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推定少女
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推定少女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.23pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 1~20 1/2ページ
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購入したので分かりませんがとても迅速な対応ありがとうございます | ||||
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この小説には3つのエンディングが用意されている。 個人的に「放浪END」「宇宙人END」「精神病院END」と 私は呼んでいる。 どれも未来が違うため、三つ合わさって真相が分かるということではないようだ。 読後、色々と結末においてもやが頭に残ったが、主人公の苗字「巣篭」に込められた意味に気づいた時には納得することができた。 巣に篭っていた少女は「白雪」によって大人の世界に連れ出され、何者でもなかった彼女は大人の世界へと踏み入れる。 「白雪」の正体を理解することは出来なかったが、無味の炭酸水のような苦さと清涼感が残る良い物語であった。 …電脳戦士が何だったのかは本当にわからない。 | ||||
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他の作品も買いたいと思いました! | ||||
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巣篭カナと白雪は完璧な「少女」を現わしていると思う。 カナが何をやったのか、白雪が何者なのかはもうどうでもいい。 兎に角彼女達は逃げるべきなのだ。 「大人」もなる事から どうか逃げ切って、15歳の少女のままでいて欲しい。 | ||||
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いろいろ奇想天外な物語が展開されてゆきますが、根底にあるのは、青春と絶望、子供と大人の中間で揺れ動く心なのかなと思いました。 | ||||
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『彼女たちは、夜を逃げる」この本の帯についているキャッチコピーはこのように書かれていました。このキャッチコピーと実際の内容が読む前と後で持つ意味がまったく異なっているように感じます。対象年齢はどちらかといえば大人向けではなく中高生向けではないかと思います。 作中に出てくる大人たちにとっての「子供」と、子供たちが持つ自分たちの「子供」の考え方の差が読んでいく中でどんどん顕著に表現されていて、その考え方の差について注目して読み進めていくのが個人的に楽しかったです。この本はゲームのように何種類かの終わり方が待っていて、それぞれの終わり方の中で主人公が大人になったり、子供のままでいたりなどいろんな解釈ができます。この作品は非常に読みやすい。 | ||||
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今作、推定少女は以前にライトノベルとして刊行されていた作品です。 この作品に限った事ではありませんが、この人はライトノベルのような題材も一般文芸のように書くのがとっても巧い印象を受けました。 主人公カナの大人への不信感だったり、そういったその年齢特有のモヤモヤした感じとかを丁寧に描いています。 ライトノベルの定義とか、難しく良く分かりませんが、こういう所が一般文芸のような読み口に感じるのかと思いました。 エンディングが三つあるのも、ノベルゲームみたいで面白いですね。 自分はバットエンドである「放浪」が好みです。 | ||||
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ストーリーとしては主人公・巣籠カナは何をやらかしたのか? デザートイーグルを持った謎の少女・白雪は誘拐されたお嬢様なのか 宇宙人なのかという、かなりサイケデリックなものではあるが、 巣籠カナが腹の中に複雑な感情を抱きながら、十五歳という若さゆえに 不器用かつ舌足らずであるために、自分の思いをぶつけることができず、 結果的に表面でしか物事を見ようとしない大人たちに対して葛藤したり、 自分自身にいらだったり、大人になるまでの辛抱と諦めたりするさまを 巧く描いている。 確かに十代の頃、周囲の大人は将来は何になりたいと問うくせに、 いざそれを明かすと、「現実を見ろ」「みんながみんな思った通りの 職業につけるとは限らない」「あなたの学力じゃムリ」などと色々な 理由や難癖をつけて否定し、挑戦することすら許さないという理不尽な 扱いに辟易し、親に対しても「『スポンサー』にはいい顔しとかなきゃ」 みたいな割り切った考えをしていたことを思い出す。今思えば、 自分で決めた行動に対する結果と責任を受け入れられないのなら、 大人の言うことを聞け。その範囲で行動するならケツを拭いてやると 言うことだったのでしょうけど。 自分がいつか親になり、子どもが中学生くらいに成長したら、 「何でも好きなことに挑戦してみろ。責任は俺が取ってやる」と言って あげられるほどの心の広さを持ち合わせることができるだろうか。 | ||||
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大人も子供の頃の記憶を喪失しているのではと思わせられた作品です。この作品はいわゆる子供のエゴがつまっています。子供から見た大人、子供から見た社会、子供から見た純粋な疑問、といった子供のエゴがつまっています。この作品は忘れていた疑問を思い出す事が出来ます。またこういう疑問を抱いた事の無い人、成功している人や特別に苦労している人でも読んでこういう疑問もある事を考えてみるのもいいかもしれません。大人なら公式を使用して納得のいく解答を導きだせます。しかし、子供にとって必要なのは公式の使い方ではなく公式の導き方です。 | ||||
