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黄金の灰
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黄金の灰の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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歴史の教科書にも登場し、その中でも特に印象深い人物、ハインリッヒ・シュリーマンとその妻ソフィアの物語。 作品内で描かれているシュリーマンの人柄や、人物相関が大変面白い。それに加えて、シュリーマンというマイナー?ではあるが、魅力的な功績を持つ人物をフューチャーした点も素晴らしい。 ただ作品自体はフィクションであり、中で描かれている人物像が必ずしも、本人と一致するものではないとは思うので注意しなければいけない。 (巻末にもシュリーマン本人に関する参考文献はほぼなかったため、人物研究はしてないと思われる。) ストーリーもテンポよく、ワッとするような伏線も散りばめられているため、気軽に楽しめる構成になっている。ただ、ラストのシーンはミステリとしては納得できない部分が多いかなという印象。 ラストに納得がいかなかったのでマイナス一点。 | ||||
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歴史上の人物や文学作品を題材とした作者のシリーズの最初の作品。皮肉にも、私は(現在までの)シリーズ中で最後に本作を読んだ。今回の対象はトロイ(作中ではトロイア)の遺跡発掘で著名なシュリーマン。シュリーマンの妻の視点で全編が描かれている。初作に作家の特徴が顕著に出るとは良く言ったもので、綿密な事前取材、作品への作者の思惟の織り込み方、ミステリ的趣向の盛り込み方等、その後のシリーズの諸作品を彷彿とさせるものがある。 本作の一番の主題は、「人は自分が見たいものだけを見る」であるらしい。ややありふれたテーマではあるが、トロイア発掘とカリフォルニアのゴールド・ラッシュとを重ね合わせた人間の欲、キリスト教とギリシャ神話とを重ね合わせた信仰とそれに対する近代的精神との対比、シュリーマンの子供の頃の夢とトロイア地域の熱気を中心とした全編を漂う幻想的なムードで読ませる。 これに反し、ミステリ的趣向の方は、ポーやドイルの作品を下敷きにしているせいもあって(作者はこれを隠していない)、物足りない。こちらはシリーズの後の作品により優れたものがある。一方、上述した事前取材とも関連するが、シュリーマンの別の人生を創造して見せたという点では特筆すべきものがある。先のテーマは「自分が見ているものは本物か?」の裏返しでもあるのだから。それにしても、シュリーマンの妻の正体とは一体何であったのだろうか ? 謎である。 | ||||
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トロイの遺跡を発見したハインリッヒ・シュリーマンを主人公とした作品。そのトロイの遺跡を発掘途中に殺人事件が起きる。 彼の作品を読むのは、2作目だ。前に読んだ『はじまりの島』もそうだが、彼の作品は西洋の歴史や思想といったものの知識がないと読めない(そこが面白いところだが)。 あまり、明確に作品の中には書かれていないが、ところどころ、文明批判がのぞく。 とても面白い。ほかの作品も読んでみよう。 | ||||
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この本が世に出てから2年。あらためて読み直し、ストーリがなじみのシュリーマンを題材に、あっとゆうまに面白く読めた。村上春樹ばり、庄司薫っぽく、サンリジャー的といえば大げさか。文体も独特で面白かった。 次作が、でているのか探してみようと思う。 | ||||
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週刊文春の書評を見るまで、この作家は知らなかったのですが、おもしろそうだったので読んでみました。舞台となるトロイの乾燥した空気を感じつつ、展開していく物語にどんどん引き込まれていきました。登場してくる人物も面白いし、ところどころユーモアもあり、楽しく読めました。休日にゆっくり楽しめる本だと思います。後で知ったのですが、作家の柳広司さんは別の作品で最近朝日文学新人賞をとったとのこと。受賞作はまだ出版されていないみたいだけれど、出たらぜひ読んでみようと思います。 | ||||
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