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荒野
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【この小説が収録されている参考書籍】
荒野の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.86pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全56件 41~56 3/3ページ
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山野内荒野(やまのうち・こうや)という、野性味あふれる名前と、それに反して 黒髪の和風の顔を持った少女が、この物語のヒロインである。物語は、12歳の荒野が 中学校に通い始める頃から始まる。女たちと逢瀬を繰り返しそれをネタに小説を書く 恋愛小説家のキザな父親と、ガリガリに痩せた色気はないけれど魅力的な家政婦さんとの 静かな生活から、にぎやかな学園生活へ。美しかったり活発だったりする女友達、 そして、そっけなくされるほど気になってしまうあの男の子…今の時代だったらすぐに 「私、彼が好きなのね!」と恋愛モードに突入してしまうと思うんだけど、この小説の 見事なところは、荒野が「恋って何?」と考えたり立ち止まったりして、なかなか 恋が始まらないところである。考えたら、初恋って、人生初なんだから、最初から 分からなくて、曖昧模糊としたものかも、なんて説得力があった。奔放な父の恋愛騒動に 巻き込まれて、大人のディープな色恋沙汰を横目に見ながらマイペースで成長していく 荒野の姿は、すがすがしくて、どこか図太くもあって、十代の女の子として「こういう 一見おとなしそうだけど実は賢くて落ち着いてて、っていうタイプ、いたかも!」と なんだか、古いクラスメートに会った気がした。 荒野が暮らす鎌倉の町、アルバイトで着る着物や、こしらえてもらった洋服、そして 放課後の買い食いのうさまん(うさぎがたのまんじゅう)など、ディテールも正しい 少女漫画している。そう、これは、黒髪の「赤毛のアン」的な小説でもあるのだ。 | ||||
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可愛らしい小説です。直木賞受賞作の『私の男』で桜庭先生を知った方は驚かれるかもしれません。初々しい(しすぎる?)恋のお話です。 意図的におさなさを残した、しかし軽やかなリズムと音をもった文体で、少女山野内荒野がすこしだけ大人になって姿を描いてます。最初は見上げるようだった荒野の目線がすこしづつ上がっていき、変わっていく自分とまわりを受け入れていきます。ふわふわした甘い描写と、さっと切り込んでくるような思春期特有の鋭さが同居していて不思議でレトロな感覚とリアルとを読み取ることができるかと思います。 あまーいけれど、ベタベタしていない。そんな恋愛小説を読んでみたい方におすすめです。ほんと読んでいるあいだくすぐったくてたまりませんでした。 | ||||
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この『荒野の恋』は初恋を描いた小説です。 主人公の荒野はクラスメイトの悠也に一目ぼれしますが、実は悠也は……。 こう書くとなんだかありきたりな少女小説のようですが、そこは『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』や『私の男』の桜庭一樹、「おんな」というものを浮かび上がらせながら、流れるような美しい文体で話を展開させていきます。『私の男』や『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』のような性愛や児童虐待を取り扱ったインモラルな恋愛ではもちろんありませんので、そういうのが苦手な方でも楽しめます。しかし桜庭一樹の持ち味である毒はないわけではありませんので、ご注意を。(まあ、そこらへんはバランスが取られているのでご安心を) | ||||
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少女小説一流の書き手としてライトノベル内外から注目されている桜庭一樹。 本作では桜庭さん本来の魅力である、不安定な少女の心情がたっぷりと味わえます。 力強い女性たちの息吹と情念、オトナになっていくことを内心畏れている少女。 そこに様々な男性の思惑が流れ込み、この物語を形成していきます。 これは間違いなく最先端の恋愛小説。 | ||||