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『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』の登場人物たちの原型が躍動する。本作と『砂糖菓子〜』の登場人物の対応関係から、テーマを大上段にふりかぶらないこの作者のテーマ性を見いだすことができるだろう。一見、主人公の未来にだけ救いを託したような『砂糖菓子〜』に漂う、それだけでない肯定感を、本書によって補強され、ホッとした気分になる。千晴少年のセリフ「まだ見ていない色を語る言葉はない」は、否定形で語られた希望の名言。 | ||||
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『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』の登場人物たちの原型が躍動する。 本作と『砂糖菓子〜』の登場人物の対応関係から、テーマを大上段にふりかぶらないこの作者のテーマ性を見いだすことができるだろう。 一見、主人公の未来にだけ救いを託したような『砂糖菓子〜』に漂う、それだけでない肯定感を、本書によって補強され、ホッとした気分になる。 千晴少年のセリフ「まだ見ていない色を語る言葉はない」は、否定形で語られた希望の名言。 | ||||
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6年前にファミ通文庫版を読んでどうにもモヤモヤしたものを感じたのですが、 今回の完全版を読んでようやくすっきりしました。逃避行を続ける二人。 あとがきや解説を読む限りではEnding1が本来想定していたEDなんでしょう。 残りは指定によって歪められた結末…なんだかまじめに批評しているのが滑稽に思えてきます。 殺人事件は起こってしまったけど白雪も幻じゃない。予定調和なんかぶっとばせ。 人からみればバッドエンドでも昔に戻った気分になった自分にとってはこれこそが ハッピーエンドだと感じました。作者は賞を取ってからライトノベルから離れているようですが また書きに来てくれないでしょうかね。 | ||||
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大人になる前に はやく大人になりたい人に 大人のことが大嫌いな人に そして、「大人」と「子供」を併せ持つ、19歳に。 この本を贈ります。 この本がどうだったとか自分は何を感じたとかをここで書くつもりはありません。 それは人それぞれ違うものであるはずだし、またそうであってほしいと思うからです。 それだけの多様性をこの本は持っています。 自分の感性を大切にしながらこの本と対話してほしいと思います。 | ||||
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最終章以外は、物語は一筋に進む。桜庭一樹が描く少女らしい、痛みと怒りを甘さでくるんだような、少女でしかありえない少女たちの物語だ。 家族内の問題や、教室の中の閉塞感、世代特有の焦燥感や無力感。一枚岩でありえない記憶と自我。純粋さを失って複雑に曖昧になっていく私というもの。胸の奥がひりつくような懐かしさが立ち上る、圧倒的な既視感。 あの年頃の気分を、どうしてこう、この人は書くのが上手いのだろう。大人になりたくない、大人になりきれない、大人になることが途方もなく難しく感じていた、あの頃の気分を。 現実からは逃げ切れない。現実に追いつかれ、飲み込まれる。それが、穏当で安全で現実的な終わり方であり、多くの大人はそんな風にその時代をやり過ごしてきた。だから、生き延びることができて、再び元の世界に戻れることは、ハッピーではある。 でも、せっかくのSF設定なのだ。一人ぐらい、そのまま逃げ切ることを許してあげてもいいじゃないか。子どもの頃を思い出した後では、Ending1が一番のハッピーエンドのような気もした。 | ||||
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「己の無垢なる〈分身〉との邂逅と別離」をテーマにしているという 意味では、『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』と対をなす作品。 ただ、『砂糖菓子』が明確な事件が起こるミステリ的要素を含んだ作品であるのに対し、 本作は、一種のマジックリアリズム的手法で思春期の焦燥や不安が描かれています。 そうしたファンタジックな作品空間が選ばれることで、少女の淡く、 儚い心情が、より切実に読者の胸に迫ってくるように感じました。 ところで、この角川文庫版では未公開エンディング2本を含む、 三通りの結末が収録されています。以下、その内訳を記します。 ・「Ending1 放浪」…最初に書かれたもの ・「Ending3 安全装置」…編集部の要請で、ハッピーエンドに書き換えたもの ・「Ending2 戦場」…3を短くと要請され、書き換えたもの ファミ通文庫版では、2がエンディングとして使われています。 三通りのエンディングを、それぞれ単独で娯しむことも可能ですが、 やはり、すべてを一つの物語として受け取るべきなのだと思います。 謎の美少女・白雪の正体は結局なんだったのか、「電脳戦士」はその後どうなったのか……。 本作は、そのようなことへの「答え」を求める物語ではありません。 ある人にとっては、現在進行形の、また、ある人にとってはるか昔に通り 過ぎた、思春期という疾風怒濤の季節を生きる自分と出逢う小説なのです。 | ||||
