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殺す(猟死の果て)



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【この小説が収録されている参考書籍】
猟死の果て
殺す (幻冬舎文庫)

殺す(猟死の果て)の評価: 3.33/5点 レビュー 9件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.33pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全9件 1~9 1/1ページ
No.9:
(5pt)

愛憎が濃い!

タイトルが強烈だったのでつい手に取ってしまった。

読み始めてミステリーか、と思っていると暴力だったり性的嗜好だったりの描写がなんだか生々しい。事件が起きて解決するまでの間にかなり濃い愛憎があってとても自分好み。セリフが多めでテンポよく進行するので臨場感があって楽しかった。

この方の他の作品も読んでみたい。
殺す (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:殺す (幻冬舎文庫)より
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No.8:
(2pt)

無理やりトリックの枠に押し込んだ感じのストーリー

七回死んだ男に惚れ込んでから西澤保彦の小説は何作か読みましたが、個人的にエロが絡む作品はハズレ率が高い気がする。本作もそうでした。作者本人はノリノリで書いてそうなだけにいたたまれないのですが本作もハズレの西澤保彦。
本作は以前刊行された「猟死の果てに」を改題したものだそうです。精神的に未成熟な警察官が同僚を連続して殺害する事件と、女子高生連続殺人事件が同時に発生。後者の事件をメインに二つの事件が同時進行していくわけですがこの二つの事件に関連性はありません。え?無関係なの?と最後まで読んで拍子抜けしましたが、きっとラストにこう締めるためにだけ突っ込んだ事件だったのでしょう。推理に挑戦したいなら警察官の事件の方は無視していいです。本作のミステリー部分に関係ないので。
ハズレの西澤保彦作品にありがちですが読者の裏をかこうとしすぎてずいぶん突飛な動機と登場人物になってます。解決編も雑ですねぇ…。最後数ページでいきなり「多分こうだったんでしょう」と前置きしてダーッと真相を語るのはいかがなものか。裏付けが足りず妄想に近い状態でこれが真相!という感じに突然羅列されてもこちらはポカンとしてしまいます。部分的には惹きつけられるものもありましたが、総じて雑な構成でした。
文章は読みやすいですが人物像が薄く、変質者的なエロの匂わせも少し浮いてます。「そこでそうはしないだろう」と頻繁に思うシーンがあり何度も冷めたので☆2。気軽に人を殺したり命を軽んじる登場人物が多すぎて不自然でした。
殺す (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:殺す (幻冬舎文庫)より
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No.7:
(3pt)

大胆な警察小説

女子高生の殺人事件と警察署内の警察による襲撃事件が同時に進行。
最近読んだ警察小説の中ではかなり大胆な内容だった。
推理的な要素も相応に含んでいるため、それなりに楽しめるものの、警察署内の事件がやや現実離れし過ぎている嫌いがある。
実はストーリー中盤がつまらなくて、2回ほど途中で挫折した作品であったが、読了してみたら意外にもまずまず面白かった。
殺す (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:殺す (幻冬舎文庫)より
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No.6:
(3pt)

西澤氏らしいエグい内容で、そのインパクトは凄い

女子高生の連続殺人事件の謎に迫る過程で、担当刑事が身勝手な理由で同僚を殺し始めるというストーリー。

基本的に、西澤氏お得意の「人間のエゴイズム」や「心の奥深くに持っている闇」に焦点を当てた内容で、その見せ方はドラスティックなまでに遠慮が無いもので、そこで描かれる人間の「身勝手さ」は読後に暗澹たる気分に陥るほど。

ただ、以前に読んでピンと来なかった部分があり、一年ぶりくらいに読み直してみたが、やはり以前に持った疑問は変わらず。※ 以下、真相に触れています ※

今作の疑問点(?)は、やはり「女子高生の連続殺人事件」と「刑事による連続殺人事件」が基本的に無関係という事。前者の真相については過去の事件と現在の事件とが有機的に結びついていて、その結果齎される真相は(非常にエグいものの)意外性があった。しかし後者の「刑事による殺人事件」の方は完全にその刑事が狂って暴走しているだけで、両者の事件には基本的に何の関連性も無い。当然読者としては刑事による事件が挿入される事で、「どのようにふたつの事件が関連していくのだろう」という点に集中していたので、結局「無関係」というオチは肩透かしを食った気分。両者に関連があれば★満点でも良かったのですが。
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No.5:
(5pt)

