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ターン



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【この小説が収録されている参考書籍】
ターン―Turn
ターン (新潮文庫)

ターンの評価: 4.13/5点 レビュー 48件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.12pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全37件 21~37 2/2ページ
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No.17:
(4pt)

変わらないもの

 同じ時間が何度も繰り返される。そんな風に"時"を扱った物語です。
 不思議ですよね。同じ時間が何度も繰り返されるって。だって現実の世界には、確かな絶え間ない変化というものがあります。一秒たりとも、同じものなんて無いでしょう。同じように見えても、それは何がしかの変化を経ている。
 この物語の中では、何も変わりません。ただただ同じ時間が繰り返されるだけです。
 ですが、この中にも変化はあったのだと思います。主人公の記憶は、リセットされないから。そして小さな変化が積み重なって、ある日突然、閉鎖した時間空間の中に大きな変化が生じる。
 変わらないものなどないのだと、しみじみ思った一冊です。
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No.16:
(4pt)

子どもの頃に抱いた想像

とても難解な設定なのに、それを感じさせず、読者に読む苦痛を与えない作品。むしろ、有得ないことを本当にリアルに、詳細に描いているためか、本当にふしぎな世界が、自分の隣まで迫っているような不思議な感覚があり、引き込まれる。
もし・・・時間の流れが本当に狂い、「くるりん」が起こり、壊れたCDレコーダーみたいにおんなじ日常が何度も再生されたら、一体どんな気持ちになるんだろう。
図書館や、家や、パン屋など、生きるために必要な施設は存在するものの、一切人がいない街を一人で歩いてみたら・・・そこに、一人で生きてみたら、どんな気持ちに、なるんだろう。
子どものとき、すべてのことに、固定観念が定まっていなかった。その頃に抱いたような、日常にたいするふとした疑問。妄想。
とても久しぶりに、それらを思い出させられた。
それは日常に忙殺され、その現実を疑いもしないで享受するだけの私にとって、とてもなつかしく、うれしい体験だった。
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No.15:
(5pt)

美味しい読書タイムが味わえる

 恋愛小説、恐怖小説、SF、ファンタジー・・・そんないろいろな要素が詰まっていて、とっても美味しい読書タイムを味わった。
 読んだ後味もペパーミントみたいに爽やかだ。
 物語に加えて、読書の楽しみの一つに、物語を彩るさまざまな言葉がある。その捉えどころが微妙に心地よい。
 私の好きな小説の一冊に推奨。
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No.14:
(5pt)

時間の牢獄

 行為すべてが徒労に終わる、これ以上ひどい罰はあるだろうか?人は時間をとめることを望むが、この本の様な状態になってしまったら、私は耐えられそうにない。時間は取り戻すことができない、だから人生には価値が生まれるのだろう。 なお、本などを読む際、自分の中に語りかけてくれるもう一人の自分。物語の主人公はそれが異性となっていたが私の場合は異性とも同姓ともつかない中性的な人物のように感じる。その彼(彼女)が「自分にとって最高の声を持つ人物である」というのには同感だ。
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No.13:
(4pt)

異次元のロビンソン・クルーソー

いつもなら躊躇してしまう高級ブランド店で、試着し放題。人気の美術館は貸切見放題。だれにも邪魔されず、人の目も気にせず、自分のペースで好きなことが出来る!どんなに荒い運転をしても、高速スピードで走っても、絶対警察に捕まらない。だってこの街には自分ひとりしかいないんだもの・・・・。こんな夢を誰もが一度は見たことがあるのではないでしょうか。夢だとわかっているから楽しめる状況が、もし現実に起きてしまったら!!しかも、二度と現実の世界にもどれない、もどるすべが見つからないとしたら・・・。誰が見ているわけでもない 好き勝手し放題の世界でも、けして道徳心を忘れず、絶対もどれると信じて“孤独”や“あきらめ”からくる恐怖感と戦う毎日。異次元世界版ロビンソン・クルーソーです。
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No.12:
(5pt)

ターン

まず、あらすじは読まないように!スキップ、ターン、リセットの時の人シリーズ2作品目です。この話の構想自体はスキップよりも先にあったそうで、内容もかなり練りこまれていると感じました。歪んでしまった時に巻き込まれる主人公、その行く末が気になって気になって、一気に読んでしまいました。展開はまさに奇想天外。予測不能です。また、北村さんの文章は比喩が美しい。大好きな作家、村上春樹氏のような表現で心地よい文章です。正直、前作との文体の違いに驚かされました。個人的に久々のヒット作品です。もっと多くの方に読んでほしいものです。
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No.11:
(5pt)

永遠の孤独と癒し

目覚めると、昨日に戻ってしまう。同じ1日をただ繰り返す日々。この展開から昔見た映画「恋はデジャ・ブ」を思い出しました。(ちなみにこの映画、非常に面白いのでおすすめです。)ただし、この映画と違うのは、その世界には自分以外だれもいないこと・・・僕たちは、多くの人と会い、時間を共にしています。でも本当にこれらの人々に「会って」いるのでしょうか。繰り返す孤独な日々の中で、もがいているのは僕たちの方かもしれません。世界から取り残されたような孤独を感じたとき、そんなときに是非この本を読んでみてください。目に見えない「奇跡」に癒されます。
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No.10:
(5pt)

