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告白
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告白の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.62pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全562件 281~300 15/29ページ
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本作は湊かなえ氏による第6回本屋大賞受賞作。 学校で娘を亡くした女教師・森口悠子と、それを取り巻く関係者達の、 それぞれの視点での独白形式で物語は進行する。 独白者は5人。 その中で最も強烈だったのは、冒頭とラストの女教師の語りである。 女教師は「娘を殺した少年達の裁きを司法の手に委ねない」という選択肢をとる。 この国は法治国家であり、その法律は復讐を認めていない。 我が子を殺した殺人者達を「少年法」に委ねると、更正を期待され、再スタートを切ることができる。 決してそうあってはならない、自らの手で裁きを下したい。 そんな女教師の強い執念、そして淡々と語る口調とは裏腹に燃えたぎる憎悪はいかほどのものであったか。 静かな語り口調からは逆に強く伝わってくるものがある。 自己の正当化と欺瞞に満ちた他の独白者達とは明らかに一線を画している。 本作はミステリーとはやや趣きが異なる。 賛否は分かれるだろうが、映画ではなく活字で読みたい一作。 | ||||
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私は好きです。 一言で言うと、「胸糞悪い」なんですが、どうしても読んでしまいます。 人間ならではの狂気という感情が溢れた作品だと思います。 それから、登場人物が中学生が中心というのが良いと思います。 私がいじめを経験したという事もありますが、中学生ってまだ未熟で不安定なのに優越感を味わいたくなる、一番怖い年頃なんですよね。(「中二病」って言葉もあるくらいですし) そこがよく現れてるなぁと思います。読んでて思い当たる所がありました。 暗くてグロい表現ばかりですが、私は逆に、登場人物の子達と同じ年頃である中学生に読んでみて欲しいなと思います。 | ||||
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ちっ一杯引っ掛けながら書いたもんだからあ間違いちまったぜー てことでーシラフにもどって書き直すー あえて中身についてはかたるまい。原作のタイトルについて かたらせていただく。 「告白」ってえ英和辞典英英辞典を引けばわかるんだけどおー 刑事が取調室で容疑者に「告白」させるーとかー カソリックの告解室で神父様にだけカソリックの教徒が「告白」するとかー 「密室」の中で行われるものでえー でもーこんなことをー「公の場」でやったらあー プロフェッションだからあー詰まりー「公言」ですからあー で、これわあ「公言して憚らず」ってゆーことにいーなるんだけれどもおー 「公然たるカタリ」でもあるわけで。カタリは「語り」であると 同時に「騙り」でもあるわけで。コレわオヤジギャグじゃあなくってえ チャンとおー辞書とかをー引けばわかるわけで。 それでえー「告白」とゆータイトルでパブリックなパブリッシュメントを やってしまったらあーメタレベルで矛盾しちゃうわけで。タイトルが「告白」なんだ けれどおーやってること自体があーパブリッシュメントってゆー「公然たる騙り」なんだからあー 映画版の最後のお「なーんてね」がこの本のタイトルと出版物とゆー体裁そのものであるわけで。 木村綾乃さんがリビングの一番良く目立つところにい飾っっておいたあー 息子のクラスメートたちが書いた悪意の篭った寄せ書きの暗号に気付いてえーギャー! とかゆうシーンあるでしょー? それとおなじなのねえー エドガーアランポー「盗まれた手紙」とおんなじだしい | ||||
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読む人によってはすごく気持ち悪く、また読む人によっては感動する作品だと思います。 全体的なイメージとしてはかなり陰湿な、じりじりと終盤まで続いていく印象なので、ある程度感情移入できないとつまらないのではないでしょうか。 しかし、本屋大賞を受賞した著者ということもあり、デビュー2作目ながらしっかりとした文章で表現も上手く、個人的には雰囲気のわりに読みやすかったような気がします。 映画の方がなかなか出来がよかったので、小説に遡るのもいいかと思います。 また小説を読んで面白いと感じた方は、是非映画も見てみてください。 | ||||
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2010.05.01 駅ビルの書店にて。2010.05.04、ほぼ半日で読了。小説を読んだのは「砂の女」以来でしたが、各主人公の心の闇に巣食う「復讐心」にここまで光を当てて、作者の湊さんが訴えたかったことが分かるような気もするし、分かりきれない気もする。ただ、事実として私は六章からなる「独白」に引き込まれ、読みかけの本をそっちのけで読み終えた。読んだことを後悔しない素晴らしい小説。でも、誰にもすすめたくない本。パンドラの箱を開けたようですが、私の心に残ったものは、希望と呼びがたい・・・ | ||||