猟死の果ての改題文庫化

西澤氏の90年代後半に出された猟死の果ての文庫版である。
以前のSF設定ミステリーからこの作品出版くらいから様々な作風に広がりが出てきたが、本作は連続女子高校生の殺人事件とそれを捜査する警察官の姿を描いた警察小説的側面があり、出てくる人物ことごとく病んでいるなど、貫井徳郎の作品みたいな雰囲気だが、やはり事件のトリッキーな真相は(あまり現実味がないことも加えて)西澤氏ならではの趣向である。
スリリングな展開と、癖のある人物が入り乱れて一気に読ませる。
読後感の悪さも西澤シリアス作品ならではである。
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No.4:
(3pt)

まずまず

次々と犠牲になっていく女子高生達。
一方で、素行に問題のある刑事が同僚を暴行し逮捕。
しかし、その後、逃走し逮捕の現場に居合わせた同僚達を次々に襲撃。
この二つの事件がどのように交差していくのか。
わくわくしながら読んでいきましたが、こういう結末を持ってきましたか。
悪くはなかったのですが、もう少し深みが欲しかったです。
なお、「狂う」という作品の姉妹作品でもありますので、
こちらが気に入られた方はあちらも手にされてみてはいかがでしょうか。
殺す (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:殺す (幻冬舎文庫)より
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No.3:
(3pt)

学校のストレス

1998年に立風書房から出た単行本の文庫化。
 超能力などは出てこない、普通の作品。それでもネジの外れてしまったような人たちはたくさん登場してくるので、西澤ワールドは存分に楽しめる。
 入り組んだプロット、意外な犯人、残虐な殺し方と、持ち味もたっぷりと発揮されている。無差別殺人に見えながら、ちゃんと法則性が明らかにされたり、想像もしなかった動機が持ち出されたり、最後まで楽しめる一冊であった。
 西澤作品としては、並レベルの作品と思う。
猟死の果てAmazon書評・レビュー:猟死の果てより
4651660789
No.2:
(2pt)

アイデアのない作品は勘弁して欲しい

ロジカル・ミステリの旗手西澤氏が、二組の猟奇連続殺人事件を扱った作品。一方は名門学園の女子高校生が対象、他方は刑事仲間の逆恨み。道具立てはハデだが、読者が期待するアクロバティックな論理の切れ味は感じられない。
刑事の犯行の動機は単なる夜郎自大。名前も光門とフザけている。その他の登場人物も自己中心型の人間が多く、他人の人格・命を軽視する。現代社会への風刺かもしれないが、ロジカル・ミステリ中で書く内容ではあるまい。女子高校生殺人の方も、冒頭の犯行方法と人物関係で犯人が容易に分かってしまい、動機だけが謎だったが、結末で明かされる動機は飛躍が過ぎている。これならサイコ・キラーによる殺人の方が理(?)にかなっている。刑事を主人公に据えているので、人生や人間心理への洞察を中心としたリアルスティックな物語にするかと思えばそうした深みは無く、かと言ってミステリ的アイデアがある訳でもない中途半端な内容。女性警視もご都合主義で登場させているとしか思えない。
西澤氏の作品には常にアクロバティックな論理展開を期待する私には大いに不満の残る出来。最近はこの手の期待ハズレの作品が多い。ユニークなアイデアと切れ味の鋭い作品を期待したい。
猟死の果てAmazon書評・レビュー:猟死の果てより
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No.1:
(4pt)

歪んだ感情への関心

心に闇を持つ登場人物たちの行動が折り重なって事件が形成されており、話が進むにつれ、彼らの歪んだ心理と状況が明らかになっていく。著者は「人の心の闇」にとても関心があるようで、この要素が見えないのは「怪獣」シリーズくらいだが、本作はこの関心がストレートに表現されている。また、誰か一人の精神を突き詰めるのではなく、登場人物たちの「闇」を次々と見せていくことにより、ある種客観的なスタンスも維持され、全体にクールな印象が漂う。ただし、それだけではなく、著者のもう一つの(おそらくは最大の)関心事である「パズラー」の要素もまたしっかりと用意されているので、ミステリー好きの期待は裏切らないものであると思う。
猟死の果てAmazon書評・レビュー:猟死の果てより
4651660789

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