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神鳥〔イビス〕
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神鳥〔イビス〕の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 21~28 2/2ページ
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朱鷺飛来図は怖い。 単なる絵なのに、見る者を恐怖に陥れるばかりか、 本当の不幸までもたらしてきた。 その謎を探るべく、作家とイラストレーターは奥多摩へ分け入るが、 そこで体験した事は凄まじい恐怖体験と朱鷺の攻撃だ。 その場面は生々しく、二人は本当に全身に怪我を負うのだからリアルだ。 何とか、逃げ出せたのは、奇跡と言って良い。 この物語は、怖ろしい光景が、実際に真に迫ってくる様で、 手に汗握るというレベルの騒ぎではない。 著者の才能が、いかに尋常ではないかが分かる。 この様に、二人は命拾いをするが、物語はここでは終わらない。 もう一波乱?あるが、この波乱はあまり怖くない。 しかし、物語の結末としては、なかなかのものだ。 読後にも尾を引くものがある。 それは、朱鷺の復讐なのかも知れない。 | ||||
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まずありきたりじゃないキャラクター設定に惹かれました。 ファンタジー系美少女美少年の絵ばかり描いてきて、行き詰まりかけている32歳の谷口葉子と、血しぶきと強姦シーンが売りのバイオレンスものばかり書いてきたが、そろそろいいものを残したいと思っている小説家美鈴慶一郎28歳。美鈴本人はバイオレンスとは無縁な、スケベで気弱でさえない男です。さすが篠田さん。こんなにかっこわるいヒーローを選ぶとは。 二人が迷い込んだホラーな世界はなかなか恐いものです。 恐ろしい体験をした後、「今書いてるものは最高の出来になると思う。そうしたら魑魅魍魎にこの体はくれてやっていい」と言う美鈴に、谷口はある決断をします。 自分は一人ではない。決して理想の人ではないけれど、それでも共に戦ってきた相棒。 彼と共に、まだ終わらない恐怖と戦うことを選んだところでラスト。 全てが解決してハッピーエンドではないけれど、ヒロインの強さに今後の希望が見えています。 | ||||
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怖くて面白い本を探しているならお試しアレ、って感じ。本当に心底怖い。夜とか一人で読んでたら、読み終わった後、誰かと一緒にいたくなる位怖い。ありえないような設定だけど、ものすごーくリアルに恐怖が迫ってきます。 | ||||
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いろんなホラー小説を読んだが、これは独特な感性で書かれてる。そして確かに怖い。この本を5人の人に貸したが、みんなとても怖かったという感想だった。 絶滅した種の怨念というようなものをどう感じるかは人それぞれだろう。あり得ないと簡単に言い切る人もいるだろうが、そういうものを想像することは意味があるのではないか。声なきものの声を聴くような心が必要とされる世の中ではないだろうかと思う。怖さと共に、悲しさが心に深く残った。 篠田節子の作品はすべて読んでいるが、その中で完成度の高い作品だと思う。 | ||||
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現在では、絶滅の危機に瀕している美しい鳥・朱鷺。この作品ではこの朱鷺が恐怖の対象となる。女性イラストレーターとバイオレンス作家の男女コンビが、「朱鷺飛来図」の謎を追って、現実から非現実の世界に迷い込む。その後、再び現実に戻るが…。こう言う展開の作品で、非現実の世界の描写に不自然さを感じてしまうことが多々あるが、この作品の非現実の世界の描写はリアリティがある。また、現実と非現実の世界の行き来もスムーズで、不自然さを感じない。絶滅に追いやられた朱鷺の、復習譚とも言える作品である。 | ||||
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小説で、これほどまで恐怖を感じさせるものはそうないと思う。人間の恐さではなく、禍々さのある恐ろしさ。読み終わったあともいつまでも心に残る作品でした。 「鳥」にここまでの恐ろしい描写をかけるのはすごいと思う。 本当に面白いのでおすすめです。 想像もできない展開が舞っています。 | ||||
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篠田作品の中では、一番迫り来る、因縁的な、怨念的な、陰湿な怖さをじっとりと感じさせてくれる作品だった。彼女はやはりホラー作家であるべきではないのか、と思わせる。読んだあとは、ただ、怖い!というだけであり、今ひとつという感じがしたが、時間がたってみると、やはり、すごい作品であった気がする。私が「鳥」が嫌いということもあるが、主人公が追われる様は、現実とも空想ともつかないだけに、恐怖感が倍増する。ストーリーもさることながら、情景描写、設定がそもそもくら~い感じだからであろうか。夏の夜にクーラーをがんがんにかけながら、もしくは、冬のなが~い夜に読むことをお勧めします。 | ||||
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美しくも凄惨な「朱鷺飛来図」を残した日本画家、その生涯を作品にした映画監督、2人の死の直前を追いかける作家とイラストレーター……「飛来図」の構図の謎を軸に、それぞれの人生が入れ子になった構成。そして、そこに浮かび上がるのは「たかだか百年足らずで、種をまるごと滅ぼした」-日本人が朱鷺に与えてしまった末路への復讐である。これを登場人物に語らせたいがために、この作品は生まれたのかも知れない。収束が少々呆気ない気もするが、細部にわたる展開の巧さとスピード感はさすが。一気読みの90分。 | ||||
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