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内容は事件の謎解きというより、人間の本質がテーマです。 人間だけがもっている憎悪、偽善、欺瞞、自己正当化などの 神や獣にはない、人間だけの本質を実に巧みにえぐりだしてします。 えぐり出したところで、何の救いも示さず、本質的な解決も示さず、 衝撃的なラストでバッサリと終わっています。 読み終えてからも、登場人物の人間的な本質や、 最終的な救済に関して自問自答が続いています。 事件の謎をといてスッキリしたいだけなら、この本は重すぎます。 肉声、文章、WEB上の文章、電話からの声など 語るメディアが章毎に変えながら、 登場人物たちのモノローグだけで構成した 実に巧みな構成も、面白いところです。 全ページが、登場人物の一人称での語り(モノローグ)構成されています。 章ごとに語る人物は変わりますが、1章丸ごと一人で語り続けます。 全ての章が誰かから誰かへ語りかけるメッセージです。 心理描写や状況説明のような文章は一文字もありません。 たとえば、1章は教室で先生がクラス生徒全員に語りかけます。 生徒も登場し、主要な登場人物も全て登場するのですが、 教壇で話す先生の肉声だけで1章が構成されています。 登場人物は逡巡や懊悩したりせずに、行動しますし、 語り手による推理や状況説明のような文章は一文字もないので ダレることも、あきることも、結末が予想できてしまうこともありません。 ミステリー苦手な私ですが、最初の1ページからハマり、 最後までいっきに読んでしまいました。 忘れられない一冊になりそうです。 | ||||
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「松たか子」主演の映画化で話題になった本。 主役は、いったい誰なの? 先生か? この先生の子供が亡くなる事件と関わる生徒とクラスの物語。 衝撃的な事件が様々起き、それに関わる人間模様。 最後も、どんでん返しが起きます。 結局、みんなマザコン?? 300頁ありますが、結構、読めます。 スリリングです。 話形式や手紙形式や日記形式… 主人公がころころ変わります。 結局、だれを信じると良いのですか?って、人間ドラマです。 | ||||
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登場人物が登場人物の視点から、ストーリーを語っていくのは芥川の「藪の中」をイメージさせる。思想性の背景にはドストエフスキーがあるのだろうか。人間の残虐さ自己中心さとともに、人間が愛するものに抱く愛情の深さなど、情念とでも呼ぶべきものが上手に浮かび上がってくるように描かれている。 ドストエフスキーの作品では、愛憎を中心とした人間の情念に、キリストや神がふかくかかわってくるのだが(無神論としてさえも)、その基盤がない日本で実存的な問題を描こうとするとこのような形になるのかもしれない。 理屈ですべてを語るのではなく、人の情念の力が錯綜しつつ、物語の動力源となるような表現力は評価されてよいのではないだろうか。 | ||||
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映画は見ていないが、多分小説読んだ方が色々頭で思い描ける分、「ぞっと」する。 | ||||
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内容は暗いし、設定もやや無理があったけど エンターテインメントとしては十分だと思います。 「本屋大賞」に選ばれていなかったら 読む機会がなかったかと思うので 「本屋大賞の意義」に過度に期待しすぎていない僕としては 単純に楽しめました。 | ||||
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よくできている。最後の最後までおもしろかった。 身近にある舞台、社会問題、意外な展開、じらし感、スピート、 ディテールのリアルタイム感、 読みやすく的確な文章、なかなかこういう小説は書けない。 シナリオからスタートした作者、シナリオのいろはをふまえている。 中学生の犯罪と被害者の復讐を、独白体で語らせる。 加害者の家庭環境、ほんとうの憎しみの向けどころを、多角的に描いている。 登場人物の人物造型がうまい。それぞれ歪んでいて、それがリアル。 もちろん娯楽のための推理小説だから、現実にはありえない展開で当然。 これを読んで不快感を感じる人は、じぶんの母子関係の問題をまだ認識してない人かもしれない。 | ||||
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出だしから惹き付けられるような書き方が斬新でした。登場人物1人ひとりがリアルで、なんとなく自分と重なるところもあり、感情移入して読めました。2回読みました。 | ||||
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2009年本屋対象受賞作 シングルマザーとして一人娘である愛美に一新に愛情を注いできた、中学教師 森口悠子。 愛美が学校のプールで事故死を遂げたが、実は自分のクラスの生徒二人が犯した殺人であった。 彼女は真相に気付き、本人達を問いつめるものの、警察には話さないと語った。そして一ヶ月後、春休み前の最後のホームルーム。 本作は、生徒達への彼女の告白シーンから幕を明ける。6章全て、関係者の独白形式でつづられ、人間感情、事件の背景など、実に複雑な環境を作り上げていた。 人物間の設定などは、多少奇跡的な偶然が重なりあってますが、それこそ、小説だからこそできるってもので。 「パニッシャー」の様に、とにかく問答無用で殺しまくるのではなく、 キリキリと、時間をかけて、頭を使って、ゆっくりと相手を追いつめていく森口の姿に、最後まで息つかせぬドキドキ感で、本当に読んでておもしろかった。 | ||||