今は一瞬、一瞬は愛しい。

「時と人」の二部作目。前作の「スキップ」より読後感はいいものとなっています。この本にジャンル分けなど無用の気がしますが、一応しておくならば「純愛」の小説だと思います。1ページをめくってから目に付く不思議な語り口調。高潔な文体。設定の上手さを生かした構成力。どれを取っても素晴らしいです。さすが北村薫氏だと思いました。そして肝心の中身は、前半の展開はずるずるとしか進みませんが、中盤になってからは一気に引き込まれます。引き込まれ読み終わった後に残るのは、爽やかな読後感。「ターン」に出会えて良かった、そう思いました。あと作中に込められた「今を生きている」ことの鮮やかさ。毎日が平坦で不毛だと思っていた人には、是非読んでもらいたいです。
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No.9:
(5pt)

とてもロマンチック

いつまでも歳を取らず、怪我をしても翌日には治り、お金も勝手に使える・・・・・とっても憧れの生活ですが、これが永遠に続くのか・・とおもうと、やっぱり不安になるのですね。限りある1日、限りある人生だからこそ有意義に過ごそうっておもうのかな、なんて思いました。お話は大変ピュアで、自分の運命の人だけと話をすることができる・・・・って、とてもロマンチック。どうしてこうなったのかも納得できたし、読み終わった後、とてもすがすがしい気持ちになりました!
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No.8:
(5pt)

大切な人の視線の暖かさ

「恋愛小説」なんて照れくさくて読む気がしない。そう思っていた。けれども、この本はまぎれもなく「愛の話」である。「時の三部作」の第2弾であり時のいたずらに巻き込まれた主人公は前作「スキップ」の主人公真理子と同じくそのゆがんだ空間の中でまっすぐ前を見続けて生きる。「あきらめる」「流される」という言葉とは無縁のその姿に私たちが励まされる。そんな彼女を温かい眼で見つめる「僕」。終始、小説では主人公を見つめる彼の視線によって描写されていく。そして、終盤、ようやく出会う「君」と「僕」。大切な人とめぐり合うことのできる奇跡と幸せを思い出させてくれる話である。
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No.7:
(5pt)

同じことの繰り返しにうんざりしている人への処方箋。

最初のほうは、語っている人物が誰か分からないまま、二人称で話が進んでいったので、フィルターがかかったようでなんかじれったい・・・という感じだったのですが、電話が繋がってからは、のめり込むように読んでしまいました。どんな風に一日を過ごしても、結局同じスタートにもどってしまう「くるりん」現象。ありえない設定かもしれませんが、筆者が書いているように、誰にでも当てはまるものかな、とこの話のスジを読んだときに思いました。日々同じような毎日にうんざりしたり、不安になったり、でも、大切なのは、そのときを一生懸命生きることなんですよね。本当、心のあり方しだい。その心をどうやって持つか、ってのはそれぞれの課題だとは思いますが。主人公の真希の「くるりん」に立ち向かう姿は、とても好感が持てます。泉さんとの出会い、惹かれあってく様子も丁寧に描かれていて良かったです。読後、さわやかな気持ちになりました。
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No.6:
(5pt)

気持ちよい恐怖を味わおう

なかなかに怖い設定である。時が戻る。必ず一定の時間になると、時が戻るのである。繰り返しの恐怖の中で、主人公は何を見るのか。それは、皆様の目で見ていただきたい。ただ、北村薫氏は読者を裏切らない。物語は、北村氏らしい優しい雰囲気を、決して忘れないのである。
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No.5:
(4pt)

スリリングな展開!

 交通事故に遭った瞬間から、時間が一日経過すると、また元の交通事故が起こった時刻に戻り同じ一日を繰り返す「くるりん」状態に陥った版画家の真希。しかも、彼女の住む世界からは人が消えこの世に独りきり。なんとか事態を打開すべく様々な策を打つ真希のもとに、ある日突然それまで不通だった電話が掛かってくる。 電話が鳴る場面では胸がどきどきした。「スキップ」では、どうしてそんな状況に陥ったのか理由は書かれていなかったが、本書ではその理由が後半で明らかになる。単行本発行時に読者から指摘を受けた部分を「付記」にてきちんと説明してあるのも、そうか、と納得できたし、作家としての著者の真摯な姿勢に好感が持て良かった。
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No.4:
(4pt)

一生懸命に生きるって大切

 繰り返される無人・無音の世界から抜け出す方法は・・・ 「今更仕方がない」、「無駄だからやらない」等、自分に言い訳を付けてしまうことも多いかと思いますが、この本を読んで、結果はともかくとしてその瞬間を精一杯生きることって大切なんだなと思いました。 読後感も爽やかで楽しんで一気に読めました。
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No.3:
(5pt)

ロマンチックでサプライズ

はじめはなかなか進まない展開に、これってどんな話?と思っていましたが、途中からもうやめられない、止まらない。特に、対話形式のナレーションがなぞめいていて、でも自然で、そういう小さな謎の積み重ねが丁寧に構築されていると思いました。最後はやっぱり、こうでなくちゃ。「スキップ」よりも後味がよく、そうだ、一瞬一瞬の「時」を大切に生きていこう!と思わせられました。
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No.2:
(4pt)

こんな世界、どう?

こんな世界に迷い込んだら、どうします?主人公の強さ、誠実さには頭がさがります。そして、ぐんぐんひきこまれていく北村さんの世界・・・是非、一度読んでみてください!
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No.1:
(5pt)

自分の時間まで「ターン」する本

1行目を読み始めたそのときから,一気にぐいぐい小説の中に引き込まれ,周りの空気が変化していきます。 主人公視点の,内に向かっていくような,自分に問いかける語り口や繊細でもの柔らかな描写の仕方,日常の中で突然現れた謎も,まるで童話の世界のよう。読み始めて,気が付いたら,あたりが暗くなるほど夢中になれる本です。大人のための,上質な童話。
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