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殺す(猟死の果て)
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殺す(猟死の果て)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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七回死んだ男に惚れ込んでから西澤保彦の小説は何作か読みましたが、個人的にエロが絡む作品はハズレ率が高い気がする。本作もそうでした。作者本人はノリノリで書いてそうなだけにいたたまれないのですが本作もハズレの西澤保彦。 本作は以前刊行された「猟死の果てに」を改題したものだそうです。精神的に未成熟な警察官が同僚を連続して殺害する事件と、女子高生連続殺人事件が同時に発生。後者の事件をメインに二つの事件が同時進行していくわけですがこの二つの事件に関連性はありません。え?無関係なの?と最後まで読んで拍子抜けしましたが、きっとラストにこう締めるためにだけ突っ込んだ事件だったのでしょう。推理に挑戦したいなら警察官の事件の方は無視していいです。本作のミステリー部分に関係ないので。 ハズレの西澤保彦作品にありがちですが読者の裏をかこうとしすぎてずいぶん突飛な動機と登場人物になってます。解決編も雑ですねぇ…。最後数ページでいきなり「多分こうだったんでしょう」と前置きしてダーッと真相を語るのはいかがなものか。裏付けが足りず妄想に近い状態でこれが真相!という感じに突然羅列されてもこちらはポカンとしてしまいます。部分的には惹きつけられるものもありましたが、総じて雑な構成でした。 文章は読みやすいですが人物像が薄く、変質者的なエロの匂わせも少し浮いてます。「そこでそうはしないだろう」と頻繁に思うシーンがあり何度も冷めたので☆2。気軽に人を殺したり命を軽んじる登場人物が多すぎて不自然でした。 | ||||
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ロジカル・ミステリの旗手西澤氏が、二組の猟奇連続殺人事件を扱った作品。一方は名門学園の女子高校生が対象、他方は刑事仲間の逆恨み。道具立てはハデだが、読者が期待するアクロバティックな論理の切れ味は感じられない。 刑事の犯行の動機は単なる夜郎自大。名前も光門とフザけている。その他の登場人物も自己中心型の人間が多く、他人の人格・命を軽視する。現代社会への風刺かもしれないが、ロジカル・ミステリ中で書く内容ではあるまい。女子高校生殺人の方も、冒頭の犯行方法と人物関係で犯人が容易に分かってしまい、動機だけが謎だったが、結末で明かされる動機は飛躍が過ぎている。これならサイコ・キラーによる殺人の方が理(?)にかなっている。刑事を主人公に据えているので、人生や人間心理への洞察を中心としたリアルスティックな物語にするかと思えばそうした深みは無く、かと言ってミステリ的アイデアがある訳でもない中途半端な内容。女性警視もご都合主義で登場させているとしか思えない。 西澤氏の作品には常にアクロバティックな論理展開を期待する私には大いに不満の残る出来。最近はこの手の期待ハズレの作品が多い。ユニークなアイデアと切れ味の鋭い作品を期待したい。 | ||||
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