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全編が独白あるいは日記などのモノローグで構成されている。 淡々としているようで、感情にあふれている。 理路整然と話しているようで、その裏では感情が揺れ動いている。 頭で考えるよりも先に口から言葉が飛び出して、「私はこんなことを考えているのか」と自分で自分に驚いているかのような。 その人の内面が見えているようで、実はその上っ面しか見えていない。 その人が本当はなにを考えているのか、どこまで考えているのかが、見えそうで見えてこない。 というよりも、本人にも分かっていないのではないか。自分ですら把握できないほど感情が揺れ動いている。 物語の後半で、それが徐々に提示されていく。 でもそれは悪意あるいは「心の闇」のほんの一部でしかない。 その人たちの心情を想像して震えました。 | ||||
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復讐劇は好きな話なので楽しく読むコトができました。 最近ありがちな時間軸を取り入れたストーリーも読み手を飽きさせないと思います。 最後の予想外な結末はある種の爽快感さえ味わうコトができます。 | ||||
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少しずつ読もうと思ったものの数時間で読了。 映画の後だったので人物の容姿や表情や情景が 浮かび易く、通常よりも読み易く感じた。 やや強引さは感じたものの、事件に絡む事実や 関係者それぞれの視点での物事の捉え方の相違が 面白い。人間はエゴの塊だと改めて思うことで 不快感を感じるくらい・・・引き込まれた。 | ||||
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この本の登場人物達の狂気は、「普通人の精神性」をデフォルメした所にある のではないかと感じる。 実際、この本の土台になっている感情は、誰もが感じる妬みや自己不全感であ り、物語の初動としては中学生独特の自己中心的なあがきだろう。つまり、ど ちらも、世の中一般の普遍的な物だ。ただ、主要人物の二人がマザコンだった のは狂気の拠り所として安易過ぎるが――。 つまり、考え方も動機も、多分多くの人が知っている、もしくは経験している 感情や衝動ばかりであるし、特になんらかの「異質」がある訳ではない。 自分としては、一線を踏み越えた「普通人」達の狂気を見た気がする。 そういった意味で、この本は素直に「普遍性」を土台にしている。 ただ、評価の高いあるレビューには 「登場人物に、普通の人が少なく、異常者が多い。そういう意味でリアリティがない。」 と書かれ、また別の評価の高いレビューには 「それぞれ、完全なる善人でもない、といって悪人でもない普通の人たち」 と書かいている。 行動や衝動に焦点をおくか、思想や姿勢に焦点を置くかの違いだろうか。 「なぜそうしたいのか?」 人の行動原理を読み解きたい人にとっては、普通を一歩踏み外した先にある狂 気がリアルに迫ってくると思う。 ただ、自分が感じた中で、気に入らない点は以下。 ・ 中学生はここまでおこちゃまではない。読んでいると小学生かと錯覚する。 自立心が芽生えて「親をうっとうしい」と思う頃。つまり「いきがり」が出は じめる中学生に「甘え」を表現したのは良いが、こんな素直な「甘え」を表現 するのは小学生までだ。まあ、そういう人物設定なのだろうが、マザコン中学 生二人とも、これほど素直では……。 ・ 滔々と語るのは良いが語り過ぎ。 リアルじゃないと評価しているレビュアすら1章を褒めているが、正直疑問だ。 あんな語り、それこそリアルじゃないだろう? 語りの中でとってつけたよう に「ほらそこ」と指摘する辺り、陳腐とすら感じる。 金八先生じゃあるまいし……。まあ自分が食傷気味なのかもしれないが。 --- ところで、教師にしても主犯にしても、性格が似ているね。 他人と自分を冷静(冷淡)に見つめつつ、自分自身の感情を押し殺す。押し殺 しつつも、抑えきれない感情をどうやって周りにを向けるか模索するところ。 全く同じだ。それに、押し殺し方も。まあ大半の「賢い奴」の理屈付けとなん ら変わらない代替行為だが。 これ、おそらく作者もだな。 さらに分析すると……(笑) この2人の中学生、特に渡辺は、我が子と憧れに近い感情を持って書いただろ? (自らの手による)破滅と決着。精神的に2人の本当の親は森口だね。 | ||||
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引き込まれる。とにかく、被害者が加害者になるところや、読むうちに悪い人が良い人に見えたりする。不思議で今までにない作品でかなり感銘を受けた。是非読んでほしいオススメの一冊。現代の日本の教育界に衝撃を与える一冊だと思う。 | ||||
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怖い。 人間って怖い。 子供も大人も怖い。 生物界の中でちょっと頭脳が優れるからといって 『殺人』の方法、 『復讐』の方法、 そんなことを考える。 自分以外を『馬鹿』という。 『命』というものを考えず。 愛する人に会いたかった少年は 『命』をその道具にし 見事に失敗。 その一点を さまざまな人物からの視点で 心境で何度もなぞる。 何度も何度も。 嫌になるくらい。 でもそれは現代のニュースや報道で 聞いたことがあるような内容だったりする。 ...『聞いたことがある』 想像上の世界だった小説の世界が 現実にリンクしているとは。 本当に怖い。 人間って怖い。 | ||||
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話の内容が陰湿なため、暗い気持ちになりますが、 本当に面白いと思いました。 文章も読みやすいので、どんどん物語に引きこまれますね。 湊さんはこれを若い人向けに書いてるんだな、とわかりました。 先の読めないストーリーテリングはさすがですね。 わたしはこの本を10人以上の人に勧めました。 絶対読んで損のない一冊だと思います。 | ||||
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