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少女小説一流の書き手としてライトノベル内外から注目されている桜庭一樹。 本作では桜庭さん本来の魅力である、不安定な少女の心情がたっぷりと味わえます。 力強い女性たちの息吹と情念、オトナになっていくことを内心畏れている少女。 そこに様々な男性の思惑が流れ込み、この物語を形成していきます。 これは間違いなく最先端の恋愛小説。 | ||||
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フィクションとノンフィクションの狭間に作品です。 私は男ですが、初めて読んだときの感動、興奮は忘れられません。 様々な思惑を持つ登場人物が、繊細でほんと人間らしいというか、リアルに人間を書いてました。 桜庭一樹氏の本は読みやすいですし。ライトノベルだから、という理由で買うのをやめている人には、この作品を読んで、イメージを変えてもらいたいと思っています。 少しでも多くの人に、この作品を読んでもらいたいと思っています。 多少誇張して書いてますが、それぐらい最高な作品でした。 | ||||
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フィクションとノンフィクションの狭間に作品です。 私は男ですが、初めて読んだときの感動、興奮は忘れられません。 様々な思惑を持つ登場人物が、繊細でほんと人間らしいというか、リアルに人間を書いてました。 桜庭一樹氏の本は読みやすいですし。ライトノベルだから、という理由で買うのをやめている人には、この作品を読んで、イメージを変えてもらいたいと思っています。 少しでも多くの人に、この作品を読んでもらいたいと思っています。 多少誇張して書いてますが、それぐらい最高な作品でした。 | ||||
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思春期というか、第二次成長期の、からだの成長にこころがついていかない感覚。 ちょっとだけ大人で、でもまだ子供で。でも子供はなんにも知らない訳じゃない。 恋ってなあに?大人になるってどんなこと?と、すうぅっとぼくの中にこの物語は浸透してきました。 | ||||
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思春期というか、第二次成長期の、からだの成長にこころがついていかない感覚。 ちょっとだけ大人で、でもまだ子供で。でも子供はなんにも知らない訳じゃない。 恋ってなあに?大人になるってどんなこと?と、すうぅっとぼくの中にこの物語は浸透してきました。 | ||||
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主人公の荒野(こうや)にほぼ完全に感情移入して読みました。荒野が友人の家でえっちなビデオを観てしまって吐いてしまったところなどでは自分も気持ち悪くなるほど。 登場人物の殆どが中学生なので、まあそういうことに興味が出てくる年頃だろうな、とは思うのですが。 荒野の周囲の人々の恋模様も描かれてきて、恋の素敵さだけじゃなく少しどろどろしたところにも踏み込んで描かれています。 ……正直第3部がどうなるのか期待半分不安半分で怖いです。 | ||||
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これは・・・かなり良いです!('-,_ω-`)プッ 正直一部はイマイチだと思ったんですが、この二部は良い。 少しばかり成長した荒野が恋というものを知って右往左往します。遠距離恋愛中の荒野に別の男子が告白してきたり、女子同士が揃って、とある女の子の家でAVを見たりと・・まぁ色々起こります。 一人の少女の成長を描いた物語なので、話としてはひどく平凡かもしれませんが、全体に流れる何ともいえない雰囲気が良い。 今作のラストで遠距離恋愛中の相手が日本に帰ってくるし、となると、次回ではやっぱりくっつくのかな? 何にせよ楽しみな作品であります。('-,_ω-`)プッ | ||||