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家出した少女と、眠りから覚めた謎の少女の逃亡劇。冒頭から、謎とサスペンスが全開。面白い。 出てくる大人がみんな類型的なのは、なんだけれど、彼らは端役だから大した問題ではない。その分、少女の心情がたっぷり描写されている。 そして、クライマックスがよかった。あっちへ行ってしまう人たちとの別れがせつない。それでも、主人公の少女は、こっちで折り合いをつける。大人になっていくのだ……。 ラストには不明な点も残る。版元の意向があり、変更があったとか。角川版ではいくつかのラストが用意されているらしい。少し気になるけれど、それを差し引いても、十分、楽しめる作品。 | ||||
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この本は桜庭一樹の出世作といわれている『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』の前に出ています。『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』とこの本は共通点が多くある、というより同じテーマで描かれており、『砂糖菓子〜』の一種の続編あるいは番外編としても読めるので、砂糖菓子ファンの方は『少女には向かない職業』と併せて読んで損はないと思います。 『推定少女』は際立って「生きるという闘い」というテーマが強調されています。少女二人はどうぶつの森のような地方都市から大都市へ旅立ち、そこで安息を得たと思いきや突然生きるための闘いと選択を強いられます。といっても、アクションシーンはあんまりないんですが。対照的な少女の選択、そして心の揺らぎはこの頃から綿密に描かれ、読者を唸らせてくれるでしょう。ライトノベル的文法(直接的擬音、感嘆符の多用など)が多く使われ、『私の男』もしくは『赤朽葉家の伝説』から入った読者は戸惑うかもしれませんが、その源流には格闘家でもある桜庭一樹の本質があります。 | ||||
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中学生の頃、ある企業の商品開発の様子を示すドキュメント番組を見たことがあります。そこでは、女子高生の意見を取り入れて商品開発を行っていました。担当者の言うことには、子供の新鮮な発想を取り入れることによって、売れる商品を開発できるということでした。 それを見てボクは思いました。あんたも昔は子供だったじゃん!何で今は同じ発想ができないの?ボクは、大人になっても子供の視点を失わない人間でいよう、と。 子供の頃、親に対してムカついても、実際にそこから逃げ出そうとはなかなかしない。なぜなら、そんなことをすれば一発で生活ができなくなることを知っているから。結構、したたかなんです。 そんな頃を思い出すお話です。 | ||||
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最後の最後まで漠然としていて、よく分からない内容の作品ですが、個人的には「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」より良かったです。('-,_ω-`)プッ とある一人の女の子と、偶然出会った宇宙人かもしれない女の子、そして逃亡途中で出会った髪の長い女の子のような男の子と共に繰り広げられる逃亡劇。 逃亡中に主人公が語りだす思春期の女子らしい心理描写が胸に来ます。あぁ、こんなこと考えてたよなぁと僕は彼女の逃亡劇を傍観しつつ、15歳だった頃の自分に想いを馳せるのでした。('-,_ω-`)プッ 「砂糖菓子」と比べて何が良かったのかなぁ? 主人公が女の子なのにもかかわらず、自分のことを「ぼく」って言っていたから、男の僕でも感情移入できたのかなぁ?(笑) 後半へ進むにしたがって、内容の漠然度は徐々に上がっていきます。最後は、果たしてどうなったんでしょうか。 わけがわからないけど、幼い頃の自分を喚起させる何かがこの作品にはあったと思います。('-,_ω-`)プッ | ||||
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ニュースで子供たちの思想の自由を訴える評論家。犯罪に走った少年少女を弁護する心理学者。学費を払ってくれるひと。しいては「子供たちの味方」。 年下の女の子が大好きな男性。子供でも入れる銃火器のお店。教育に悪い「子供たちの敵」。 この本を読み終わって、そんな大人の思い込みがいっさい逆転した「本当の子供の世界」を書いた話なのだと感じた。 つまりはこの話で、主人公の少女にとって前者は「敵」で後者は「味方」として描かれていたわけで。 そういう感覚のズレがテーマのひとつだと思う。 結論を言うと、実際その年頃の子供たちや、そのころの心を無くしていない大人たちが読んで共感するのを目的に書かれている本という印象だ。 それ以外にも、「大人」と「子供」の間のさまざまなズレ。 例えば、いわゆる「大人の精神」をもって分析するつもりで読めば、「登場人物たちは何もわかっていない」という感想を抱くはずだ。 そのとおり、この年頃の子供なんて何もわかっちゃいない。 だけど現実に大人たちは「いくら子供だからってそのくらいわかっているだろう」というような態度で接する。 その辺りのズレから生まれてくるもの。 ごく普通の中学三年生の少女が体験した不思議な出来事の中での、交わされる会話の中には、そんな空気が流れている。 特に「愛してる」という言葉に関する云々は一読の価値あり。 最後のまとめ方や投げっぱなしの謎などが難だったために星は一個ひいたが、本来話の筋を楽しむ話ではなく、登場人物たちのそんな想いを会話から感じつつ読む話だと思う。 むしろその辺りは不条理ものと割り切ったほうがよさそうだ。 なので、個人的には気にしなくていいレベルかと。 | ||||
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