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仮想儀礼
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仮想儀礼の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全102件 1~20 1/6ページ
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上巻を面白く読んでいてからの、下巻のスピード感と底なしに転げ落ちていくようなストーリー。久しぶりに身体にダメージがくる本だ。 解説に、「確かにこれは人間喜劇であって、しかも同時に身の毛もよだつ恐怖小説にもなっているのである」とあった。本当にその通りだと思う。 宗教を自分がどう見ているか、中から、外から、そういうのを炙り出され、信仰という人間の行為に畏れを感じる。怖いでもいい。なんだこれは。 ドラマとはまた別物と考えた方がいい。ぜひこの身体にくる読書体験を。 | ||||
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NHKのドラマを見て原作を読む。 淡々と進んでいくのだけれど、登場人物のクセがすごい。そしてそれはリアルな感じを一層引き立ている。自分も浄土真宗という宗教に身を置いているのだけど、「ああ、わかる!!!!」という宗教あるある的なところがとてもある。それは信仰について人間がとる行動がいかなる宗教であれ似通ったところがあるからだろう。息もつかせぬ展開で、一気に下巻を読み進めたくなる。 | ||||
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入念な調査をして書かれていると感じる。宗教はこうやって人の心に忍び込み金を集め、その金の行き先は… 宗教を隠れ蓑にしたマネーロンダリングの手法がリアリティーを持って綴られています。 これが書かれたのは20年近く前のことですが、旧統一教会と自民党政治家の癒着が明らかになった今こそ読むべき小説です。下巻が楽しみです。 | ||||
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金儲けのために新しい宗教をつくる男二人。お調子者とも思える二人だが、徐々に人が集まり、集まってきたメンバーたちに翻弄されることになる。 仮想→現実でない、はわかる気がするが、宗教、信仰でなく「儀礼」としたのは、自分が人生だと思っているものが実は形ばかり、という作者の視点なのか。 新宗教を真ん中に据えたストーリーではあるが、集まってきたメンバーそれぞれの宗教に寄らざるを得ない生き方が併行して書かれており、興味をもって読み進んだ。 | ||||
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上巻を読み終え、引き続き読ませて頂きました。団体が一気に崩れて行く流れに圧倒されました。教祖が教団を閉鎖しようとしても信者が存続を支援した事については、信者が信じるものを失う恐怖感によるものと思いました。生きづらい人間の逃げ場として、医療や福祉と違い宗教は拒絶されやすいのは、お布施や更に信者を増やすための布教活動が有るためだけ、ではないのかもしれませんね。 | ||||
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突然、神様が降臨して来て宗教が起こるのではないところに、驚かされた部分もあり、あるいみ当然と思えたりでした。生きづらさを抱えた若者達への対応は、福祉と重なるところもありましたね。一見、真逆の立場のようでいて共通点に気づかせてもらえる良い機会となりました。 段々、教祖らしく成長する姿に頼もしくもあり、いつメッキが剥がれるんだか、とヒヤヒヤしたり、下巻が楽しみです。 | ||||
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早く手元に届くのは嬉しいのですが…梱包されてる袋から出したら上巻の左上のところが63頁まで折れ曲がって入ってました。しっかりと折れてしまい読みづらいです。お客さんに届ける商品なのだから丁寧に扱ってほしいと思いました。在庫で保管しておくにも無造作に置いてあるのか本の下の部分と角が擦れてしまい誰かの手に渡ったものが届いた感じくらいの擦れがありました。とても残念です。 | ||||
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チベットを旅をした人にとってはたまらない本の一冊。 良く調べられてる。 篠田節子さんこれからも楽しみ | ||||
