■スポンサードリンク
クレイジーヘヴン
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
クレイジーヘヴンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.12pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
垣根涼介さんの本です。 なんか、いつもの垣根さんの鋭さはない、というか、手を抜いている感じっつーか、とりあえず濡れ場書いとけばええべ的な安直さを感じました。 舞台はおそらく水戸だと思うのですが、やはり垣根さんは水戸とか、茨城好きじゃないんだな、と茨城出身の私は悲しくなりましたよ。 主人公の恭一が、だんだんと普通の枠にとらわれなくなり、また売春をしている圭子とともに生活、やがてヤクザ事務所に盗みに入る、という展開です。 この本で強調されていたのは「フレーム」とか「フレーミング」とか、いわゆる過去も含めた枠組みに、人間は縛られていて、そこから自由になること、大切だよね、ということなのだろうと思いました。 なんとなく、北方謙三の一部の小説っぽいというか、普通の生活していたら、いつの間にか暴力に目覚めるようになって、ヤンチャしちゃいましたテヘペロ的な流れの小説ではあります。 ただ、いささか「深さ」がない、というか。 垣根さんの小説にはそういう「深さ」があったところがよかったのに、と思っているのですが、この作品には、「深さ」がないのよね。 要は、ハジけちゃっただけでしょ。 まあでも、時間潰しにはなりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
通勤電車で読んでいたが、セックス描写が結構長いので、さすがにちょっと隣を気にした。女性が読む場合は特に気をつけた方が良い。 性と暴力がテーマの一つだけれど、主人公の暴力衝動、怒りの源泉が今ひとつ腑に落ちなかったし、極端に言うと「なんでそこまでキレるかなあ」と感じてしまった。わざと「過剰感」を出しているのだろうけど読んでいて疲れた。その分、最後には主人公とともに「過剰」からの解放を感じたけれどね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まあその。。。なんつーか、人間、ちょっとしたことで歯車が狂うのだなと。 しかし、そんなにセックスって人生にとって重要? うーん。。。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ワイルド・ソウルの強烈な印象に引きずられて、君たちに明日はない、クレイジーヘヴンと読んできましたが、ちょっとこれは今ひとつという感じ。どなたかのレビューにもありましたが、必要性のないハードな性描写が多すぎるし、一見普通の好青年がなぜここまで暴力的になるのかがよく分からないし・・ 確かに結末はそれなりの爽快感を感じますが、帯に書かれている「境界線を越えて跳べ!やがて、自由になる−」というコピーと中身とがあっていない感じがします。 ワイルド・ソウルは、相当な現地取材の末にできあがった作品と思われますが、最近の作品は明らかにそうではないですよね。その辺のバックグラウンドの違いなのかな。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ワイルドソウルでファンになり全作品は読みました。 本作は単行本が出たときに一部を立ち読みして、文庫が出てからで良いや、ってことで今般読みました。 いろいろとちょっと中途半端かな。ストーリーが徹底的にノワールに徹すれば良かったのに。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
不必要な性描写が多い最近の垣根であるが、 私はこの小説に限り、性描写もやむなしと思う。 それはこの小説の根源である「怒り」が、性と暴力を下敷きにしているからである。 ただし、多くのファンが垣根に求めているのは、クレイジーヘブンのようなものではなく、 ワイルドソウルやヒートアイランドのようなものではないのか。 また、それらが認められたからこその、 山本周五郎賞の中では異色作とも言える作品での受賞ではないか。 垣根が今の立ち位置にいることが残念でならない。 たとえ本人が望んでそうしているとしても。 いったい彼はどこを見ているのだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初めて垣根涼介の本を読んだので、氏の他の本の傾向を知らないのですが、フィクション本の典型的な過ちが私ごときの知識でもって分かる一つの例です。23pの「間違いなく内部のロムは熱にやられ、使い物にならなくなる」って、これはないだろう。編集者とか、校正しろよって思うよね。高村薫の本でもコンピューター関連の記述(unixがどうとか)が出て来たときには、勘弁してくれとかなり引きました。で、こういうのをみると、その他の記述でもほんまかいなと思うんだよね。媚薬の話とか、金庫の話とか。フィクションだからってあまりに荒唐無稽なやつは勘弁して欲しい。他の人は知りませんが私はあんまりバカな本は読みたくないです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
普通に生活する顔に下に、危ない一面をもつ男「恭一」と、しがないヤクザの情婦「圭子」の、恋物語と言うより、人間物語。 ひょんな事から二人の人生が交差し、二人の関係が始まっていく。男はなんとなく女をそばに置き、女は誰かに必要にされたいとこの男につくす。なんとも妙な二人の関係がテンポよく描かれていて、ラストの爽快さは、いつもの垣根流の終わり方。二人の人間の物語としてまあまあ楽しめました。 しかし、不満点も若干。ちょっとご都合が多すぎます。登場人物を取り巻く環境が狭すぎ。いくら田舎(!?)とはいえそれぞれのキャラがあんなに頻繁に出会うのはちょっと強引。恭一の行動もうまく行き過ぎで、なんだかなあ。 ヤクザ事務所に忍び込むのも簡単にうまくいき過ぎるし。 まあいつもの調子で主人公の困難はほとんどなく、ちょっとうますぎる話。まあこれは垣根さんのと小説全般に言える事なんですけど、ちょっと安直な気がしました。 それと垣根さんの作品としては初めてではないだろうか、カーキチが出てこない!?(笑)。恭一の乗るRX-8には著者のこの車えのイメージが含まれているのは面白かったですけどね。主人公の性格とシンクロさせているところはにくい表現でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
坂脇恭一と田所圭子旅行会社に勤める恭一と、ヤクザの美人局をさせられている圭子が繋がる一見境遇が違う二人が重なるのは、二人の本質が同じだから。自分の育った家庭に恵まれず、郷里を捨てた二人。恭一は会社員をこなしながらも、自分が車上荒しに逢うと、自力で犯人を探し出し相手を徹底的に傷めつける精神的にギリギリの男だ。車上荒しが恭一の保険証を圭子のヤクザに売ったことがこの小説のキィワードとなる。つまり、恭一と圭子が繋がるのだ。自分の本質を認めたくない恭一自分の過去に縛られている圭子思わぬ殺人からセックス付きの同居を始める二人お互いが抱えていた重しを、相手を通じて解放する行動が二人を芯から自由にする夏から始まる二人の物語が最終章・春に向けて、常に暴力とセックスがつきまとうがエグイ描写には感じない。それは、恭一と圭子が冷静に自分達の状況を掴んで行動しているからだと思う。不思議と二人の幸福を願ってしまう本だった。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!