては(登場人物の区別が全然付かないことも含めて)同人誌的なレベルに留まっていると思えました。 | ||||
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本格ミステリでありながら、陰惨さのない優しい作品。全編に「館」への愛と優しさが満ち溢れている。何より、悪人が出てこない。トリックは大仕掛けだが、シンプルといえばシンプルなのでわかりやすいかも。トリックの背景のストーリーも美しく脚色されている。 弱点はあまりの毒のなさだろうか。仕方ないといえば仕方ないが、優し過ぎるがゆえの物足りなさみたいなものを感じた。 | ||||
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本格探偵小説になくてはならないもの、出入り不可能な密室や鉄壁のアリバイなどともに、読者を興奮させてくれるものの一つに「館」があります。海外作品・日本作品、古い・新しいを問わず、重厚陰鬱な館や何のために建てられたかわからない奇妙な造りの館で起きる事件の数々・・・、ファンならば2つ3つと言わず、ラクに10作ぐらい思い浮かべることができるんじゃないかな?「時代遅れ」と蔑まれようと、「流行らない」と笑われようと、探偵小説ファンにとっては、「館」はまさしく「楽園」なのです。本書は、この「館」に入れ込むあまり、自分で奇妙な館を建ててしまった探偵小説愛好家が、そこに仲間たちを集めて殺人ゲームに興じる、といった内容です。残念なのは、分量が少ないためか、トリックの伏線があからさまにされすぎているということ。思わせぶりに、小出しに、ジックリジックリと書いていったのならば、もっともっとワクワクドキドキ、もっともっと長い時間を「館」という楽園ですごせたのになあ・・・。 | ||||
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