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いっそクズだけどカリスマ性のある井坂に乗っ取られて、教祖が殺されてしまえば面白かったのに。 この手の話は、ノンフィクションの方が面白いな。 | ||||
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10年ぶり、2周目の仮想儀礼。 長年信頼していた人が、まさか! のカルトなんだか、宗教なんだか、マルチなんだか詐欺?…いつか洗脳が解ける日は来るのか?と思った時に再読したいと手に取りました。 巷では真夏の厄災が読まれていますが、自分はこちら。 ゲームのシナリオを書く副業を掛け持ちしていた、都庁のエリートだった正彦。本業を辞め作家として生きていく!と決めたはずが出版社が無くなり、頼っていた編集者 矢口は女で躓き行方不明…漸く矢口を見つけ、家で問い詰めていると、テレビには、世界貿易センターに自爆テロが突っ込んでいく映像。 食い詰めた二人が、これからどうやって暮らしていくか考えた時に『これからは宗教だ!』と新たなビジネスを立ち上げる。 極めて常識的で、事業を興す才覚もある正彦が『精神の安定というサービスを売り対価を得る』と掲げた商売は、徐々に信者を増やし、教団も栄えていく。 神仏に頼ったことのなさそうな正彦の発する良識的な言葉に、信者は信仰を深め…正彦の宗教でご利益があった!と、バックアップしてくれる中小企業の社長が現れたり、ビジネス書を絡めたような啓発本も出版し、順風満帆に事業が拡大されると思われるが… 乗っ取りを企むマルチ商法あがりの大手?の先発新興宗教に関わった事が発端となり、カルトと世間から見なされ… 信仰心を全く持ち合わせていない教祖に対し、教団を心の拠り所に、狂気を孕んだ信者が暴走し、事態はとんでもないラストへ…… 小説ではオウムの事件も取り上げられてて…10年前には、洗脳なんて言葉も聞かれてたよな…なんてことも思い出し… 9.11や大震災の後と同じような空気を感じ、先行き不透明な世の中、こんなビジネスを考えている人達も中にはいるんだろうなあ。 きっと、私達は自分が思っているより、ずっと強いけど、案外脆くて…何かにすがりたくなったりするけど、すがりたくなる、そのもの自体そんなに強くないんだよね、きっと。 上下巻の長い小説だけど、読み始めたらあっちゅう間。今の世の中にも通じる部分もあってお薦めです。 | ||||
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昨今、特に若い作家の作品は、文章は上手くても、登場人物の書き分けがほぼないことがあり、こういう技巧だけの作品からは感動が得られずただの暇つぶしにしかなりません。篠田先生の作品は、細部にわたる綿密な取材からくるリアリティ以外に、卓越した人物描写により、最初から最後まで役者が映画で演じているのを見るように、作品に入り込んで読み進めることが出来ました。ぜひ映画化してほしい、その場合、井坂の役は、相島一之さんでお願いします。 | ||||
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スキャンダルの末、教団は財産を失う。しかし、残った信者たちの抱える心の傷は、ビジネスの範疇をはるかに超えていた。家族から無視され続けた主婦、ホテルで飼われていた少女、実の父と兄から性的虐待を受ける女性…居場所を失った者たちが集う教団は、次第に狂気に蝕まれてゆく。「カルト」の烙印を押された聖泉真法会。さまよえる現代の方舟はどこへ向かうのか―。 | ||||
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オウム事件の死刑囚に死刑が執行されたのがきっかけで、宗教団体を描いた小説が読みたくなり手に取りました。 都庁を退職した主人公の正彦が雑誌の編集者の矢口と組んで新興宗教を立ち上げ、才覚と偶然に恵まれて規模を拡大。順風満帆と思われたところ、より大きな宗教団体から買収の圧力がかかり、信者の裏切りで結束にほころびが見え始めるなど、先行きに暗雲が立ち込め始める、までが上巻のあらすじ。 詐欺師を自認していても悪人になりきれず、信者の将来を慮る正彦に好感を持って読みました。 | ||||
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教祖の正彦が主宰する聖泉真法会は、順調すぎた勢力拡大の副作用を受ける形で、頼りにしていたパトロンからは見放され、世間からはカルト宗教の烙印を押されてしまいます。周りには古参の女性信者しかいなくなり、正彦は宗教団体の解散を決意。しかし、正彦の意志では信者をコントロールすることは既にできなくなっており、破滅に向けたカウントダウンが始まるというのが下巻の展開。 下巻は上巻に比べるとアクションの要素が多く、ときにはリアルで残酷な描写に顔をしかめながら読み通しました。 篠田節子の小説を初めて読みましたが、他の作品にも目を通してみたくなりました。 | ||||