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読んでいると遠い日の土臭い匂いが漂ってくるかのような不思議な気持ちにさせてくれます。一巻目よりも二巻目で着実に時は流れ主人公の荒野は少女から女性への道を歩んでいきます。少女幻想とでもいうべき潔癖症は現実から目を逸らすこと、現実の認識不足により初めて成り立つもので、徐々に清濁あわせもつ必要性がある大人への道を歩まざるをえなくなる。ただそこで現実は所詮…といった論法で極端から極端に振り切れるのではなく、悠也への想いという純愛を、義母と父の壊れかかった否、既に壊れている男女の関係性と対置し続ける姿勢に眩しい気持ちを抱かせてくれます。 悠也が帰ってきたことで二人の関係性がどう変化するのか、距離があったがゆえに持ちえた愛だったのか、また血の繋がりのない兄妹として新しい家族が生まれたが壊れた家族をどう再生させるのかといった現実とどう立ち向かっていくのかそして結果としてどう成長していくのかラストまで決して目を離すことができない作品(昔の少女漫画の血を蘇らせた)です。 | ||||
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前半は正直物語の進展の無さに退屈しましたが、後半はかなりの勢いで没入しました。 内容はまぁ中学生になったばかりの男女の恋愛を描いたものなのですが、その恋愛がとある家族の事情で激烈に変化して、二人を戸惑わせます。 はっきり言って女性の観点から書かれた恋愛話なので、共感はしなかったかな。話の内容に没入して夢中になったりもしたけど、細かい箇所でどうにも受け入れがたい場面がありました。 ストレートな恋愛の話じゃなくて、一人の少女が恋に対して見せる驚きやら戸惑いが描かれていて、その描写はうまいなぁと思いましたけど、どうにも後味というか読んでいる最中心証を悪くしたので、☆三つです。('-,_ω-`)プッ | ||||
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前半は正直物語の進展の無さに退屈しましたが、後半はかなりの勢いで没入しました。 内容はまぁ中学生になったばかりの男女の恋愛を描いたものなのですが、その恋愛がとある家族の事情で激烈に変化して、二人を戸惑わせます。 はっきり言って女性の観点から書かれた恋愛話なので、共感はしなかったかな。話の内容に没入して夢中になったりもしたけど、細かい箇所でどうにも受け入れがたい場面がありました。 ストレートな恋愛の話じゃなくて、一人の少女が恋に対して見せる驚きやら戸惑いが描かれていて、その描写はうまいなぁと思いましたけど、どうにも後味というか読んでいる最中心証を悪くしたので、☆三つです。('-,_ω-`)プッ | ||||
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傑作です。読んでない方はいますぐ読んでください。手放しに絶賛したいという小説はこういうものなんだと思いました。簡単にこの話の内容を言うなら、山野内荒野が恋の謎を追う話です。つまり恋愛小説です。桜庭一樹先生初の恋愛小説らしいです。恋愛小説でありもちろん青春小説でもあり、荒野に関わる恋や荒野の成長を描いているんですけど、それが驚くほど淡々と進みます。なんのてらいもなく、と言うのでしょうか。これがすばらしい! 恋愛も成長も、いとも簡単に通り過ぎてしまいます。この小説において恋愛も成長もただ当たり前のことなんです。それだというのに、きちんと恋愛小説しています。新しさとかそういうものは全くありませんが、なんとも不思議な恋愛小説です。それに、荒野の心情が気持ちよく(普通だったら恥ずかしくなりそうなところだというのに)、作品全体に流れる雰囲気が気持ちよく、ときどきドキッとするような台詞回しや描写。ホント、素晴らしい。 | ||||
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傑作です。読んでない方はいますぐ読んでください。 手放しに絶賛したいという小説はこういうものなんだと思いました。 簡単にこの話の内容を言うなら、山野内荒野が恋の謎を追う話です。つまり恋愛小説です。桜庭一樹先生初の恋愛小説らしいです。 恋愛小説でありもちろん青春小説でもあり、荒野に関わる恋や荒野の成長を描いているんですけど、それが驚くほど淡々と進みます。なんのてらいもなく、と言うのでしょうか。これがすばらしい! 恋愛も成長も、いとも簡単に通り過ぎてしまいます。この小説において恋愛も成長もただ当たり前のことなんです。それだというのに、きちんと恋愛小説しています。新しさとかそういうものは全くありませんが、なんとも不思議な恋愛小説です。 それに、荒野の心情が気持ちよく(普通だったら恥ずかしくなりそうなところだというのに)、作品全体に流れる雰囲気が気持ちよく、ときどきドキッとするような台詞回しや描写。ホント、素晴らしい。 | ||||
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