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都庁職員が内緒でゲームソフト本での副業を機に退職して本格的に活動を始めたが騙され失業の果て離婚。 騙された相手に偶然再会し確実に儲ける方法として宗教を選び徐々に本格化する。 虚業といっても決して悪徳商法ではなく人助けも兼ねており後半の成り行きに注目したい。 一般文学通算2016作品目の感想。2018/01/22 21:55(in USA シカゴ) | ||||
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結論から言えば最終的に聖泉真法会なる新興宗教組織は壊滅に追い込まれるが、下巻はひたすら信者の家族らによって攻撃され組織が機能しなくなっていく様を克明に綴っている。 確かに詐欺商法から逸脱はしていないが、話は真の宗教に匹敵するほど濃いものになっていくのが本書の宗教らしからぬ宗教の気がした。 一般文学通算2017作品目の感想。2018/01/26 20:40 | ||||
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アメリカは自由の国ですが、かの国のエリートはウォールストリート。世界の金融市場を手玉に取るあの国のエリートたちは、大成功すると必ずお手手が後ろに回り、犯罪者として捕まってしまいます。 不思議なほど、大喜びでお金を手にした人たちは最後は犯罪者として、マスコミにつるし上げになります。 彼らは、なんとなく良いことをしようとした。他人の為になり、他人様に喜んでいただけ、そののち自分もその代償が頂ける。それは夢であり希望だった。毎日の目的とゴールを明確にし、それを実践していくにつれ、徐々に歯車が狂いだした。 この本の登場者たちは、なんとなく良いこと、なんとなくちょっとずつ、少しずつ自分の行動が変わっていく。それには明確な悪意など全くない。 ところが救われたい、助かりたい、「欲」が関係してくると歯車は必ず狂う。 それが明確にされている本です。 カルトに惹かれる若者は、生真面目で良い子、その優等生たちが学校と家庭いう楽園から離れたとき、その時がカルトのターゲットになる。 日本では信仰の自由という名のもと、だれも信仰とカルトとやばさに関して口にしないムードがある。フランスでは統一教会や創価学会はカルト認定されているが、それを自分の意志で選ぶのは自由とされている。 海外では無宗教と答えることに自分の自由と責任を問われる。日本では無宗教と答えなければ、社会から制裁が加えられると感じる。 宗教に対して何か考えることがる人は、この本をぜひ読んでほしい。 | ||||
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これを読めば、なぜ聖書がこの世に存在するのか、なぜ人は神を作るのか、我々がぼんやりと不思議だと感じていることがらが一発で理解できます。 日本の新興宗教はなぜ、ある特定の人たちに支持されるのか、またはイキガミ様を求める人々がいるのかがわかるようになります。 ご家族がカルトにかかわってしまった。オウムや統一教会や創価学会などのカルト組織にかかわり、家族と話し合いが持てなくなったなどという人々にはぜひ読んでほしい一冊です。 日本人は外国人と話すとき、必ず自分は無宗教だと語ります。すると海外の人たちの視線に一種の軽蔑が浮かびます。この視線は表向きは大きな理解、その裏には哀れみにも似た軽蔑があります。 この意味が理解できるようになる深い一冊です。そこら辺の大学に行くくらいなら、この本を一冊、バイブル代わりにして読むとよいでしょう。 | ||||
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ゲーム作家に憧れて職を失なった正彦は、桐生慧海と名乗って、同じく失業者の矢口と共に金儲け目当ての教団「聖泉真法会」を創設する。悩める女たちの避難場所に過ぎなかった集まりは、インターネットを背景に勢力を拡大するが、営利や売名目的の人間たちの介入によって、巨額の金銭授受、仏像や不動産をめぐる詐欺、信者の暴力事件、そして殺人など続発するトラブルに翻弄される。 | ||||
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面白い!! 主人公が自分で作ったビジネス宗教団体を冷ややかに見ている。それに対して周りの信者達が熱心に信仰していて。さらにビジネス宗教団体も主人公の手に追えなくなっていくぐらい成長していく。 篠田節子って本当、読ませるよなーどんどん引き込まれる。で、気がついた時にはいつも鳥肌たつぐらい怖い。。。って思う。 まだ上巻途中ですが、ここまででもう充分。面白い。 先が楽しみーーーーー‼ | ||||
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